自宅ゲーム会192 後半 ミッドウェイ海戦 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成31年3月26日

 

 前半に続き、後半もちいと2人でのゲーム会となります。

 

☆300:ギリシア・ペルシア戦争

○概要

「自宅ゲーム会178 後半の後半」を参照。

 

○プレイ経過

 管理人がペルシア、ちいがギリシアでゲーム開始です・・・が第1遠征から「王の急死」より中断、よくよく考えればあまりなかった気がします。

 続く第2遠征。今回はとりあえず浮橋を建設し「土地と水の要求」で徐々に前線を進めます。

 

 第3遠征。ギリシア軍の強襲上陸により一旦テルマを奪われたものの、すぐにセストスの兵を向かわせ奪い返します。そのまま支配圏を広げ、形勢はペルシア側へ傾きます。

 

 第4遠征。ギリシア軍が先手を討ってラリッサに攻撃をかけてきて奪取されますが、先ほどと同じですぐにセストスのユニットを派遣し再奪還。その勢いのままテバイ→アテナイ→コリントス→スパルタと次々と落させます。

 

 結果、ペルシアが陸上を完全に制圧しスパルタ、アテナイを占領したことでペルシアの勝利となりました。

 

 

☆ジャンブルオーダー

○概要

作者:横内宗幸

対象年齢:13歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60-90分程度

 

 自分の王国(デッキ)にさまざまな種族を招き、王国を発展させながら他国との戦争に勝利して国を発展させていくデッキ構築型のゲームです。

 

①手番になるとカードをデッキから1枚引きそれを場にプレイするか、デッキからカードを引かず撤退するかを選択します。撤退した場合戦争に参加できなくなりますが、時代に応じたボーナスや後の購入フェイズで優先的にカードを購入することが出来ます。

②場のカードが4枚以上になるか、撤退したプレイヤーはそれ以降の手番が飛ばされ、全プレイヤーがその状態になったらメインフェイズは終了となります。

③撤退していないプレイヤーの場のカードの戦力を比べ、勝者は領地を獲得します。

④カードの種類によってコストは金の場合と領地の場合がありますが、必要なコストを支払いカードを1枚購入します。

⑤使用したカード、購入したカード等は捨て札となり、カードをデッキから引く際に山札がなくなれば捨て札を新たな山札として再構築を行います。再構築を行ったプレイヤーは伝承値がプラスとなり、これが上昇することで全体の時代が進行することがあります。なお、時代は基本サプライの山がなくなることでも進行します。

⑥3時代となった上で、その時代の終了条件を満たすとゲームは終了となります。その時点でデッキにあるカードの功績値とゲーム中に獲得した功績を合計し、最も功績が大きいプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。手前の個人ボードはリソースの管理に使用しますが、表面は全て人間族、裏面はボードによって異なる種族となっています。今回はお互いに人間族の面を使用していますが、種族によって初期のリソースや撤退時のボーナス、領主効果(デッキの再構築までに1回発動できる特殊能力)などが異なります。

 左奥には購入の対象となるカードが並んでいます。

 

 手番にはデッキから山札を引き場に並べていきます。序盤は連番能力(カードの能力のひとつで、効果はカード毎に異なりますが場のカードの戦力が連番になったことによるボーナス)を上手く発動させた管理人が優勢にゲームを進めます。

 しかしながら、序盤の優勢を背景に資金能力の高いカードを揃え後半に備えた管理人に対し、連敗を何とかしようと序盤から戦闘能力の高いカードをそろえつつ戦闘能力の弱いカードを除去し圧縮を進めたちいとの差は中盤あたりからでだし、中盤以降は逆に管理人が全く勝てなくなります。

 

 管理人も強力なカードを購入し、デッキから登場するころにはようやく反撃が出来るようになりましたが、その頃にはゲームも終盤となっており、活躍の機会も少ないままゲームは終了となります。

 

 得点計算を行いますが、中盤以降の優勢時に大きな得点につながる建物を多く獲得していたちいが得点では上回り、ちいの勝利となりました。

 

○評価

 デッキに購入したカードを追加していくデッキ構築型のゲームですが、デッキから引いたカードを手札にするのではなく引いたカードを直接場に並べていき、その戦力を競うところが特徴といえるゲームです。

 戦争に勝つには戦力の高いカードを並べる必要があり、これだとデッキに強力なカードを追加してそれが引かれるのを期待するだけと捉えかねませんが、そもそも単体で強力なカードはコストも高く枚数をそろえるのは難しくなっています。このため、戦力を高めようとするとゲーム開始時からデッキに含まれる「隊列兵(連番により戦力+3、国庫+1)」のように、強力な効果を持つ条件系効果(連番や複数色)を如何に発動させ戦争を有利に進めるかというところが考えどころで、面白いところとなっています。ちなみに、例えば連番を作るためには異なる戦力のカードを並べる必要があるため戦力の弱いカードでも含んでいく必要がありますし、逆にいくら強力とはいえ条件系能力のカードばかりでもその条件を揃えることが難しく、「先読み」によるデッキ操作や戦力操作系のカードも適度に入れるなど、デッキ全体のバランスをどのようにとっていくかも悩ましいところです。

 また、戦争にはそもそも勝利できないと参戦するメリットはないため、カードの出現状況によってはいくつかボーナスのある撤退を選択する判断も必要となってきます。

 その一方で、手札というものがなく周りの状況も手番手番で変動しやすいということもあって、能力の使用なども含め手番が回ってきてから考える要素が多くなっているので、することの割にダウンタイムは発生しやすくなっています。

 また、その上でゲームの終了条件となる基本サプライのうち得点の要素となる建物系カードはコストが領地となっており、これらの獲得には数回の戦争での勝利が必要となってくるため、ラウンドを比較的重ねやすくプレイ時間はやや間延びをする印象です。一応その他の終了条件もありますが、要検証ながらどちらにしても時間はかかりそうで、このプレイ感であればもう少し短い時間で終わってもよかったのではという感じです。

 とりあえず、デッキ構築を使った試みとしてはなかなか面白いと思いますし、上手くデッキをコントロールできた感は楽しいのですが、全体的にゲームのテンポなどにはもう少し調整がほしかったかなというゲームでした。

 

 

☆ミッドウェイ海戦(マンガでわかるウォーゲーム第2弾)

○概要

作者:中黒靖

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:60分程度

 

 ゲームマーケット2019の新作で、タイトルのとおり第2次世界大戦のミッドウェイ海戦における日本軍とアメリカ軍の空母戦をテーマにしたウォーゲームです。ちなみに外から見ただけではいつものボンサイゲームズさんのゲームにしか見えませんが、ボックスへマンガが同梱されるという形に変更された「マンガでわかるウォーゲーム」の第2弾となっています(ちなみに第1弾は、ゲームが雑誌への同梱という形をとっていました)。

 

①ターンの始めに日本軍はミッドウェイ基地を攻撃するか宣言します。

②米軍プレイヤーは秘密裏に艦隊の移動先を計画します。

③日本軍の艦隊をメインマップ上で移動させます。この時、始めにミッドウェイ基地の攻撃を宣言していれば必ず攻撃を行います。

④米軍艦隊を計画通りに移動させます。

⑤両軍の艦隊間の距離、もしくはミッドウェイ島と日本艦隊の距離に応じて作戦ポイントを決定します。

⑥作戦ポイントを使用して航空作戦を実行します。どちらがアクションを行うかはダイスによって判定します。

⑦航空作戦は空母の甲板からメインマップ上へ航空機を移動させ敵艦隊への攻撃に向かわせるか、空母艦隊内での配置の変更、攻撃任務からの帰還などが行われます。

⑧敵艦隊へ到着した航空機は攻撃を行います。敵艦隊のCAP(戦闘空中警戒)エリアの戦闘機や艦隊の対空砲火を潜り抜けることで攻撃機は空母への攻撃が実行でき、2ヒットで空母は撃沈となります。

⑨米軍は同一空母から発艦した航空機のスタックしか行えませんが、日本軍は同じタイミングで発艦した全ての空母の航空機をスタックすることが可能です。攻撃にあたってはスタックに戦闘機を含まない場合のペナルティや、日本軍のみですが艦爆と艦攻の組み合わせによるボーナスがあります。

⑩4ターン目は夜間となり、通常の航空作戦は行えず艦隊の移動距離が伸びます。また、日本軍はミッドウェイ島の攻略部隊が増援として出現します。

⑪敵空母を全て撃沈する、もしくは初日終了時に敵軍の3倍以上の空母が存在している場合は、その時点で勝利となります。2日目終了までに決着がついていなければ、ミッドウェイ島の攻略状況や空母の撃沈数から勝者が決定されます。

 

○プレイ経過

 管理人が日本軍、ちいが米軍でゲーム開始時の様子です。中央のマップはミッドウェイ近海(といってもスケール的には大分広いですが)、マップ右側中央にミッドウェイ島があります。手前の航空ユニットが配置されているのが空母ボックスで、日本軍の4隻ある空母やそれに艦載されている航空戦力の状況を表しています。左手奥には同様に米軍空母3隻と航空ユニットの状況が、そして右手奥はミッドウェイ島とその航空戦力の状況が示されています。

 現在のところ中央のマップには何も配置されていませんが、ゲームが進むと両軍の艦隊や出撃した攻撃部隊が配置されます。

 

 第1ターン。日本艦隊はミッドウェイから距離を置いており、米艦隊はミッドウェイ周辺に移動。距離があり日本軍の作戦ポイントは1、アメリカ軍は2という状況です。

 

 イニシアティブ判定により2回連続米軍の手番となり、米軍から放たれ攻撃機が艦隊に到達します。CAPを展開しておらず(CAPはゲーム開始時に配備しておくことも可能で、何ユニットかは展開しておいたほうがいいのですが、初プレイのこの時はまだまだそんなことはわかっておらず。)ヒヤヒヤとしましたが、ちいも本腰を入れた攻撃を行っておらず、対空砲火とダイス目に救われ損害はなし。

 

 1度しか航空作戦の行えない日本軍は発艦させずに戦闘機をCAPに配備した程度。

 

 続く2ターン目。日本軍の艦隊はミッドウェイ方面へ、米艦隊は逆向きに日本艦隊の方へと移動したことで、出撃と同時に航空機が攻撃を行えるくらいの近距離となり、索敵力の差はなくなり両軍ともに4作戦ポイントが使用できます。このタイミングでイニシアティブをとったのは日本軍。

 

 全空母からの艦載機を発艦させ、米軍艦隊に攻撃をかけます。米艦隊もCAPを十分に展開していなかったというところはありますが、さすがに8ユニットからの攻撃を防ぎきることは出来ず、ホーネット&エンタープライズを撃沈します。

 

 続くイニシアティブは米軍でしたが空母2隻を失い攻撃力は大きく低下(各手番ごとに空母の甲板上にいる2ユニットしか攻撃に発艦できないため)しており、何とか赤城に損害を与えた程度で再び手番は日本軍。先ほどの攻撃と同じタイミングで甲板に上げたユニットを第2波として送り出し、この攻撃でヨークタウンも撃沈。3隻の空母を撃沈したことで日本軍の勝利となりました。

 とりあえず、艦隊同士の接近戦は米軍にとっては索敵という優位点をなくすので距離を保たないとということを学んだところで、続けて2戦目。

 

 2戦目。最初のターンは艦隊の距離がありお互いに攻撃は出来ず。

 

 2ターン目。艦隊同士の距離はありますが、日本軍はミッドウェイ島の索敵にかかり、大きく作戦ポイントで劣ります。そんな中、米軍は攻撃部隊を発艦させます。対抗してCAPに戦闘機を配備したかったところですが、手番は連続して米軍。

 

 守るまもなく立て続けに被弾し、赤城、加賀が撃沈。飛龍が損害を受けてしまいます。何とか反撃に出たかったものの距離があるので作戦ポイントは不足しており、そのまま再度飛来する米軍機の攻撃で残る2艦も撃沈。2戦目は米軍の勝利となりました。

 

 続けて3戦目。前回はCAPの配備が間に合わなかったということもあり、ゲーム開始時から3ユニットづつ展開しておきます。

 

 1ターン目の艦隊同士の距離は5と攻撃範囲ぎりぎり。作戦ポイントは日本軍1と米軍が2で、日本軍は防衛用にもう1機ずつCAPとして配備し、米軍の飛来を待ちます。

 

 米空母から飛来したのは護衛戦闘機をつけない攻撃機ばかりで、戦闘機&対空砲火でほとんどを撃沈できるかと思いきや、ここでダイスが大きくぶれ、米軍の攻撃機は次々と弾幕をすり抜け赤城と加賀に正確な爆撃を行います。

 

 結果、集中攻撃を受けた赤城と加賀が撃沈してしまいます。とはいえ、飛龍、蒼龍は無傷で何とか挽回を狙います。

 

 そんな2ターン目。距離をある程度詰めたい日本軍に対し、米軍としても戦力の半減した日本軍にとどめを刺すため距離を縮めてきており、距離は2。近距離での殴り合いとなります。お互いの艦隊から攻撃機が発艦し空母へ攻撃を仕掛け・・・

 

 2ターン目終了時はこんな状況となります。飛龍、蒼龍からの攻撃でヨークタウンが撃沈。残った米軍の攻撃機も半減。反対に日本軍は攻撃機1ユニットが損害を受けたのみと戦況が逆転。というのも、今回は日本軍の両空母による対空砲火が猛威を奮い、戦闘機の攻撃をかいくぐった攻撃機を次々と撃墜していくという大活躍を見せた結果です。

 

 ただ、3ターン目は逆に米軍に残った艦載機及びミッドウェイ航空隊の活躍もあり痛みわけ。両軍の空母の艦載機はほとんど失われた状況で初日が終わります。

 

 

 夜間のうちにミッドウェイ島に近づき、栗田艦隊によるミッドウェイ島への攻撃(カード効果)も含め、2日目はミッドウェイ攻略へ力を注ぎます。

 

 そんなこんなで飛龍、蒼龍ともに損害を受けているものの何とか2日目も乗り越え、ミッドウェイ島攻略部隊が接岸。この時点でかなりの損害を受けていたミッドウェイ島は攻略部隊の攻撃に耐え切れず陥落。

 

 結果、2空母の撃沈とミッドウェイ島の陥落による得点で日本軍の勝利となりました。

 

○評価

 簡単なルールと手軽なプレイ時間という制限ながら奥深いゲームの製作をしていた翔企画SSシリーズの21世紀版を目指してゲームを制作されているボンサイゲームズさんのゲームマーケット大阪2019の新作です。ボンサイゲームズさんの前作にあたり初プレイ以降既に何度もプレイしている、というか本日もプレイしていた「300(「自宅ゲーム会178 後半の後半」を参照。)」同様、ウォーゲームとしては手軽で、その場でルールを読んでプレイすることも容易、ゲーム自体も1時間程で決着がつくくらいの高いプレイアビリティは魅力的です。

 特徴的なのは両軍の移動方法で、米軍艦隊が行き先をプロットした上で日本軍が移動し、その後米軍が移動という流れをとっています。移動後の距離に応じて自動的に作戦ポイントが決まってくるため、お互いがどこを目指して移動するかの読み合いが非常に悩ましくも面白いところで、同一マップ上で済む上に比較的手軽な手法ではありますが、空母戦で重要となってくる両艦隊の位置取りとその索敵を上手く表現しているなあといった印象です。

 ちなみに、日本軍としては索敵能力で上回る米軍を相手になんとか距離を詰めたいところですが、ミッドウェイ島を利用できる米軍の索敵網をかいくぐるのは難しく、ミッドウェイ島に損害を与え索敵能力を潰そうとすると島への攻撃は事前に宣言がいるためある程度行動が読まれやすくなります。史実どおり島への攻撃を優先するか、艦隊への攻撃を優先するかは難しいところです。反対に米軍は索敵面に関しては確かに有利ですが、空母の数、ユニットの能力面、攻撃部隊のスタックが同一空母から発艦した2ユニットに限られるところなど、航空戦力の能力に関していえば劣っています。日本軍が8ユニットまでスタックでき艦攻にもボーナスがあることから考えると、日本軍の一度の攻撃が大きな損害につながりやすくなっているため、如何にアウトレンジを維持し先手を取るかは重要になりそうです。

 また、1航空作戦毎に各ユニットが艦内を1移動(もしくは甲板からの出撃)できるようになっており、あらかじめ攻撃機を甲板に配備していればすぐに発艦できるので攻撃のタイミングが図りやすいものの、急降下爆撃による損害は被りやすくなりますし、甲板が空いていることでスムーズに戦闘機が防空任務につけることを考えると、できるだけ攻撃の直前に配備したいところでもあります。一度発艦し攻撃に出たユニットは帰還まで時間がかかることもあり、攻撃のタイミングを逃さぬように航空隊のローテーションをどう組むか、どのタイミングでどのユニットを配備するかなど、このあたりについても考えどころとなっています。

 大きく気になったところはなく、空母戦に必要な要素をデフォルメして上手くこの規模のゲームに落とし込んであり、プレイすることで空母戦ってこういうところが大事なんだと感じられますし、ゲームとしてもプレイヤー間の駆け引きがとても面白いゲームだと思います。

 

 

 ここで時間となり、本日のゲーム会は終了となりました。

 

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