自宅ゲーム会225 後半 アマゾンズ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年8月16日

 

 朝から続くゲーム会も残り少なくなって来ましたが最後にもう2タイトルほど行っています。

 

☆戦国七雄興亡記張儀(ゲームジャーナル18号)

○概要

作者:ワークスゼロ

対象年齢:- -

対象人数:2人

標準時間:- -

 

 古代中国における春秋戦国と呼ばれた群雄割拠の時代を舞台に、戦国七雄と呼ばれた7つの諸侯のうち自分が支持する勢力の拡大を目的としたゲームです。

 

①ゲーム開始時に自分が支持する勢力を秘密裏に選択します。

②各ターンの最初はいずれかの諸侯に所属する人材がランダムに2名登場します。

③続いて7つの諸侯が書かれた行動チットのうち1つを引き、引いた諸侯の手番を行います。

④手番にはまず、国力に応じて徴兵を行います。

⑤1つのエリアにいるユニットのうち任意のユニットを隣接するエリアへ移動させます。移動によって障害地形を通る場合は消耗します。

⑥移動により他の諸侯が支配するエリアに侵入すると戦闘となります。損害を判定し、残ったユニットの戦力を比べより多い方が勝利となります。

⑦これらを7つの諸侯全てが実行するまで行いターンが終了となります。途中で自分の支持する諸侯が滅亡した場合は敗北となります。

⑧手番の行動の結果支配しているエリアが6つを超えるか、都市を含むエリアを4つ支配した場合その諸侯が勝利となります。また、7ターンが経過しても決着がついていない場合はその時点の国力が最も高い諸侯の勝利となります。これらの時において、勝利となった諸侯を支持していたプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム会時の様子ですが、各諸侯ともほぼ同程度の戦力でゲームが始まります。お互いに秘密裏に担当諸侯を選択しています。

 

 最初のターンは秦と斉に将軍が登場。とはいえ、それぞれ大きな争いはなく、近隣に勢力を少し広げた程度です。

 

 続く2ターン目。斉には二人目の将軍が登場し、秦には大臣が登場と序盤の有力勢力となっています。また、特に人材は登場していないのですが他の勢力からやや距離があり、障害地形(山地や川などで移動をすると兵力の消耗が起こる)を挟んでいる楚が悠々自適に拡張中。

 

 3ターン目は韓、秦で大臣が登場。秦と斉の拡張を阻むため、中央では激しい攻防が起こり、かなり勢力図が変わっています。この動乱で、このターンに登場した大臣2人を含め4人の人物が倒れます。

 

 4ターン目は大きな変化がなく。

 

 5ターン目。大臣、将軍が揃いここまで大きな動きのなかった燕が動き出し斉の首都が陥落。秦も南方に勢力を拡張していますが韓の攻撃により将軍を失い戦力がかなり心もとない状況です。

 

 そして6ターン目。楚のターンで何の気なしに秦から本拠地取り戻したところ、よくよく考えれば勝利条件(6エリア以上の支配)を満たしていたというのに気づきゲームは終了。両者の担当を確認すると管理人が趙(ここまであまり活躍なし)で、ちいが燕(この時点では最強勢力)でしたが、一応ゲーム途中で勝利条件を満たした場合に両者の担当勢力でなければ敗北というルールがあるため、両者敗北という結果でした。まあ、そのまま続けていると燕が勝利だったと思います。

 

○評価

 古代中国において戦国の七雄と呼ばれた諸侯の一つを支援し、支援している諸侯の勝利を目指すことを目的としたウォーゲームです。 

 両プレイヤーが担当する諸侯を秘密裏に選択するというのもウォーゲームではなかなか珍しいのですが、その上で手番毎にどの諸侯を行動させるかというのをチットによりランダムに選択するというはかなり特徴的なシステムとなっています。自分が支援する諸侯すら自分自身で行動の選択権がとれるかがわからないため、正体がばれてしまうと各諸侯からは袋叩きとなりますし、相手プレイヤーが操作したときには無駄な行動(あえて敗戦に挑むなど)で滅亡を早められる可能性も高く、いかに自分の諸侯がばれないように各諸侯を操作しながら全体的な形勢を変化させていくかというのが考えどころになっています。

 ちなみに、史実においてこの戦国の七雄が相互に繁栄と没落を繰り返しながらも秦による統一が果たされるまで(おおよそ150-200年くらい)微妙なバランスで国を存続させていたというところがあるのですが、このゲームにおいてもランダムに人物が登場することで一時的にその諸侯が勢力を伸ばすものの、単独で大きく勢力を広げた諸侯はその他の諸侯の標的になりやすく再び勢力を弱めてしまうという流れが各地で起こり、結局なかなか滅亡や勝利が起こらないというところが再現されているのは面白いところだと思います。

 一方で、相手方の担当諸侯が不明という点や人物や行動チットのランダム性の高さなどにより、狙い通りの行動を行うというのはなかなか難しく、何となくで動かしたことが大きな影響を与えることもあると思います。さらに自分の手番の行動がどれだけ勝利に貢献したかというのが分かりにくいところもあり、ガチで勝敗を競うゲームにはなっていない印象で好みがあると思いますね。

 ただまあ、手番はさくさく進み1ゲームあたりも短いゲームなので大きく気になるというものではなく、逆にあまりガチに構えず気軽に取り組めるというのはいいところかな。思いがけない諸侯の伸張や強国が一夜にして滅亡したりと、中国という箱庭の中で興亡を繰り返す諸侯のパワーバランスをどのようにコントロールしていくか、特徴的な仕組みがなかなか面白いゲームになっていると思います。

 

 

☆アマゾンズ

○概要

作者:WalterZamkauskas

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:30分程度

 

 移動する自分のコマを起点に放たれる障害物によって相手のコマの動きを制限していく2人用のアブストラクトゲームです。最近絶版になったのは残念なところかな。

 

①手番になると自分のコマのいずれかを縦横斜の直線状に移動させます。他のコマや矢のあるマスは通過できません。

②移動したコマから縦横斜めの直線状に矢を放ち配置します。コマと同様他のコマや矢のあるマスは通過できません。

③これらを交互に繰り返し、最後まで手番を行えたプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 白と黒のコマが4つずつ配置されている状態からスタートです。

 

 コマと矢で進行方向を妨害しながら、黒を追い込むように隅に追い詰めます。

 

 黒の2つのコマは囲いから逃げたものの、別の位置で順次動きを封じていきます。

 

 最終的にはこんな感じで、黒のコマをそれぞれ狭いエリアに追い詰めています。ルール上ではまだまだ手番を繰り返し最終的に手番を行えた方が勝利となっていますが、基本的にはそれぞれのコマが完全に分断された時点でより広いエリアを押さえている方が手番を続けられることになるため、今回の状態であれば管理人の勝利となりました。

 

○評価

 ルール上は先に手番が行えなくなった方の負けとなっていますが、実際にはプレイ経過にも書いているとおり基本的に両プレイヤーのコマが完全に分断された時点でどれくらいの広さのエリアを確保しているかによって残りの手数が分かり勝敗がつくため、如何に広いエリアを確保していくかが重要な、陣取り要素の強いアブストラクト系のゲームとなっています。

 面白いのは境界を区切る矢は共有というところで、一旦配置された矢は動かすことが出来ませんし、そのマスは通過できなくなってしまいます。下手なところに配置してしまうと自分の首を絞めることにもなりかねないので注意しなければなりません。

 また、コマにしても矢にしてもチェスのクイーンの動きと分かりやすいのですが、移動できる範囲はかなり広いためエリアを切り離そうとしても意外とするするとかわされてしまいます。このため、矢だけでなくコマもうまく配置して相手の行動を制限しコントロールしていくことも大切です。ただ、コマは4つあるということもあって、どのコマに対して優先して対応していくかというのは悩ましいところですね。

 大きく気になるところはなく、コマと矢を使って相手の行動を制限しながら如何により広いエリアを確保するか、シンプルながらしっかりと考えどころと駆け引きのある面白いアブストラクト系ゲームだと思います。

 

 

 ここで本日は終了となりました。

 

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