JUDAS PRIEST/Invincible Shield…2024年 | 車通勤メタル!

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

前作「Fire Power」から

6年ぶりとなるメタル・ゴッズの新作。

 

1974年リリースの「Rocka Rolla」でデビューしてから

ついにデビュー50周年という偉大なキャリアを誇る

メタル金字塔・JUDAS PRIEST。

 

またこのバンドの新作を聴けるという事実だけで

十分ありがたいのですが、

この新作を聴いて、そのありがたみは

この人たちには実に失礼な感想だと思い知りました。

 

単純にヘヴィ・メタル作品として

素晴らしい1枚であります。

これだけのキャリア、年齢を重ねても

慢心することなく

これだけヘヴィ・メタルを追求する姿勢は

本当に素晴らしいの一言であります。

 

現在ロブ・ハルフォードは72歳。

なかなかの高齢ですが、

最近のライヴ映像もチェックしていて、

そこそこ歌えていたので、

あまり歌に関しては心配していませんでした。

 

このアルバムを聴いても、

さすがに高音はちょっと細いですが、

衰えはそれほど感じさせず、

ロブ節を十分堪能できます。

 

グレン・ティプトンはパーキンソン病を患っており、

イアン・ヒルは元気ですが73歳、

スコット・トラヴィスですら62歳ですからね、

自分も歳を取るはずです…。

 

さて、内容は1曲目「Panic Attack」からパワー全開。

アップ・テンポの曲で、場面展開が早く、

かなり詰め込んできた印象。

意欲的で若々しさすら感じる素晴らしい曲です。

 

2曲目の「The Serpent and the King」は

「Painkiller」のセルフ・オマージュのような曲で、

ガッツポーズと共に笑いもこみ上げてくる快曲。

やはりロブは凄いですねぇ。

 

3曲目のタイトル曲「Invincible Shield」も

まさかの疾走ナンバーで、聴き手を圧倒させます。

この怒涛の展開は、高齢を感じさせない、

若さすら感じる勢いがあります。

 

一方、中盤以降はミドル・テンポの曲が多く、

4曲目の「Devil in Disguise」は

British Steelあたりの雰囲気があり、

5曲目の「Gates of Hell」なんかは

どこかDefenders of the Faith的。

この辺は往年のファンも楽しめると思います。

 

こんな感じで後半は落ち着いた展開なのかと思いきや、

7曲目の「As God is my Witness」は

またもやPainkillerアルバムに収録されていそうな

ハードなナンバー。これもカッコいいですね。

 

10曲目の「Son of Thunder」は

跳ねるテンポのノリの良い曲。

これはFIGHTっぽいですね。

「Nailed to Gun」のような

これまた若さを感じる曲であります。

 

本編ラストを飾るのは

「Giants in the Sky」。

ミドル・テンポの曲で締めるのも

往年のプリーストっぽくて良いと思います。

 

そしてボーナス・トラックが3曲あるんですが、

このアルバムの良いところは、

ボーナス・トラックも良い曲が揃っているところ。

 

12曲目の「Fight of Your Life」は

70年代のプリーストっぽく、

メタリックな本編とは毛色は違うものの、

なかなか味わい深いものを感じます。

 

ラストの「The Lodger」のみ

外部ライターの曲で、

本編と雰囲気はだいぶ違いますが、

怪しい空気感と哀愁が漂う、

切ない素晴らしい曲です。

 

という訳で、

バリバリのメタル・ナンバーで派手に押す前半、

しっとりと味わい深い後半、

バラエティに富んだボーナス・トラックと、

非常に充実した内容であります。

 

これだけの内容なら、

往年のプリースト・ファンはもちろん、

若いメタル・ファンにも

古臭さや物足りなさは無いでしょう。

 

という訳で全てのメタル・ファンにおススメしたい、

貫禄の違いを見せつけるには十分な傑作です。

 

☆「未だに輝き続けるメタル・ゴッズの気迫の最新作」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!