車通勤メタル! -6ページ目

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

RHPSODY OF FIREの

フルアルバムとしては14枚目のアルバム。

 

オリジナルメンバーはキーボードの

アレックス・スタロポリのみで、

ルカに続いてファビオまで抜けてしまい、

どうなるかと思っていましたが、

こうして音楽性を変えず活動を続けていることは

素晴らしいですね。

 

ヴォーカリストがジャコモ・ヴォーリに

代わって3枚目ということですが、

意外と違和感なく聴けました。

 

パワーや個性という意味では

ファビオの方が上ですが、

クセの無いハイ・トーン・ヴォイスは

この音楽性に非常にマッチしています。

 

1曲目の「Challenge the Wind」は

オープニングにピッタリな

キャッチーなアップ・テンポの曲。

 

大仰なイントロは無く、

コンパクトな出来で、

この辺は昔からのファンには

物足りなく感じるかもしれません。

 

僕も1stから聴いていた人間ですが、

逆に大げさ過ぎるなぁなんて思っていたので、

これぐらいが丁度良かったりします。

 

続く「Whispers of Doom」、

「The Bloody Pariah」もコンパクトな出来で、

エピック・メタルと言うよりも

正統派メタルに近づいたような感じですね。

 

ヴォーカルもファビオほどコテコテしていないので、

余計にコンパクトに感じるのかもしれません。

 

4曲目の「Vanquished by Shadows」は

約16分の大曲で、これはこのバンドお得意のパターン。

ただやはり往年の作品に比べ、出来はやや

あっさりめであります。

 

6曲目の「Diamond Claws」、

7曲目の「Black Wizard」という

疾走ナンバーが続く展開は

やはりアツくなりますね。

 

大仰さという意味では

物足りないかもしれませんが、

曲としての完成度は素晴らしいです。

 

8曲目の「A Brave New Hope」は

このバンドにしては珍しく

爽やかさも感じる爽快なナンバー。

この辺は今のRHAPSODYの新たな

魅力かもしれませんね。

 

ラストを締めくくる

「Holy Downfall」、

「Mastered by the Dark」は

今までの作品同様重厚な締めで、

捨て曲ナシのカッコいい1枚に仕上がっています。

 

また日本盤はボーナス・トラックとして

「Challenge the Wind」の日本語ヴァージョンが

入っていますね。

 

まあいかにも外国人が歌う日本語といった感じで、

オマケとしては面白いですが、

まあ本当にオマケですね(笑)。

 

という訳で、他のレビューを見ると、

物足りない、ファビオが歌えば~、といった

意見も散見されますが、

そこは確かにとも思います。

 

ただ僕はかえって、このあっさりめの

RHAPSODYも良いかなと思えました。

正統派メタルに近づいたと言うのか、

聴きやすくて良いと思います。

 

エピック・メタル初心者こそ、

この最新作から入っても

良いかもしれません。

 

☆「往年の作品と比べるとあっさりしているが、これはまた正統派っぽくてカッコいい」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!

 

 

 

 

スイスの様式美メタルバンド、

STORMBRINGERの唯一のアルバム。

 

 

これは知る人ぞ知る

メロディアスHMの名盤で、

1枚で消滅してしまったのが

残念なバンド。

 

このアルバム、何故か

僕は手放してしまったので、

今回買いなおしであります。

 

ギタリストのアンジー・スキリロは

その後ソロ・アルバムも出していますが、

このアンジーのギターが

鳴きまくっています。

 

まあ曲はどこかで聴いたような

メロディ、展開も多いのですが、

パクり感は無く、

透明感があり、哀愁漂う

素晴らしい1枚に仕上がっています。

 

スイスのメタルというのは

あまりイメージがわかないですが、

このアルバムは当時の北欧メタルの

雰囲気に近いですかね。

 

RAINBOWに

透明感とキラキラ感を

足したような

典型的な80年代

北欧メタルの音そのものであります。

 

1曲目がラス・バラードのカバーで

始まるところからして、

まんまRAINBOWの「Difficult to Cure」

(アイ・サレンダー)のような出だし。

 

この「Feels Like The Real Thing」も

なかなか様式美的な名曲で、

目の付け所はセンスの良さを感じます。

 

2曲目の疾走ナンバー

「Searchin'」も

RAINBOW感満載ですが

良い曲です。

 

これも心なしか「Difficult to Cure」アルバムの

2曲目、「Spotlight Kid」っぽい曲で、

強い影響を感じます。

 

1枚通してやはり

RAINBOWの影響が強く、

アンジーのプレイも

かなりリッチーっぽいです。

 

1983年というと、

北欧でもまだEUROPEがブレイクする前だし、

SILVER MOUNTAINや220VOLTなどが

1stを出したあたりですかね。

 

そう考えると

当時の北欧勢と比べても

かなりイイ線をいっていた

アルバムかと思います。

 

ただ当時北欧のバンドですら

自国のマーケットの狭さから

活動に苦戦していた状況ですから、

スイスというと更に難しかったのかもしれません。

 

北欧で言えば

PROUDのような

1枚の名盤で消えてしまったような

非常にもったいないバンドでした。

 

☆「1枚で消えた、スイスの様式美HMバンドの幻の名盤」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!

 

 

アメリカのプログレ・ハード

伝説のバンド、NEW ENGLANDの

デビュー作。

 

 

プログレ・ハードの名盤として

紹介されることも多いアルバムですが、

僕がこのバンドを知ったきっかけは

ALCATRAZZですね。

 

ALCATRAZZのジミー・ウォルドーと

ゲイリー・シェアが在籍しているバンドとして

ずっとバンド名は知っていましたが、

やっと購入しました。

 

さて、内容は美メロ、美コーラス満載の

ポップでキャッチーな

メロディアスHRであります。

 

1曲目の「Hello, Hello, Hello」からして、

爽やかさと哀愁が同居する

切なくもポップな名曲。

 

2曲目の「Don't Ever Wanna Lose Ya」も

爽やかで心地よい曲ですね。

この曲と「Hello,Hello,Hello」は

シングル・ヒットしたようで、

売れたのも納得です。

 

3曲目の「P.U.N.K」は

明るく、疾走感のある曲。

ただ明るさの中に、どこか

哀愁を感じるところが良いですね。

 

続く「Shall I Run Away」は

甘美なバラード曲。

甘い曲に、更にジョン・ファノンの

甘い歌声が乗り、

実に甘ったるい曲に仕上がっています。

 

そして5曲目の「Alone Tonight」こそ

このアルバムのハイライト的な曲。

実にキャッチーで、爽やかで、

かつ哀愁漂う素晴らしい曲です。

 

続く「Nothing to Fear」は

ポップでリズムは跳ねているのに、

どこか寂しさを感じる曲。

この不思議な感覚は

どの曲にも共通した魅力であります。

 

前半があまりに素晴らし過ぎるので、

後半はインパクトは今一つに感じますが、

「Shoot」「Turn Out The Light」、

「The Last Show」も決して駄曲では無いし、

ラストを飾る「Encore」は

ドラマティックで素晴らしい締めです。

 

バンドとして力量も素晴らしく、

短命で終わってしまったのが

惜しまれるバンドですね。

 

まあそれがALCATRAZZ結成につながる訳ですが、

ジミーのキーボードとゲイリーのベースは

このアルバムでも完璧であります。

 

今後2nd、3rdアルバムも

聴いてみたいと思います。

 

☆「美メロ、甘いプログレ・ハードの名盤」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!

 

 

若井望率いるメタル・プロジェクト、

DESTINIAのフルアルバムとしては

2枚目の作品。

 

 

僕が若井望を知ったきっかけは

再結成ALCATRAZZのアルバム、

「Born Innocent」にゲスト参加

していたことですね。

 

あのアルバムでは1曲だけの参加だったので、

若井望の凄さは分からなかったのですが、

このアルバムはまずメンバーが凄い。

 

ヴォーカルはロニー・ロメロ、

ベースがマルコ・メンドーサ、

ドラムがトミー・アルドリッジという布陣。

 

そしてそのメンバーの中でも

対等にプレイする若井望も

また素晴らしいです。

 

音楽性は80年台HR/HM的な

懐かしさがありながらも、

現代的なアレンジ、ギター・ソロがあり、

若井望本人が語っている

「モダンクラシカル」を

まさに再現しているような作風であります。

 

全体的に非常にポジティブな雰囲気で、

これは若井望の育ちの良さと言うのか、

頭の良さと言うのか、

そういうものを感じます。

 

その辺が若干鼻につくところもありますが、

多彩な才能と、ルックスを兼ね備えた

逸材ではあります。

 

さて、やはり

ロニー・ロメロの歌は圧倒的で、

ロニーの貢献はかなり大きいです。

 

正直歌謡メタル的な展開もありますが、

ロニーが歌うと、ダサさが薄れ、

良い塩梅の正統派メタルになります。

 

例えば3曲目の「The End Of Love」なんかは

サビが爆風スランプの

超有名曲にソックリなんですが、

ロニーが歌うと歌謡クサさが無くなりますね。

 

ただ逆に出来過ぎ感があったり、

ロニーは上手いけど一辺倒だったり、

といった部分もありますが、

これだけの出来、メンバーで

文句を言うのは贅沢でしょう。

 

メタル初心者や

普段洋楽を聴かない人なんかには

とっつきやすいかもしれません。

 

もちろんオールド・ファンにとっては

楽しい内容。

このメンバーに縁のある

RAINBOWやWHITESNAKEあたりに

通ずる雰囲気があり、

ベタな展開ではありますが

やはり落ち着きますね。

 

全体的に非常に聴きやすくて、

「METAL SOULS」のタイトル通り、

メタル魂を感じる作品です。

 

☆「若井望の才能が詰まった、育ちの良さを感じる正統派メタル」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!

 

 

ギタリストがジョー・スタンプということで

買ってみたパワー・メタル・バンドの1st。

 

 

パワー・メタルとは言え、

どうせジョー・スタンプのことだから

コテコテのネオクラ・フレーズを

かましてくるのかと思いきや、

意外にもパワー・メタル然とした

プレイに徹しています。

 

ヴォーカルもパワフルで、

ラッセル・アレンやヨルン・ランデあたりを

彷彿とさせるアツい歌声であります。

 

Csaba Zvekanというヴォーカリストですが、

どう読んだら良いのか分かりません…。

 

ただ曲調がどれも似たり寄ったりで、

ミドル・テンポの曲ばかり並ぶ構成は

ちょっとかったるいですね。

 

歌も演奏も力量は文句なく、

曲もそれなりに完成度は高いですが、

これといった特徴は無く、

物足りなさを感じます。

 

やっぱりジョーは

イングヴェイのパクりと言われても

自分のソロかネオクラ・バンドにいる方が

良さを出せると思いますね。

 

☆「悪い所は無く、むしろハイレベルだが、これと言った特徴が無いのが難点」…☆☆☆☆☆☆星6つ!