平成30年1月17日
昼休憩を挟み午後からもくまと2人でのゲーム会です。
☆クマ牧場
○概要
作者:フィルハーディング
対象年齢:8歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:30-45分程度
各プレイヤーそれぞれが出来るだけ美しく、より早くクマ牧場を建設することを目的としたパズル系ゲームです。
①手番になると手元のタイルを1枚個人ボードに配置します。
②ボードの配置したマスに描かれた絵柄に応じ、3種類いずれかのタイルの獲得もしくはボードの拡張が行えます。
③手番開始時に手元にタイルがなければ手番をとばし、任意の緑地タイル(得点がなく、サイズが小さめなタイル)を受け取ります。
④1枚のボードのマスが全て埋まれば「クマの像チップ」を受け取れます。像チップは早ければ早いほど得点が高くなります。
⑤いずれかのプレイヤーが4枚のボードのマスを埋めるとゲーム終了で、その時点で最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。左のディスプレイには獲得できるタイルが配置されていますが、手前から得点のない緑地タイル、早いもの順に得点が減っていく動物小屋タイル、1点しかなく形状が特殊でサイズの大きい飼養場タイルの3種類があります。ボード右に並んでいる小さめのタイルがクマの像チップとなります。
右にあるボードにタイルを配置して行きます。
ボードを拡張し、2枚目に入った辺りです。1枚目のクマチップは管理人が一手早いくらいで、ここまで大きな差はありませんでした。
しかしながら、2枚目の途中でくまがタイルの配置に手こずり、タイルを置けず手番を飛ばされることが2、3回あったことで管理人は差をつけていきます。
結局、4枚のボードを先に埋めた管理人がゲーム終了のトリガーを引きますが、くまはボード3枚目の配置にも苦戦し3枚目が終わりきる前にゲームが終了しています。4枚を埋めきった管理人が得点も大きく勝利です。
○評価
手番ごとにタイルを1枚ボードに上手く収まるように配置していくタイル配置系のパズルゲームです。手番にはタイルを配置していくだけなので、ルールは非常に分かりやすくプレイしやすいものになっています。
面白いのはゲーム開始時の手札(というか手タイル)が1枚しかなく、それを配置して新たなタイルを手に入れさらにそれらを配置していくというところで、適当に埋めているだけでは新たなタイルが入手できず、手番が飛ばされてしまうこともあります。動物小屋タイルは獲得順に得点が下がっていきますし、クマの像チップも獲得順に得点が減少していくと、出来るだけ早くタイルを埋めていくことを求められているため、手番が飛ばされるような無駄なことは出来るだけ避けたいところです。そのため、今から置くタイルでどのタイルを獲得し、次にどのタイルを狙うかという先の流れも見ながらタイルを配置して行く必要があります。上手く2枚のタイルが同時に手に入るようにタイル配置ができれば、以降の手番には2枚の手札から配置するものを選べるようになるため自由度が上がり動きやすくなります。
気になる点はゲーム的に「クマはあんまり関係なくない?(コアラもいるし)」というくらいで、全体的に良く出来たパズル系ゲームだと思います。ただ、同系統の「パッチワーク(「自宅ゲーム会111 前半」を参照。)」をプレイした後だと、若干物足りなくもう一ひねりあったらよりよかったんじゃないかなとは思いますね。
☆ファーストクラス
○概要
作者:ヘルムートオーライ
対象年齢:10歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:1人あたり20分程度
鉄道会社の創設者となり、豪華な旅を立案して裕福な乗客を多く集め、会社の名声をオリエント急行の創設者に肩を並べられるくらいに高めることを目的としたゲームです。エッセン2016におけるスカウトアクションで「グレートウェスタントレイル」「オーディンの祝祭」(ちなみに管理人はどちらも未プレイ)と並び1位となったタイトルです。
①ゲーム開始時にどのゲームでも必ず使用する基本カードセットに5種類あるモジュールのうち2種類を混ぜて準備をします。
②混ぜられたカードは前半、中盤、後半用の3つの山に分けられ2ラウンドごとに使用するものを交換します。
③ラウンドの最初にカードの山から18枚のカードをとり、3×6枚の列を作ります。
④手番になると、場にあるカードのうち1枚を取りアクションを行います。カードは基本的にどの列からでも取れますが、人数に応じた一定枚数を取った列からはカードの獲得ができなくなります。
⑤アクションはカードに描かれたアクションを実行するか、カードのアクションを実行せずに車両の1つをアップグレードするかいずれかを行います。
⑥手番中にコインがあれば、溜まったコインに応じたフリーアクションか、ボーナスカードの獲得、勝利点の購入といったものが行えます。
⑦全てのプレイヤーが3アクションを実行すればラウンドが終了します。奇数ラウンドはこのまま次のラウンドになりますが、偶数ラウンドの場合得点計算が行われます。
⑧中間の得点は機関車コマが駅に到達したことによるボーナス、車掌コマが通り過ぎた車両に対するボーナスになります。
⑨6ラウンドが終了すればゲーム終了となり、中間得点の計算に余ったコインによる得点とボーナスカードによる得点を加え、最も得点の高いプレイヤーの勝利です。
○プレイ経過
今回は初プレイなのでAモジュールとBモジュールを使用し、ゲーム開始時はこんな感じです。中央に並んでいるカードがアクションカードで、手番にはこれらのカードのうちいずれかをとることでアクションを実行します。
右手前にあるのが管理人の個人ボードとなります。ボード上はコイン置き場で、コインを獲得すると左隅からコインを配置していき、配置されている列によって使用したときに実行できるアクションが異なります。
上段から左にかけては線路で、ここに線路カードをつなげ、その上を機関車コマが移動することで色々なボーナスや得点を獲得することができます。右側は2列の車両カードとなり、これに車両カードをつなげアップグレードしていき、車掌コマを進めることで得点を獲得することができます。車両カードは9枚目までつなげると機関車タイルを配置しボーナスを獲得するとともに、車掌を10両目まで進めるとさらにボーナスを受け取れます。
序盤、管理人は線路を伸ばし駅ボーナスを狙いそれにより車両の充実を図る作戦(駅ボーナスは得点ではなく、何らかのアクション)、くまは素直に車両を伸ばしてアップグレードをすることで得点を狙っています。
中盤以降、伸ばした線路とBモジュールの絵葉書カード(配置した線路カードの駅ボーナスを2回実行)による駅ボーナスをしっかり受け取り、一気に車両の充実が図られ序盤にリードしていたくまに追いつきます。(画像はアップグレードが行われる前あたりで、何故か後半戦の画像は取り忘れ)
そんなこんなで6ラウンドが経過。前半は車両の得点によるくまと、線路の得点による管理人で得点が拮抗していましたが、中盤以降に車両の得点を大きく伸ばした管理人がそのまま勝利となりました。
○評価
自分がどのアクションを実行したいか、相手がどのアクションを狙っているか、アクションカードの獲得という形をとっていますがワーカープレイスメントにおけるアクション選択のような駆け引きのあるゲームです。
手番にすることはアクションカードを1枚選択するのみと、アクションさえ把握できればゲームとしては非常にさくさく進行します。ただ、1ラウンドに実行できるのは3アクションのみしかないため、適当にプレイしているとあっという間にラウンドが終了してしまうため、目的を持って場にあるカードの中でどのカードを獲得しアクションを実行するかをしっかり考えなければならず、非常に悩ましくなっています。
面白いのは線路と車両の仕組みのところで、それぞれ該当するアクションカードを獲得することで、拡張やアップグレードが実行できますが、実際に効果を発揮するためには、それぞれのコマ(機関車コマ、車掌コマ)を進めておかなければなりません。コマが進んでいなければ、どれだけ豪華な車両を作ったところで意味がなく、限られたアクションの中で拡張とコマの進捗のバランスをどうとるかが難しいところです。
また、通常のアクションがそれだけ限られているので、フリーアクションのアクションポイントのような扱いになっているコインが大切となってきます。最初に溜まる5コインは車両カードの獲得にしか使えませんが、6コイン以上貯めることで始めてそれ以外のアクションが行えるようになっており、それに加えてボーナスカードの購入にも使用できるため、どこまでためるかどのタイミングで使用するかというのが重要になっています。
あとは、モジュールはそれぞれ異なった特徴があり、どれを組み合わせて使うかでゲームの組み立ても変わるのでリプレイアビリティは高めです。ついでに、まだプレイできていませんがモジュールCの「殺人事件」というのはその概要だけで、こんなゲームにどう組み込まれているか非常に興味がわきますね。
一方で気になるのは、カード1枚1枚にアクションが設定されており、多くは基本的なアクションの組み合わせなのですが、そもそものアクションの種類は多めですし、モジュールによっては固有のアクションも多いため、ルール説明には比較的時間が必要となってきます。
また、個人ボードに対して右方向に車両、左方向に線路とカードを並べていくため、結構なプレイスペースが必要になるというところで、今回は2人プレイでしたがそれでも普段使用している机をオーバーしそうなくらいだったですね。
あとは、ゲームごとに基本セット及び2種類のモジュールを使用、前中後の3つの山を作る必要があり、準備と片付けには結構な手間がかかる印象でした。
とりあえず、ゲームの内容としては面白いと思いますし、ゲームを始めてしまえばさくさくと進み、この手の色々な要素があるゲームにしては1ゲームにかかる時間というのは少なめです。ただ、そんなゲームだからこそ、プレイスペースの問題や準備の手間などといった部分が逆に気になってしまいましたね。
後半に続きます。