令和3年8月15日
連休も残すところ2日となった本日ですが、日中は時間が取れなかったものの夜にちいと時間が取れたので1タイトルだけウォーゲームをプレイしています。
☆決戦!ア・バオア・クー
○概要
作者:もりつち
対象年齢:- -
対象人数:2人
標準時間:240分程度
機動戦士ガンダムにおける最終決戦の地であるア・バオア・クーの戦いをテーマにしたヘクスタイプのウォーゲームです。
①ゲーム開始時に連邦、ジオンの順番にユニットを配置します。
②増援チットを引き、引いたチットを増援として配置します。また、補充の書かれたチットは撃破されたユニットを増援として再度登場させることが出来ます。
③ダイス判定によりミノフスキー粒子の濃度を決定します。この数値によって遠距離攻撃における最大射程距離が決定されます。
④MSは戦艦に搭載されている場合のみ自動的に、戦艦はダイス判定によって損耗を回復させることができます。
⑤チットを1枚引き、引かれた勢力が手番を行うことが可能です。
⑥手番にはユニットを選択し移動→攻撃の実行を全ユニットが行います。
⑦攻撃は修正等を行った上でダイス判定を行い損害を決定します。接近戦で生き残ったユニットは反撃を行うことができます。
⑧チットはターン毎に4枚引きますが、チットには両勢力のチットの他にどちらも手番を行わないというものがあり、これが引かれた場合ターン中の行動回数が少なくなる可能性はあります。
⑨ターンの最後に戦艦への搭乗や発艦等を行います。
⑩ターンの終了時に4つあるジオン軍の要塞のうち2つを撃破していれば連邦軍が、連邦軍の戦艦の多くを撃破していることでジオン軍がそれぞれ勝利します。
⑪7ターン以降はダイスを振ってゲームの終了判定を行います。ゲームが終了するまでに決着がついていなければジオン軍の勝利となります。
○プレイ経過
管理人がジオン軍、ちいが連邦軍でゲーム開始時の様子です。連邦軍は4隅に設定された初期配置エリアに任意に戦力を割り振り、ジオン軍はア・バオア・クーの周囲に設定された初期配置エリアに任意に配置を行います。
今回、連邦軍は南西(右側が北)以外の3隅に戦力を配置しており、ジオン軍もこれに対応するように3方向へ戦力を割り振っています。基本的には北側の2方向は守備に徹し増援を待ち、南方へはゲルググを主力に逆に攻め込むことを企図しています。
そうしてはじまった第1ターン、連邦のチットが出なかったこともありジオン軍が少し前進したくらいという静かな立ち上がりです。
2ターン目、北側は連邦が距離をつめてきていますが戦闘はまだ発生しておらず、南側では距離をつめてきた連邦軍にジオン軍が先手をとって攻撃を行っています。ただ、ジオン軍の方がエリートを含むためやや優勢という感じではありましたが、エリート2ユニットのうちひとつが早々に弾切れによる損耗を起こしてしまうなど、狙い通りの戦果が出せたとはいいがたい状況でした。
3ターン目。いよいよ北部の両軍が激突することになりましたが、西側は連邦の出目が走りジオンのMS隊が半壊という状況、東は反対にジオン軍の方が大きく優勢に進んでいると東西で極端な結果となっています。また、南側は連邦軍が戦力を回復させるために足を止めたため、こちらも戦線を初期ラインまで下げ戦力の回復に努めることとしています。
4ターン目。北西は半壊したMS隊の穴を埋めるため増援を送り何とか戦線の建て直しを図っているところですが、北東はMS隊を前進させ目標となる戦艦の撃破に成功します。
そして5ターン目の増援でここまでほとんど補充チットでエリートが不足していた連邦にアムロが駆る最強のガンダムが登場します。
北西、南西で連邦軍が攻勢をかけてきており、特に強力なガンダムを含む北西は大苦戦中。北東は前線のMS以外を北西側のフォローに回れるよう徐々に要塞へむけて後退させています。
6ターン目の連邦軍は、手薄になっていた南東にホワイトベースを含む部隊を増援として登場させています。こちらは何とか捻出した2ユニットを配置して防ぐことを試みます。
ちなみに、6ターンは連邦軍の増援チットのうち1枚がザビ家内乱でジオン側のアクションチットが1枚除去されており行動を制限されてしまいます。そんな中、ガンダムの突撃を受けギャンが宇宙の藻屑になっています。
連邦軍の猛攻を何とか耐えているところですが、どの方面も防衛線の合い間を縫って要塞へかなり接近を許してしまっています。
そして7ターン目ですが、ついに突撃艇が要塞に接近、攻撃は直撃しひとつ目の要塞が陥落します。これに対して、残る3つの要塞を守るように動くとともに、上手く行けばサドンデスを狙えそうなこともあって残存するエリート部隊は連邦の目標艦船に向けて突撃させます。
ただ、エリートの攻撃は思いのほか奮わず、このターンではサドンデスを達成ませんでした。お互い次のターンにどちらが先に行動するかで勝敗が分かれそうという状況でしたが、7ターン終了時に振った終了判定が成功したことでここでゲームは終了となり、結果連邦が勝利条件を達成していないことからジオンの勝利となりました。
○評価
初代ガンダムにおける最終決戦の地で攻め寄せる連邦と守るジオンの戦いを描いたウォーゲームです。
ゲーム開始時の配置は連合軍がマップの4隅に任意に戦力を割り振るのに対して、ジオン軍はそれに対応するように配置することとなりますが、配置に関しては配置エリア内であれば4隅のひとつに全軍を集中させてもいいというようにかなり自由度が高く、お互いがどのような作戦に基づいて戦力を割り振っていくかというのが考えどころとなっています。
また、基本的なシステムはチットプルで、それぞれチットで引かれた勢力が手番を行うことになります。面白いのは、ターン毎にある4つの行動フェイズに対して2枚づつある各勢力のチットだけではなく、どちらの勢力も行動できないチットが2枚含まれているところで、運が悪ければ全く行動できないこともありえ、チットの引きによって大きく形勢が変化する可能性があるのは悩ましいですね。
加えて、プレイ時間はそれなりにかかりますが、ルール量はそれほど多くなく見やすくなっており、それぞれの目標がはっきりしているためすることも分かり易くかなりプレイしやすいところもいいところかな。
大きく気になったところはなく、フリーセットアップによる戦線のバランス、チットプルによる手番の不確実性、さらにランダムな増援により展開の幅は広く盛り上がりのあるとても面白いタイトルになっていると思います。
ここで時間となり、本日はこれで終了しています。