車通勤メタル! -4ページ目

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

スイスのゴシックメタル・デュオ、

LACRIMOSAの9thアルバム。

 

 

怪しげなジャケットにつられて

買ってしまいましたが、

このゴシックメタルなるジャンルは

僕にとって未開の地であります。

 

ゴシックメタルの代表格である

PARADISE LOSTやMY DYING BRIDEをはじめ、

何枚かその類の作品を聴きましたが、

僕の心に刺さるような音は無かったですねぇ。

 

このLACRIMOSAは

その筋の方々から絶賛されているようなので、

この度買って聴いてみました。

 

このひたすらダークで

陰鬱な世界観はやはり

聴く人を選びますね。

 

実際この手の音楽が好きな人にとっては

素晴らしい作品なんだと思いますし、

これがゴシックメタルだと言われれば

その通りなんでしょうけど、

僕には合わない音楽のようですね。

 

ただ所々「おっ?」と思う展開は

あったりするので、

今後ハマる可能性もゼロでは無いです。

 

まあ今後も懲りずに

様々なジャンルのメタルを

聴いていきたいと思います。

 

☆「荘厳かつ陰鬱な世界観は見事だが、今の僕には理解が難しいようで」…☆☆☆星3つ!

 

 

スウェーデンのプログレ・ロック・バンド、

RITUALの3rdアルバム。

 

 

しかし何とも形容しがたい

不思議な音楽であります。

 

一聴した感じは

何の変哲もない

普通のロックという感想で、

正直最初は「これはハズレを引いたか」

と思ってしまいました。

 

ただ繰り返して聴くにつれ、

徐々に深みにハマっていくと言うか、

曲、メロディの巧みさに引き込まれていく

感覚があります。

 

YESのようなポップ要素と、

KING CRIMSONのような重厚な音、

またLED ZEPPELINを思わせるような

民族音楽との融合。

 

最初はTHE BEATLESを

少し現代風にしたような

シンプルな方向性に思えたんですが、

聴き込むほどに逆に複雑さ、緻密さに

気付いていくという

巧妙な音楽であります。

 

ヴォーカルはパトリック・ルンドストロームで、

今KAIPAで歌っている人です。

時にフレディ・マーキュリーのような力強さを感じますが、

北欧のヴォーカリストらしい透明性もあり、

これも大きな魅力ですね。

 

同じ北欧のバンド、

DIZZY MIZZ LIZZYを初めて聴いた感覚に

似ているかもしれません。

 

DIZZY MIZZ LIZZYも最初は

THE BEATLESっぽい

ポップなロック・バンドのように

聴こえたんですが、

特有のメロディ・センスに

徐々に引き込まれていった記憶があります。

 

正直「プログレ」を期待して聴いてしまうと

あまり良い印象は抱かないかもしれません。

僕もKAIPAのような音を期待していたので

最初は戸惑いましたが、

風変わりなロック・バンドと思って聴くと、

楽しめましたね。

 

まあこういうバンドを聴くと、

そういったカテゴライズはどうでも良く思えますが、

僕も含めて日本人は分類するのが好きですからねぇ。

 

プログレ界隈でしか

注目されないのが惜しいバンドで、

こういうどこにも当てはまらないバンドで、

凄いバンドって結構あるんですよね。

 

なので、ハマるかハマらないかは

本当に個人の感性次第。

そんな音楽であります。

 

☆「ポップでありながら、実に緻密で深い音楽。プログレという狭いカテゴリーにはめておくのが惜しいバンド」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!

 

 

イタリアのキーボーディスト、

ダニエレ・リヴェラーニが主宰する

ロック・オペラ・プロジェクトの第1章。

 

 

タイトルが長く、表題に収まらなかったのですが、

正式には「Ep1: A Human into Dream's World」

というタイトルで、2002年の作品です。

 

こういったコンセプトの作品は数あれど、

まずこの作品で驚くのは豪華な

ゲスト・ヴォーカリストでしょう。

 

マーク・ボールズ、ラナ・レーン、

ジョン・ウェットンをはじめ、

PAIN OF SALVATIONのダニエル・ギルテンロウ、

元KANSASのスティーヴ・ウォルシュ、

元AT VANCEのオリヴァー・ハートマン、

GRAVE DIGGERのクリス・ボルテンダール、

元CRIMSON GLORYのミッドナイトなど、

往年のメタル・ファンにはたまらない布陣であります。

 

内容は「ロック・オペラ」と言うほど

大仰な作風では無く、

プログレッシヴな要素を含んだ

メロディアスなHMといったところ。

 

意外と聴きやすく、

大がかりなオペラティックな作品を期待すると、

少々肩透かしを食らうかもしれませんが、

一般的なメタル層には受け入れやすい作品だと思います。

 

やはりこの豪華なゲスト陣の中でも

マーク・ボールズの歌は圧倒的ですね。

特に6曲目の「Dreams」は様式美メタル好きには

たまらないネオクラ疾走ナンバーで、

RING OF FIREを思わせる素晴らしい曲と歌であります。

 

他にもマーク・ボールズの歌の聴きどころは多く、

ラナ・レーンとのデュエット曲の「The Right Place」や

ダニエル・ギルテンロウとの歌がぶつかり合う

プログレッシヴな「Paradox」など、

やはり何をやらせても上手いですねぇ。

 

そしてマークにも負けず、

メタリックな気合の入った歌唱を聴かせてくれるのが、

オリヴァー・ハートマンとミッドナイトであります。

 

8曲目の「There's a Human」は

オリヴァーの歌唱が存分に楽しめる、

このアルバムの中で一番の疾走ナンバー。

 

そして10曲目の「Terminate」は

今は亡きミッドナイトの声が聴けます。

当時は目立った活動はしてませんでしたが、

個性的な歌唱は変わらず、ミッドナイトしてます。

 

クリス・ボルテンダールやスティーヴ・ウォルシュも

聴けば、それと分かる強烈な個性と

素晴らしい歌唱を聴かせてくれています。

 

それと、演奏はドラム以外は全て

ダニエレ・リヴェラーニが担当しているということで、

ダニエレの作曲能力の高さと共に、

多彩さ、器用さに感心させられます。

 

そして、曲間にナレーションが入るんですが、

ナレーターを務めているのが

フィリップ・バイノーという人。

 

RING OF FIREやスティーヴ・ヴァイのバンドの

ベーシストで、プロのナレーターと遜色の無い

イケボを披露してくれています。これまた感心。

 

リリース当時は何となく敬遠していたんですが、

意外と聴きやすく、聴きどころも満載で

非常に面白い作品でした。

 

3部作ということなので、

他の2作品もチェックしたいと思います。

 

☆「豪華なヴォーカリスト陣と、ダニエレの多彩な才能を堪能できる、良質のメタル作品」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!

 

 

イングヴェイ・マルムスティーンの

最新ライヴ盤。

 

 

昨年5月にZepp DiverCityで行われた

デビュー40周年記念公演を収録した

2枚組のCDとDVDであります。

 

国内盤もリリースされていますが、

DVD付いている上に価格も安い

輸入盤を購入しました。

 

ライヴ盤としては

2014年リリースの

「Spellbound Live In Tampa」以来。

 

あれはDVDは別売りで、

「そんな一気に金出せるか!」

と思いつつも買ってしまいました(苦笑)。

 

そう、あれが厄介だったのが、

DVDが「Spellbound Live In Orlando」で、

別公演だったんですね。

 

とは言え同じフロリダ州の

タンパとオーランドで、

大幅にセットリストを変える訳も無く、

どっちかだけで良かったかなと

今更ながら思ったり…。

 

それはともかく、

そう考えると今回のは

非常に良心的であります。

 

内容は全30曲、約100分の

音と映像ということで

ボリューム満点。

 

まあ30曲と言っても、

ほとんどの曲が短縮ヴァージョンで、

ダイジェスト版のような構成。

これは賛否両論でしょう。

 

専任ヴォーカリストは不在で、

前ライヴ盤同様ニック・マリノヴィックが

キーボードと兼任。

 

イングヴェイがメイン・ヴォーカルを

務める曲も増え、

ギター中心のメドレー形式になるのは

必然だったのかもしれません。

 

まあここまでイングヴェイの独壇場になると、

誰も文句はありません。

イングヴェイのギターを聴きに、観に来ている人には

これでいいんです。

 

ただ全盛期のタレントに囲まれた

イングヴェイのライヴを知る者としては

寂しいものを感じるのも事実。

 

ニック・マリノヴィックは

歌、キーボード共に無難なプレイですが、

ステージ映えせず、

やはり専任ヴォーカリストが欲しくなりますね。

 

ベース、ドラムは全く存在感が無く、

見た目の華も無いです。

イングヴェイ本人しか興味が無い人には

大した問題ではないかもしれませんが、

物足りなさを感じます。

 

前ライヴ盤の時の

ラルフ・シアヴァリーノ(B)と

パトリック・ヨハンソン(Dr)は

プレイ、ルックス共に悪くなかったので、

余計に残念ですね。

 

…と、散々書きましたが、

聴いた感想としては、

そりゃ楽しいですよ(笑)。

 

イングヴェイ本人のプレイは

衰えは無く、

短縮ヴァージョンがゆえに、

無駄な時間が無く、

イングヴェイがずっとソロを

弾き続けているような構成(笑)。

 

加齢によるごまかしは無く、

さすが王者という貫禄と意地を感じます。

 

イングヴェイの歌は

エコーが強めで

ますますボエボエの

ジャイアン・リサイタル状態。

まあそこも含めて

今のイングヴェイなんでしょうね。

 

前ライヴDVDは

映像のつなぎが雑で

少々見づらかったんですが、

今回はだいぶ改善されています。

 

観客の声がわざとらしいですが、

これは懐かしいALCATRAZZの

「Live in Japan」を連想させ

微笑ましかったりもします。

 

まあ今後もこのバンド形式で行くと思われ、

かつての華やかなステージは望むべくも無いですが、

これはこれでそこそこ楽しめちゃっている自分もいて、

複雑な思いですが、やはりイングヴェイは

イングヴェイであります。

 

王者も還暦越えですが、

今後の活動も期待せずにはいられません。

 

☆「ダイジェスト版のようなメドレー構成だが、王者のプレイを存分に楽しめるボリュームたっぷりのライヴ盤」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!

 

 

出ました!

昨年の東京公演のライヴをおさめた

2CD+DVDであります。

 

 

 

もう最近のイングヴェイには期待しないと言いつつも、

出ると買ってしまいます。

 

ただ最新アルバム「Parabellum」では

持ち直した感はあるので、

少し期待して鑑賞したいと思います。