PHANTOM'S OPERA/Phantom's Opera(ファントムズ・オペラ)1991年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

PHANTOM'S OPERAの1stアルバム。

 

この作品の話題は何と言っても

マイケル・ロメオ参加というところでしょう。

 

そうなるとどうしても

SYMPHONY X的なものを期待してしまうのですが、

この作品はだいぶ違った印象です。

 

僕も当時はそれを期待して

このアルバムを買った訳ですが、

まだ聴く音楽の幅が狭かった当時の僕にとっては

「なんじゃこりゃ」という感じで、

すぐ売ってしまいましたね(汗)。

 

先日中古盤を見かけ、

「懐かしいなぁ」

「どんなんだっけ?」

「意外と悪くなかったような…?」

と思い、購入しました。

 

音楽性としては

80年代の流れをくむ

メロディアス・ハードといった感じで、

キーボードや分厚いコーラスも効いていて

なかなか心地よい作品です。

 

ヴォーカルが

ジョン・ボン・ジョヴィに近い声質で、

80年代のBON JOVIっぽい

感じもあります。

 

マイケル・ロメオのギター・ワークは

ネオ・クラ・フレーズは控えめで、

それほど強い主張はありません。

 

逆にこの音楽性に

溶け込んでいるとも言え、

やはり上手いギタリストだなぁと

思いますね。

 

この作品は1991年に既に完成されていましたが、

当時のグランジブームの影響でお蔵入り状態だったそうです。

 

そういった状況の中、

マイケル・ロメオはソロ・アルバムをリリース、

SYMPHONY X結成、そしてその後の活躍となる訳です。

 

SYMPHONY Xのブレイクが無ければ

本当にお蔵入りになってしまった可能性もあり、

実際この国内盤も発売は1995年で、

SYMPHONY Xが話題になった後に

ボーナストラックを追加して

リリースされた経緯があります。

 

LAメタルのようなノリがありつつも、

QUEENを意識したようなコーラスがあり、

様式美メタル要素も兼ね備えたような

個性的で面白い音楽性を展開しています。

 

正直まだ未消化で

曲の出来にバラつきがあり、

捨て曲が多いのが難点ですが、

デビュー作として考えると

なかなか面白い1枚です。

 

様式美好きの僕としては、

13曲目の「Portrait of Dorian Grey」が

やはり一番好きですね。

 

何故かこの曲だけ唐突に

バリバリの様式美メタル曲なんですが、

これがなかなか雰囲気が出ていて

良い曲です。

 

あと2曲目の

「Just a Matter of Time」は

コーラスが印象的で

いかにもの哀愁メロハーという感じで

良いですね~。

 

8曲目の「Lovin' You is a Sin」のサビは

薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」を連想させるメロディで、

オジサンのツボを刺激しますな(笑)。

これはわかる人だけわかれば良いです。

 

マイケル・ロメオが抜けた後も

何枚かアルバムを出しているようなので、

そちらも機会があれば

聴いてみたいと思います。

 

☆「SYMPHONY X的では無いが、なかなか個性的で面白い作品」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!