今が今日の絵本をご紹介できる

ぎりぎりの時期です。

秋祭りのよるのお話なので。

 

いつも応援してくれる大切な友達が

先月、コメント欄でも熱く語り合った

新美南吉さんのブログを気にかけて

ラジオ放送を送ってくれました。


こにらから

 

半田市の新美南吉記念館の学芸員の方のお話です。

南吉さんの残してくださった作品を

より深く受け取る助けとなります。

 


ごんぎつね は胸が苦しくなる結末ゆえ

読む人の心に染み入ります。


新見南吉さんの絵本とエピソード

 

今日の絵本は読み終わりに向かっての場面は

甘くも苦しいです。


その苦しさの先にあるものに

心がほどけます。

 

 

 

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月夜に子ども達だけで村祭りに行く夜のこと。

小さな文六ちゃんも、大きな子達にまぜてもらって

夜道を歩きます。

いつも遊んでくれる安心できる子達との夜のお出かけは

なんの不安もなく。楽しみときっと誇らしさも。

 

文六ちゃんのお母さんから頼まれて

子ども達は途中、下駄屋で文六ちゃんの下駄を

買いに寄ります。

 

賑やかに下駄を選んで、

文六ちゃんが新しい下駄をはいた時

 

腰の曲がったお婆さんが入ってきて

 

 「やれやれ、どこの子だか知らんが晩げに新しい下駄をおろすと

        きつねがつくだに。」

 

子ども達に 心配 が押し寄せます。

 

下駄屋の小母さんが

  「まじまいをしてやろう」と

マッチをするまねをして

新しい下駄のうらに、ちょっとさわりました。

 

 

境内に着いて子ども達は存分に祭りを楽しみ‥。

 

長く遊びすぎたことに気つきます。

 

半里の夜道を歩きながら

文六ちゃん以外の子ども達は

文六ちゃんにきつねがついたのならば・・・、の

想像が止まらなくて自然と早足になるのです。

 

そんな中

      「こん」

 

と誰かがせきをしました。

 

子ども達はだれがせきをしたのか

こっそり調べて

 

文六ちゃんだとわかりました。

 

      文六ちゃんがせきをした!

 

子ども達には、もはや せき ではないのです。

 

絵本で読むと、このあたりの子どもの緊張感が

読み手も聞き手も、息をのむのです。

にもかかわらず文六ちゃんは

 

         「こん」

 

と、また

 

 

もう子ども達には、きつねの鳴き声にしか

聞こえません。

きつねが一匹入っているから

おそろしくてたまらないのです。

 

私がこの場面を読むと大人はくすくすと笑います。

笑ってはいけないのになぜかくすくす。

 

長野ヒデ子さんの邪気のない挿絵のせいでしょうか。

長野さんの出産絵本とエピソード

 

文六ちゃんの家は道から外れたところにあって

文六ちゃんは

樽屋さんの大事な一人きりの坊っちゃんで

甘えん坊で

優しい母さんが遊んでやってと

よくお菓子をくれるので

いつも家までみんな送ってくれるのですが

 

この日は

だれも送ってくれませんでした。

 

ここで私は一気に悲しくなるのです。

子どもとしても母親としても。

 

文六ちゃんはみんながいつも優しいぶん

余計に悲しくて

自分の影を見ながら本当にとりつかれてるのでは

と心配になります。

お父さんやお母さんは自分をどうするのだろうと。

 

 

文六ちゃんのお母さんは優しくて賢い人です。

文六ちゃんが

 [夜 新しい下駄おろすときつねにつかれる?」

と、。

もう、今夜どんなことがおこったか、見当がつくのです。

 

不安いっぱいの文六ちゃんとお母さんの会話が

長く続きます。

お母さんは一つ一つ不安を消してくれます。

 

私の長男はとても緊張の強い子で

[心配の虫出てきた」と言っては次の日の事などを

気にする子で、私はこんなにゆったり聴いてやれなくて

 

「そしたら、ここに、ペー しい」と掌を出すと

長男は

「ぺーっ」と 心配の虫 の息を吐き出します。

私はそれをパチン!とつぶし食べます。

[食べた!もう大丈夫。寝り!」

となんと雑なこと。

しょっちゅうなんで、身が持たないのです。

 

 

文六ちゃんは数ページにわたってお母さんに問うのですが

この日の文六ちゃんの不安や情けなさを消してあげます。

 

お布団に入る頃には一番心配な事を聞きます。

 

 「もし僕が

 ほんとにきつねになっちゃったらどうする?」

 

この問いは

いい子でなくても愛してくれる?

上手くできなくても愛してくれる?

どんな時でも身方でいてくれる?

と私の問いとして浮かんできます。

 

どんな子どもも

かつての子ども達もこれが満たされれば

安心して挑戦を重ね、

しなやかに生きるでしょう。

そうでなければ苦しみます。

 

文六ちゃんのお母さんは

文六ちゃんが思った以上に深く傷ついたと知り

丁寧に物語を語り手当てします。

 

 「かわいい文六が狐になってしまったから

  わたしたちもこの世に

       何のたのしみもなくなってしまったで

   人間をやめて狐になることにきめますよ」

 

猟師の犬に見つかっったら…。

 

  [犬は母ちゃんに噛みつくでしょう、

  そのうちに猟師が来て、

        母ちゃんをしばってゆくでしょう。

  その間に坊やとお父ちゃんは

                          逃げてしまうのだよ。」

 

文六ちゃんは泣いて泣いて

 「いやだったらいやだったらいやだっら!」

 

あまりに辛くて泣けないでいる

文六ちゃんを泣かせてあげ

お母さんもこっそり涙をふくのです。

お母さんも胸が痛んだはず。

文六ちゃんはこの日の傷は流れたはず。


 

南吉さんの綴るお母さんは

私の本棚の中の思いこがれるお母さんです。


最後の挿絵 大泣きの文六ちゃんに

お母さんも涙。

とてもしあわせに読み終わります。


最近娘はよく泣きます。

弱音も不安な気持ちも

よく話してくれるようになりました。


私はそれがとても大切嬉しいのです。


がんばりやの娘。

たよりない母で申し訳ないんだけれど

気持ちを話してくれると

お母ちゃんはとっても嬉しい。







 

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