自宅ゲーム会183 2日目 前半 ディスカバー 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成31年1月31日

 

 芋の帰省にあわせたゲーム会2日目となります。本日は終日ですが他のメンバーが捕まらず芋と2人のゲーム会となります。朝一は芋の要望があり「クトゥルフTRPG」の1人用シナリオ(芋:ゲームマスター、管理人:プレイヤー)にお付き合い。畑違いなので詳細な評価は控えますが、なかなか楽しめたかな。とりあえず、探索系シナリオと重々念押しをされた割に戦士系キャラで挑み、七転八倒のドタバタな展開で結局目標達成には失敗。そんなプレイヤーの行動に合わせて、展開の修正やサポートをする必要があるゲームマスターってそれはそれで面白そうだけど大変だなあと。

 それが終わると今度はボードゲームの方に移行です。

 

 

☆ディスカバー

○概要

作者:コーリィコニチカ

対象年齢:12歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:1-2時間程度

 

 異世界への漂流者となってサバイバルをしながら、その世界からの脱出を目指すゲームですが、このゲームの特徴はゲームの内容ではなくトレーディングボードゲームとでもいいましょうか、箱単位で内容物が異なっており(全く違う内容物が入っているわけではなく、タイルの地形が異なっていたりカードに記載されているものが異なっていたりということ)、同じゲームを買ったAさんとBさんで異なった世界での冒険が楽しめるらしいというところです。

 

①シナリオを選択しセットアップを行います。

②ラウンド毎に手番を行いますが、手番にはアクションポイントの範囲で「移動」「地形探索や収集」「アイテムの加工」などを組み合わせて行えます。

③色々なイベントなどによってモンスターが現れる場合があり、同じマスに侵入する、もしくはモンスターが移動して侵入してくると戦闘になります。戦闘はダイスによって判定を行いますがアイテムや資源で数値を補正することも出来ますし、近くに別のキャラクターがいると援護をしてもらうことも可能です。勝利をするとさまざまな資源等が手に入ります。

④手番が一巡するとラウンドは終了となり、夜カードを引いてイベントを処理(この中でアクションポイントも回復します。)し次のラウンドへ移行します。

⑤ラウンドを繰り返し、プレイヤーが勝利条件か敗北条件を満たした時点でゲーム終了となります。

 

○プレイ経過

※シナリオの内容や展開が一部記載されています。あまり詳しくは書いていませんが、今後プレイの予定がある方は情報が全くない方が楽しめると思いますので飛ばしてもらうことをお勧めします。概要で書いていることと相反しているようにも思いますが、そのことについては評価のところで。

 今回は初プレイなのでシナリオ順にシナリオ1をプレイします。管理人のコンポーネントは峡谷と雪山が舞台となるもので、このシナリオは峡谷のものを使用することとなっています。最初に配置されているタイル以外はまだ公開されていない状態です。手前にあるのはキャラクターのステータスを管理するもの。管理人が使用するのは、元警察官で戦闘時にメリットのある能力を持つキャラです。

 

 最初のタイルにはたいしたものはなく、とりあえず食料を求め各地を探検すると、すぐにロケーションを発見します。何かいいものがないか、これらを探索していると管理人がモンスター(人なのでモンスターというには語弊がありましたが)に襲撃を受けますが、とりあえずダイス目もよく撃退します。ついでにロケーションを調査したことでシナリオも進行します。

 

 シナリオの経過により特殊なモンスター守護者が出現。この守護者を討伐することが目標となります。

 

 ゆっくり各地を探索したいところではありますが、食料等には限りがあるため、早速攻撃開始。芋が打撃を与えたところに管理人がとどめの一撃を加え、資源は費やしたもののそれほど被害はなく勝利。

 これでクリアーかと思いましたが、予定外の出来事でクリアーしたのは管理人だけ。ここから芋が単独で守護者を倒さなければいけなくなりますが、出目が走り2人がかりの時よりもあっさり勝利。これにより2人ともこの世界からの脱出を図れました。

 

○評価

 異世界に飛ばされた漂流者がその世界で生き延びつつ脱出を図ることを目的としたゲームです。

 時間経過とともに襲われる餓えや渇き、モンスターの襲撃といったリスクに怯えながらも必要なものを求めて各地を巡ることになるのですが、各地で起きるイベントはカードを使ってゲームブック風にシナリオ進行と選択肢の提供をするという「フォールアウト(「自宅ゲーム会152 前半」を参照。)」と似たシステムになっており、行く先々で新たなイベントがおき様々な発見があるのというのはなかなか面白いところです。

 一方で、しっかりと世界観やシナリオ、イベントが作りこまれていたフォールアウトに比べるとコンポーネント間の整合性をとるためか全体的に簡素に作ってあり、大きなシナリオの分岐といったものはなさそうですし、ひとつひとつのイベントもかなりシンプルになっています。キャラクターの成長要素もあまりなく、手軽さが上がった反面RPG的な満足感やリプレイアビリティが下がったのは残念なところです。

 そしてこの販売方法は確かに目新しさはあるものの、コンポーネント間の汎用性を確保しなければならないのでシンプルになりやすいのかなということもありますし、このゲームが面白く別のシナリオをたのしみたいと思ったとしても、ボードゲームは単価が高いこともあって、ランダム封入のゲームを別に購入するというのはリスクが高いと思います。

 あと、これはプレイ後たまたま目にしたネット上での他の方のリプレイをみて気になったところです。一応、管理人は別のコンポーネントを所持しているわけではありませんし、その方もシナリオ(ストーリー)の詳細を書かれていなかったので不確定&要検証の上でとなるのですが、シナリオ1の内容が地形が異なっていたことを除くと管理人の展開とほぼ同じなんですよね。シナリオ1の展開がいくつもある上でたまたま被ったくらいならいいのですが、マップが違うだけでシナリオの中身はほぼ同じというのであれば「世界にひとつだけ」というのはさすがにいい過ぎな気もしますが、実際のところどうなんでしょう。

 まあ、この辺は売り方の問題ですし、複数購入を前提にしなければそもそも問題にならないわけでさておくとして、単品のゲームとしてみると、初プレイは目標の達成をするためには何をするんだろう、ここに行ったらどんなことが起きるのだろうとなかなか面白かったです。ただ、ストーリーやイベントのシンプルさもあってバラエティには乏しく、複数回挑戦してみたいかといわれると弱いかなという印象です。個人的にはコンポーネントを分けて云々より、この比較的手軽なシステムで各種イベントやストーリーを充実させて冒険やサバイバルをより楽しめるスタイルにしてくれたらよかったかなという感じでした。

 

 

☆オシリスへの船出

○概要

作者:DavidMacKenzie

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:60分程度

 

 崩御したファラオの栄光をたたえるため各地に記念碑を建設するという一大事業を通して、ファラオの後継者となるべく名声を集めることを目的としたゲームです。

 

①ラウンド毎に労働者コマを引き手元に置きます。

②手番順に1アクションを行います。アクションは大きく分けて「労働者コマを配置しリソースの獲得」「リソースの交換」「記念碑の建設/配置」「カードのプレイ」「ラウンドからの撤退」といったものになります。

③労働者を配置する資源エリアは通常1エリア2マスから構成されています。労働者の配置はエリア単位で、記念碑の建設は1マス単位で行われます。記念碑が配置されたマスからは資源の産出ができないため、記念碑の配置にあわせエリアの生産力は低下します。

④記念碑の配置により勝利点を獲得できます。この時、ラウンドマーカーと同じエリアに配置した場合などで、勝利点にボーナスがあります。

⑤ラウンド毎に最初に撤退したプレイヤーはボーナスが受け取れます。

⑥ゲーム中は自由に交渉が行え、手元のリソースなどの取引も可能です。

⑦全てのプレイヤーが撤退するとラウンドは終了となり、次のラウンドとなります。

⑧4ラウンドが経過するとゲームは終了です。記念碑の配置によって勝利点を加え、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。オレンジが管理人で、紫が芋、ボード上に配置されている青と黄色は2人用にエリアを塞ぐ中立となります。川に配置されている船型のコマがラウンドマーカーです。

 川沿いのエリアは労働者を配置することで資源を獲得できます。手前の中央から左にかけては記念碑の建設エリア、中央右は労働者プール、その下が市場、一番下が撤退した際のボーナスエリアとなります。

 

 最初のラウンドが経過したところです。お互いにオベリスクとスフィンクスの建設を行っていますが、管理人は塔門の建設のために資源を溜めており、芋がひとつ多く建設したためこのラウンドは芋がリードしています。

 ちなみに、右の労働者プールに労働者が配置されていますが、各色の労働者は資源エリアに配置する場合その色のエリアにしか配置できません。また、通常の労働者はラウンドマーカーと同じかそれより前のエリアにしか配置できませんが、熟練労働者(労働者プールの左上にある色つきの労働者)にはその制限はありません。

 

 2ラウンド目は、お互い資源を溜め込むことが中心でそれほど記念碑の建設は進まず。

 

 3ラウンド目。塔門2つを中心に2ラウンド目に溜め込んだ資源をしっかりと費やし建設を進めた管理人が僅かに逆転します。ちなみに記念碑は種類毎に最初に全て配置したプレイヤーは追加の勝利点を受け取れ、2つしかない塔門を先に配置しきった管理人は追加の勝利点を受け取っています。

 

 最終ラウンド。管理人はラウンド開始と同時に塔門に次いで得点の高いスフィンクスの建設をすすめ、先に追加の勝利点を受け取ります。結果として、ゲーム終了時に建設している記念碑の数はそれほど変わりませんでしたが、各種追加の勝利点を優先的に受け取っていた管理人が差を広げての勝利という結果でした。

 

○評価

 ルールブックを見るとアクションの多さから一見複雑なゲームにも見えるのですが、大別すると「ワーカーを配置して何かもらう」「資源を何かと交換する」「手札を使う」くらいで、比較的シンプルなワーカープレイスメント&リソースマネジメントっといったところです。

 特徴的なのは毎ラウンドランダムに労働者が配布されるところで、労働者の組み合わせによっては欲しい資源があっても通常の資源エリアから獲得できないため別の手段が必要で、これらを考えながら如何に効率よく資源を集めそれを得点である記念碑に交換していかが悩ましいゲームです。ちなみに、割と1点1点をきちんと積み重ねていかなければならない印象なので、記念碑の配置ボーナスなどは無視できず、記念碑を建てるタイミングや場所というのもしっかりと考えどころになっています。

 一方で気になるのは、コンポーネントの質はよくゲーム終了時の盤面は賑やかになるので見た目の印象はいいのですが、成長要素がほとんどなく得点源が記念碑しかないということもあって、4ラウンドに渡って資源を集めて記念碑を作ることを繰り返すため変化に乏しく単調かなというところがあります。

 また、各色の労働者には熟練労働者が含まれこれらは任意のエリアに配置できる能力を持つのですが、資源を効率よく集めることが重要となるこのゲームでは、特に通常の労働者の配置できるエリアが限られる前半においてかなりのアドバンテージとなり、これを多く引けるかどうかの引き運が勝敗を左右しそうなのも気になるかな。

 あと要検証のところもありますが、資源の量がトークンの数によって制限されるのですがこの数が思ったよりも多くなく、特定のプレイヤーが独占ということが出来なくもありません。独占したプレイヤーが建設を行うことで他プレイヤーに資源がまわるため睨み合いになりやすく、資源が底をつくと途端にできることがなくなるということもあって、この状態になるとゲーム自体が停滞しやすい印象です。この辺りは積極的に使わせる仕組みを入れるなど何かでバランスをとったほうが良かったんじゃないかなと。

 とりあえず、華やかな見た目の割りに思ったほど特徴的なところがなく地味という印象のゲームで、その分は普通には楽しめると思いますが、資源周りなどいま一歩な部分も多く、あえてこのゲームをというのは弱いゲームだと思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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