平成30年4月14日
ここからはしょうが参加し4人でのゲームとなります。
☆サグラダ
○概要
作者:DarylAndrews&AdrianAdamescu
対象年齢:13歳以上
対象人数:1-4人
標準時間:30-45分程度
サグラダファミリアにおいて最も華麗なスタンドグラスを作ることを目的としたダイスゲームです。
①個人目標カードを1枚づつ持ち、窓パターンカードに応じた恩寵トークンを受け取ります(難易度が高いほどトークンは多い)。
②ラウンドの開始時、スタートプレイヤーは人数に応じてバックから引いた全てのダイスを振り、出目は変えずに場に配置します。
③手番ごとにダイスを1個づつ獲得し、2巡目は逆順にダイスを獲得します。獲得したダイスはただちに窓に配置していきますが、隣接するダイス目は数字、色が一致しないという制限があり、それとは別に窓パターンに応じて目や色の指定があります。
④手番には任意のタイミングで道具カードを使用することが出来ますが、道具カードの使用には恩寵トークンを消費します。消費する恩寵トークンの数は、その道具カードが使用されるたびに上昇します。
⑤2個のダイスを全プレイヤーが獲得し配置するとラウンド終了です。
⑥10ラウンド経過するとゲーム終了で、個人目標カード、共通目標カード、未使用の恩寵トークンから得点を獲得し、未配置の窓スペース分勝利点を失った上で、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。手前から時計回りに管理人、やま、ちい、しょうといった席順になります。
今回の共通目標カード(画像左下)は「同じ出目を使用していない縦列」「同じ出目を使用していない横列」「5と6の出目のセット」となります。
2ラウンド目、序盤はお互い探り探りといった感じでしたが、早々としょうがダイス配置に失敗します。
中盤にかけては管理人、ちい、やまが順調といったところで、しょうは道具カードの使用により序盤のミスは立て直したもののやや出遅れといったところ。
9ラウンド終了時点ではこんな感じで、割と順調に来ていて全ての窓が埋まりそうな状況です。
そんなこんなでステンドグラスが完成しゲーム終了。管理人もなかなか上手く完成させたつもりでいましたが、ちいは「同じ出目を使用していない横列」を4列中3列、縦列は5列中4列を完成と非常に上手く完成させており、ちいの勝利となりました。
○評価
カラフルなダイスを獲得し個人ボードに配置することで最終的にステンドグラスのような見栄えになるといった、非常にインスタ映えしそうなコンポーネントが特徴的です。
ダイスの配置には基本ルールに加え、窓パターンカードによる配置制限や、得点を獲得するために目標カードにあわせた配置が必要となるとパズルライクなゲームで、獲得したダイスを後々のことも考えならどう配置していくかというのが難しくも面白いところです。また、配置の元になる窓パターンカードや目標カードはゲーム毎に異なるようになっているためリプレイアビリティは高めなのはいいところだと思います。
また、配置するためのダイスはラウンド毎にスタートプレイヤーが一斉に振ったダイスを手番ごとに獲得していくため、自分の場を上手く埋めるために獲得するか、他プレイヤーが必要なダイスを獲得するか、配置制限の増える後半になればなってくるほどこの辺の駆け引きが悩ましくなっています。
あとは、一旦配置したダイスの操作などが行える道具カードについて、基本的に序盤よりは配置制限の厳しくなってくる後半に使用した方が効果的といえるのですが、他プレイヤーに使用されるとだんだんとコストが上昇していき使用できなくなっていくため使用するタイミングも考えどころになっていますね。
大きく気になる点はなく、とりあえず比較的シンプルなルールながら、パズルゲームとしての悩ましさに加えプレイヤー間の絡みなども上手く取り込まれており、見栄えだけで終わっていない好ゲームだと思います。
☆サラマンカ
○概要
作者:ステファンドラ
対象年齢:10歳以上
対象人数:2-5人
標準時間:45-60分程度
開拓者となり、サラマンカの地を繁栄させることを目的としたタイル配置系のゲームですが、単純にタイルを配置していくだけでなく、他人の領地に管理人を派遣したり、災害を押し付けたりと、色々な要素があります。
①ラウンド毎に場にタイルを補充します。
②スタートプレイヤーから順に、手札からカードを1枚プレイします。この時既にプレイされたカードと同じ数字はプレイすることが出来ません。
③最も高い数字を出したプレイヤーからアクションを行います。アクションには「タイルの配置と建物の売却」「管理人の配置」「カードの特殊アクション」がありいずれかのアクションを実行します。最も小さな数字のプレイヤーはカードの特殊アクションにあわせて別のアクションを実行することが出来ません。
④タイルには地形タイルと建物タイルがあり、建物タイルを場に配置すると自分の地主コマを配置し支配することができます。支配している建物タイルはタイル配置アクションの後に売却することが出来ます。売却額は建物自体の価値及び建物と一致した色の隣接する地形タイルのグループにより判定されます。
⑤管理人コマは他プレイヤーが支配している建物タイルに配置でき、その建物を売り払うときに地形タイル分の資金を獲得することが出来ます。
⑥特殊アクションには災害を配置できるものがあります。基本的には地形グループの連鎖を断絶したり、収入を減らしたりといったものになります。
⑦プレイしたカードは隣のプレイヤーに渡し、渡されたカードを手札にします。
⑧ラウンドの最後に一定以上の価値になっている建物の所有者及び管理人にボーナスが入ります。
⑧タイルが全て使用されたらゲーム終了で、獲得したお金を計算し、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。
○プレイ経過
管理人が赤、やまが黒、ちいが白、しょうが青でゲーム開始時の様子です。
細長い円柱が地主コマで、太く短い円柱が管理人コマとなります。
序盤から修道院+ワイン畑(左下や右下の赤タイル)でなかなかの収入を獲得するちいが一人でリードといったところ。他3人は農園系(黄色タイル)での収入を狙いますが、競合していたこともあり上手く収入につながりません。
ちなみに、ところどころタイルの右下にアイコンが書かれた地形タイルがありますがこれらは裕福な地形で他のタイルに比べて多くの収入が見込まれる反面、一旦決算を行うとタイルは除去されてしまいます(通常の地形はその場に残る)。
中盤。管理人は序盤の出遅れを右上の城+森や湖の地形で挽回を狙いますが、周囲に災害トークンを配置され上手く収入を獲得することが出来ません。ただ、ここは我慢ということで無駄に売却せず何とか災害を動かすカードを待ちます。一方、中盤もちいは好調。やまやしょうも徐々に調子が上向いてきます。
終盤です。我慢を重ねて災害トークンを移動させ、このタイミングで全ての建物を売却。ようやくまとまった収入を獲得することができました。この辺になるとタイルの関係もあっておたがい有効な手も少なく、他プレイヤーが得点を獲得しないようにゲーム終了に向けタイルを配置していきます。
そんなこんなでタイルがなくなりゲーム終了です。得点計算を行うと、序盤、中盤の状況からちいがかなり優勢かと思いましたが、中盤以降まとめて得点を稼いだ残りの3人も追い上げを見せており、結果管理人とちいが50点でタイというところをやまが51点で差しきりやまの勝利。4位のしょうも40点台後半とかなりの接戦となりました。
○評価
基本は自分の支配している建物により多くの地形タイルをつなげ収入を稼ぐというタイル配置ゲームです。
面白いのは建物タイルと地形タイルが1対1という関係になっておらず、一つの地形に複数の建物が連結することもあるところで、別々のプレイヤーの建物であれば擬似的な協力関係が発生しますし、管理人コマという直接的に他プレイヤーと協力(というか妨害や牽制というのか・・・)関係を強いるものもあり、どこまでを協力して、どこで離れるかというのが悩ましいところです。ちなみに、建物の価値(地形の価値も含む)が一定以上になれば毎ターン収入が確保できるのでこの状態に持っていくのが一つの目標となりますが、そのような地形であれば災害が飛んで来易くなりますので、どこで決算を行うかというのも難しいですね。特に裕福なタイルという価値の高いタイルがありますが、この地形は決算を行うとなくなるため、裕福なタイルが含まれる場合はよりタイミングが重要になってきます。
また、手番はカードのプレイによって決まりますが、先に手番を行う方がタイルや配置の上では有利であるものの、上手く最後の手番になればカードの特殊アクションを使用した上でタイルを配置することができます。一人一人のカードを見ながら順に違う数字のカードを出すという方式のため、お互いが先手後手のどちらを狙っているかを推測しつつカードをプレイする必要があります。ちなみに、使用したカードは隣のプレイヤーへ巡るため、特殊効果のあるカードは今使用してもいいか、災害をどこに移動させるかなど、その手番にどのカードをプレイするかというのはなかなか考えどころです。
一方で気になる点として、タイル配置ゲーなのでタイルの配置からどう妨害をするかというのもあるのですが、その上に直接的な妨害となる災害というものがあり個人攻撃も可能であるため、タイル配置ゲーというジャンルのイメージからするとかなり攻撃的な内容となっておりこの辺は好みが出そうな印象です。
また、建物タイルが出なければ何も出来なく、自分の建物につながらない地形タイルを連結させるわけにも行かず、適当な地形タイルをばら撒いたりするしかないケースも考えられます。特に終盤の状況によってはゲーム終了に向けてタイルを減らすだけしかすることがないということもあるかもしれません。この辺は、もう少しアクションの選択があってもよかったのかもしれませんね。
とりあえず、気なる点は結構気になりましたが、タイル配置ゲーとして微妙な協力関係と攻撃という要素のある特徴的なプレイ感のゲームでなかなか面白いとは思いました。
残り時間も少なくなってきましたが、もう少し続きます。