郵政の社長が誰になったで、どうたらこうたら騒いでおりますが、はっきり言って下らない。天下りではないか!自民党と同じではないか!!ああバカバカしい。自民党まで騒いでいる。お前らがとやかく言う資格はねえんだよ、このゴミ共が。
まともに報じる事が出来ないもんかと、ほとほと絶望的な気分になってきます。この問題は誰を後がまに据えるのかという問題よりも、それによって何をするつもりなのかの方が、当たり前ですが重要です。それを報じなきゃ意味が無いのに、官から民への逆行って冗談は勘弁してくれよ。いつ民に移行したんだ?
とまあそう言いたいのは山々なんですが、小沢が陰の実力者で斉藤次郎が出て来たら、それこそあからさますぎるだろと突っ込みたくなる。民主党というのはつくづく政治的センスの無い連中です。どういう風に報じられるのか?はたまたそれをどう国民が受け取ってしまうのか?その辺を考えていないのか、考えたけど思いが及ばないのか、それを補ってあまり有る何らかのベネフィットが彼らにとってあるのか、定かでは有りませんが、それにしたってもうちょっとやり方ってもんも有るだろう。仮に役人に骨抜きにされて操り人形と化して、マスコミが騒いでいるように官僚の利権温存の為に動いているのだとしたって、あからさますぎるだろ。あまりにも稚拙すぎる。何がしたいのかわからない。どこを向いて政治をしているのかもよくわかるってもんです。
そう、民主党の郵政に対する方向性は何がしたいのかがよくわからない。これにつきると思います。民主党の政策はおおむね何がしたいのかわからないと批判されます。実際には何がしたいのかがわからないのは話を聞いてないか話を聞く能力がないか、もしくは理解する気がないかのいずれかの場合が多いと思いますが、こと郵政の問題に関しては、一番何がしたいのかがわからない政策ではなかろうかと思います。何となく臭いとしては、旧経世会の私怨のようにも見えるので興味も湧かないのですが、帰結を考えると無関心というわけにも行きません。
郵政の問題というのは民営にするか国営にするかなんて話は現状のせめぎ合いを見ている感じですと、そのこと自体にはいずれもサブスタンスは感じませんので、どっちだっていい話です。大まかに言えば二つの問題点が有り、一つはいかにして国債や特殊法人に金が流れて行く構造を是正するかのか?その先には郵貯の規模の問題も含まれます。もう一つは郵便事業というのをどうするのか?この辺が問題点でしょう。
一体全体民主党はどうするつもりなのか?そこの所が見えてこない。見直すと言っているけれど、何をどう見直してどういう風にするのかが、果たして民主党内でまとまっているのかも疑問が有るし、まあ亀井大臣は元通りにしようと思っているのでしょうけれど、元通りにするにしてもどの程度元通りにするのかによって評価も変わるでしょう。まさか財投改革以前に戻るというのであれば、これは評価に値しません。自滅の道です。
いままでの郵政民営化の方向性を止めるのはいいとして、どのようにするつもりなのかがいまいちクリアーではない。だからサブスタンスが感じられない。何がしたいのかがいまいちわからないし、単なる私怨のようにも見えてしまう。
斉藤次郎という元大蔵次官を郵政の番頭役に据えるという事の問題は、財務省の権限強化や財投国債の問題について危惧だろうと思います。郵便事業をどうするかと言う問題はダムの問題でもこれだけ大騒ぎをするのだから、なんだかんだで、非効率であってもユニバーサルサービスとして残すべし、という風になるでしょうおそらくは。これは民主党の方向性もそっちよりだろうし、何しろ亀井はその事ばっかり言っている。しかしこの問題は結局政治家の人気取りの側面が強く票集めの部分が大きい。なのでこっちはこっちで具対策が今イチよくわかりませんので問題なんですが、大蔵次官の天下り人事という事で懸念されるのは前者の問題点についてでしょうからその辺を見て行きます。
ここが仮にかつて大蔵省理財局の権益復活の為の人事であるのなら、これは大問題です。財投国債への流れが結局延々と続くのであれば、民主党は終わっています。自民党は是正するつもりは無かったのですから、この問題はいまの日本の政党のどこを支持しても問題は解決出来ないでしょう。この問題を是正出来ないとなると、未来へのツケならまだしも、近い将来かなり手痛い打撃をうける可能性がある。
かんぽの宿問題で大騒ぎしたり、外資の禿鷹によって食い荒らされると騒いだりして、国民の財産が!!と民営化の是非を巡って、自民党のバカ共にしろ、民主党や当時の野党の連中にしろ大騒ぎしていましたが、その前に、国債に流れている構造はそのままで国民の借金を増やし続けている構造が放置されっぱなしなんですけどって話で、竹中平蔵が民営化するか国営化するかどっちかにしろと言ってましたが、この事に関しては珍しくまさにその通りで、表面的なポピュリズムを利用して、それに国民も乗っかって吹き上がっている構造は笑い話でしかない。借金はどっち道増え続けてるんですけれどって話です。
不良債権問題やありもしない外資(ちょっと前まで敵対的買収とか黒船によって日本が乗っ取られると騒いでいた連中がいっぱいいましたが実情はどうでしょう。殆どM&Aなんて無かった。こんな将来性も無く、ルール主義も確立されておらず、内向きな国に投資するなんてバカバカしくてやってられないと思うのが普通です。サブプライム以降の株価の戻りを世界各国で見てみれば一目瞭然です。日本はダントツに低い、こんな事をやってるから景気も回復しない)という脅威で大騒ぎする事にたいした意味は無い。要するにこんなもんは囮であって、郵政の本質的な問題に対する目くらましでもある。
ただ斉藤次郎という男は、元大蔵官僚ではあるけれど、ずっと冷や飯を食って来た人間です。自民党の路線からパージされて、旧大蔵省の責任を押し付けられて辞めさせられた。この男が無垢だとか言いたいわけじゃないけれど、見ようによってはその事に恨みつらみが有りそうな気もする。郵政民営化というのは要するに大蔵族であった小泉が財務省をバックにつけて、行ったインチキ改革であり、財務省の力を強める為のものでしかない。それを是正するのであれば、財務省のタクティクスを知り尽くしていて、尚かつ自民党路線によってパージされて恨みを持っている男にやらせるのはそれなりに合理性はある。
この辺がどちらであるのか、正確にわかっている人はおそらく誰もいない。与党の連中しか知らないのだからわかるわけが無い。これを憶測で批判して大騒ぎしているのが現状ではないでしょうか。だから非常に悩ましい。結局何もしてない段階で評価も出来ないし、批判も出来ないなんて言っていると、それはそれで、仮に財務省の権益拡張なんて話になっちゃうと、時すでに遅しとなってしまうので、非常にマズい。日本の将来に暗雲が立ちこめるというものです。まあすでに暗雲どころか真っ暗闇なのでたいして変わらないという話もありますが、放置しておくわけにも行かないでしょう。
郵政の問題は単純に言っちゃえば、民営化するなら、とっとと株を売却しろって話しで、それをやる気が無いのなら、国営化すべきです。どっち付かずの責任が宙ぶらりんが一番マズい。都合が悪くなると民間会社ですと責任を逃れ、一方では国の100%子会社ですとバックに国がいる事を都合よく使う状態を許してしまっている。民営化すると言っても、郵貯の方向性は縮小というより拡大って感じだったので、はっきり言って意味がない。
要するに小泉がやった事は名前だけ民間会社という衣を着せて、実情は特殊法人と変わらない。国が100%株式を持っているのだから。そんな会社が民間企業だと言えるわけがない。官から民への逆行?って笑わせんじゃねえよ。って話です。実際問題小泉が就任してからの5年間で国債発行を減らすと言ってたのに、国債残高は245兆増えている。そのうち財投債は122兆増、それだけでも国民一人当たり97万円もの借金を増やしている。大嘘つきもいい所です。こんな事を許すのが官から民へという事だと言っているのが自民党であり、今の記者クラブメディアでしょう。
財投への流れを止める為に、すでに郵政を民営化する以前に、財投改革による財投機関債によって、特殊法人が市場から金をかき集めるようにする仕組みは出来ていたのに、実情は相変わらず財投に金が流れて行く構造はそのまま。別に郵政を民営化しなくたって、そこをキッチリ閉める事さえ出来れば、この構造は改革出来たはず。ここが改革出来ていれば、郵政民営化も別に必要なかったとも言える。
郵政民営化によってそれを本気で止めるのなら、とっとと株を売っぱらって民営化すべきであり遅すぎます。それに株を売っぱらうと言っても、現状の巨大な状態のまま民間会社になんかしちゃったら、それこそもっと厄介な事態が起こりうる。だから今の民営化ならば、国営のままの方がマシでもあるので、民営化にするならとっとと整理してさっさと株を売却するか、公社(もしくは国営)の状態に戻すか、合理的選択はこのどちらかしかない。
しかし郵貯の規模は圧縮どころか拡大方針、肝腎要の国債への金の流れはそのままで、郵政は民間会社であると逃げられるようにしたのが小泉改革です。整理縮小して株の売却までやっていれば評価出来るかもしれませんが、そういった事は無責任に先送りしてしまった。これは道路公団なんかと同じで、民営化しました、じきに株の売却もしますと旗を立てておいて、非効率を先延ばしにして国民負担にする逃げ切り戦略であると言える。これは作った当事者が政策の骨を抜かれて役人に踊らされ、政治家の人気取りに利用されたことを認める事が出来ないという所まで全く同じに見える。まあわかっていて籠絡されてやっている可能性もありますが。
そもそも財投に金が流れている事の責任は郵政だけにあるのではない。むしろ大蔵理財局に責任があったわけで、そこを全く追求する事なく、悪者を郵政一本に絞り、敵を設定して断固決然吹き上がってだけ。中身が何にも無い。ただ看板を民営化と掲げているだけ、だいたい小泉改革で特殊法人は増えているし、役人の天下り先も増えている。そこに金が流れて行く構造を是正する為に郵政を民営化すると少なくとも総理大臣になる前は小泉は言っていたはずなのに、途中でその辺は骨が抜かれてしまって、余計にやりやすくなってしまった。それをバカマスコミは大翼賛し、国民の8割も支持していたんだからどうにもなりません。
しかも麻生内閣では財金分離まで元に戻そうとしていた。そこの権益を引っぱがさないと、この問題の本質は解決出来ない。そこの問題を放置しておきながら、民営化か国営化か騒いでも下らない。
それを考えれば、旧大蔵省の責任を押し付けられて、財務省へと変化して行く過程でパージされた斉藤次郎というのは結構微妙な感じがする。この人の財務省内での人脈は自民党のインチキ改革の過程でみんなパージされちゃっている。そういう男を郵政の番頭役に置く事と、天下り人事みたいな構造とは違うように見えない事も無い。使い方次第な気がする。要するに、毒をもって毒を制すという事です。
もちろん気をつけなければならないのはこの人事は毒であるという事を忘れてはならない。旧大蔵省的構造の復権の為に利用される事もあり得るわけだから、その事は注意する必要が有るし、もしそのつもりであるのなら民主党政権も終わっていると言ってよい。ただでさえ財務省主導の方向性に民主党はどんどん突っ走っているように見える。民主党自体にその事に対する危機意識も感じられない。
ただ実際に権力闘争は甘いものではないとは思いますので、利権の鍔迫り合いが結局は起こっているのは間違いありません。綺麗事の政治家や官僚のタクティクスを知らない民間人だけでは結局太刀打ち出来ていないのも事実。この辺が悩ましい所なんですが、余計な事をやっちゃった後で大騒ぎしても後の祭りですので、人事が誰かという問題で大騒ぎするだけでなく、本質的な問題をどうするのかをチェックして行かねばなりません。
小泉に理念があったとは思えませんけれど、少なくとも総理大臣になる前(1999頃まで)は、財投改革や特殊法人改革の一つの切り札として郵政民営化すると言っていた。その路線は基本的に正しいし、最初にそれを聞いたときは疑心暗鬼でしたけれど、本当にそれをやれるのであればたいしたもんだと思った。
しかし実情は全くの骨抜き、財投改革も骨抜き、国債に金は流れたまま、肝腎の所は放置したまま、郵政の名前を変えただけで、民営化したから上手く行くのかと言えば、まだまだ問題は山積しているし、それについての対応はいっさいなされていない。だから株をとっとと売却するわけにも行かない。何も具体的なビジョンが示されてもいないのに、民営化という名前だけを付け替えたってサブスタンスは何も無い。小泉が全く評価に値しない最大の原因でもあるでしょう。よくこの人を問題はあったけど改革の旗を立てたとか評価する人もいますが、改革の旗も立てていない。「改革する」と言っただけです。たいした事は何もしていません。
竹中に対しても今の世論というのは非常に冷たい感じがしますが、自分は元々支持しちゃいませんけれど、こういう世論の梯子外しは正直ムカつく。みんな支持していたくせに何を言ってんだよって感じがする。批判も的外れなものが多すぎます。彼についての最大の問題点はやった事が中途半端すぎるこれにつきる。しかも郵政民営化という中身の空疎な看板のつけ替えだけで、あっさり議員も辞めちゃった。何とも無責任ではないかと思ってしまう。どうせやるならもっと民営化を貫徹するまで惨めでもみっともなくてもいいから、正しいと思った事なら石にかじり付いてでもあがけば良かったのに、そしたらもう少し評価も変わっていたのではないか?と思える。あっさり辞めといて、ピーチクパーチク喚いても手遅れです。
ハナっからやる気も無くそのつもりだったのか、それとも小泉を担いでおきながら、反対している連中が多すぎてイヤになったのか、小泉にやる気が無くてイヤになったのか、外資の手先とか、アメリカの犬とか、市場原理主義で日本を滅茶苦茶にしたとか、ユダヤの手先とか、スットコドッコイな批判が多すぎてイヤになったのか、実際あれだけ支持されたのに、あっさり手のひらを返されて、悪の権化のように叩かれているわけだから、やる気がなくなって辞めたくなっちゃったのか、理由はわかりませんけれど、絶対骨を抜かれて、巻き返されるに決まっているとわかっていながら、あんな中途半端な状態で投げ出してしまっては、そもそもやる気が無かったのだろと言われてもしょうがない。
だいたい何で政権交代したのに小泉路線の逆行とかって話になるのかも意味がわからない。本当勘弁してほしい。政権が違うんだからそんなもん踏襲する必然性なんてどこにも無い。何らかのサブスタンスのある改革だったなら百歩譲ってわかるけれど、何のサブスタンスも無く何の意味も無い誤摩化しだったのだから、それを止める事が、なんで改革逆行って話になるのか?だいたい改革なんてしてないし、小さな政府にもなっていない。これなら公社(もしくは国営)の方が100倍マシです。いずれにせよ国民に負担がのしかかる構造は変わらないのなら、せめて責任がどこにあるのか明確になっている方がマシ。
つづく!!
まともに報じる事が出来ないもんかと、ほとほと絶望的な気分になってきます。この問題は誰を後がまに据えるのかという問題よりも、それによって何をするつもりなのかの方が、当たり前ですが重要です。それを報じなきゃ意味が無いのに、官から民への逆行って冗談は勘弁してくれよ。いつ民に移行したんだ?
とまあそう言いたいのは山々なんですが、小沢が陰の実力者で斉藤次郎が出て来たら、それこそあからさますぎるだろと突っ込みたくなる。民主党というのはつくづく政治的センスの無い連中です。どういう風に報じられるのか?はたまたそれをどう国民が受け取ってしまうのか?その辺を考えていないのか、考えたけど思いが及ばないのか、それを補ってあまり有る何らかのベネフィットが彼らにとってあるのか、定かでは有りませんが、それにしたってもうちょっとやり方ってもんも有るだろう。仮に役人に骨抜きにされて操り人形と化して、マスコミが騒いでいるように官僚の利権温存の為に動いているのだとしたって、あからさますぎるだろ。あまりにも稚拙すぎる。何がしたいのかわからない。どこを向いて政治をしているのかもよくわかるってもんです。
そう、民主党の郵政に対する方向性は何がしたいのかがよくわからない。これにつきると思います。民主党の政策はおおむね何がしたいのかわからないと批判されます。実際には何がしたいのかがわからないのは話を聞いてないか話を聞く能力がないか、もしくは理解する気がないかのいずれかの場合が多いと思いますが、こと郵政の問題に関しては、一番何がしたいのかがわからない政策ではなかろうかと思います。何となく臭いとしては、旧経世会の私怨のようにも見えるので興味も湧かないのですが、帰結を考えると無関心というわけにも行きません。
郵政の問題というのは民営にするか国営にするかなんて話は現状のせめぎ合いを見ている感じですと、そのこと自体にはいずれもサブスタンスは感じませんので、どっちだっていい話です。大まかに言えば二つの問題点が有り、一つはいかにして国債や特殊法人に金が流れて行く構造を是正するかのか?その先には郵貯の規模の問題も含まれます。もう一つは郵便事業というのをどうするのか?この辺が問題点でしょう。
一体全体民主党はどうするつもりなのか?そこの所が見えてこない。見直すと言っているけれど、何をどう見直してどういう風にするのかが、果たして民主党内でまとまっているのかも疑問が有るし、まあ亀井大臣は元通りにしようと思っているのでしょうけれど、元通りにするにしてもどの程度元通りにするのかによって評価も変わるでしょう。まさか財投改革以前に戻るというのであれば、これは評価に値しません。自滅の道です。
いままでの郵政民営化の方向性を止めるのはいいとして、どのようにするつもりなのかがいまいちクリアーではない。だからサブスタンスが感じられない。何がしたいのかがいまいちわからないし、単なる私怨のようにも見えてしまう。
斉藤次郎という元大蔵次官を郵政の番頭役に据えるという事の問題は、財務省の権限強化や財投国債の問題について危惧だろうと思います。郵便事業をどうするかと言う問題はダムの問題でもこれだけ大騒ぎをするのだから、なんだかんだで、非効率であってもユニバーサルサービスとして残すべし、という風になるでしょうおそらくは。これは民主党の方向性もそっちよりだろうし、何しろ亀井はその事ばっかり言っている。しかしこの問題は結局政治家の人気取りの側面が強く票集めの部分が大きい。なのでこっちはこっちで具対策が今イチよくわかりませんので問題なんですが、大蔵次官の天下り人事という事で懸念されるのは前者の問題点についてでしょうからその辺を見て行きます。
ここが仮にかつて大蔵省理財局の権益復活の為の人事であるのなら、これは大問題です。財投国債への流れが結局延々と続くのであれば、民主党は終わっています。自民党は是正するつもりは無かったのですから、この問題はいまの日本の政党のどこを支持しても問題は解決出来ないでしょう。この問題を是正出来ないとなると、未来へのツケならまだしも、近い将来かなり手痛い打撃をうける可能性がある。
かんぽの宿問題で大騒ぎしたり、外資の禿鷹によって食い荒らされると騒いだりして、国民の財産が!!と民営化の是非を巡って、自民党のバカ共にしろ、民主党や当時の野党の連中にしろ大騒ぎしていましたが、その前に、国債に流れている構造はそのままで国民の借金を増やし続けている構造が放置されっぱなしなんですけどって話で、竹中平蔵が民営化するか国営化するかどっちかにしろと言ってましたが、この事に関しては珍しくまさにその通りで、表面的なポピュリズムを利用して、それに国民も乗っかって吹き上がっている構造は笑い話でしかない。借金はどっち道増え続けてるんですけれどって話です。
不良債権問題やありもしない外資(ちょっと前まで敵対的買収とか黒船によって日本が乗っ取られると騒いでいた連中がいっぱいいましたが実情はどうでしょう。殆どM&Aなんて無かった。こんな将来性も無く、ルール主義も確立されておらず、内向きな国に投資するなんてバカバカしくてやってられないと思うのが普通です。サブプライム以降の株価の戻りを世界各国で見てみれば一目瞭然です。日本はダントツに低い、こんな事をやってるから景気も回復しない)という脅威で大騒ぎする事にたいした意味は無い。要するにこんなもんは囮であって、郵政の本質的な問題に対する目くらましでもある。
ただ斉藤次郎という男は、元大蔵官僚ではあるけれど、ずっと冷や飯を食って来た人間です。自民党の路線からパージされて、旧大蔵省の責任を押し付けられて辞めさせられた。この男が無垢だとか言いたいわけじゃないけれど、見ようによってはその事に恨みつらみが有りそうな気もする。郵政民営化というのは要するに大蔵族であった小泉が財務省をバックにつけて、行ったインチキ改革であり、財務省の力を強める為のものでしかない。それを是正するのであれば、財務省のタクティクスを知り尽くしていて、尚かつ自民党路線によってパージされて恨みを持っている男にやらせるのはそれなりに合理性はある。
この辺がどちらであるのか、正確にわかっている人はおそらく誰もいない。与党の連中しか知らないのだからわかるわけが無い。これを憶測で批判して大騒ぎしているのが現状ではないでしょうか。だから非常に悩ましい。結局何もしてない段階で評価も出来ないし、批判も出来ないなんて言っていると、それはそれで、仮に財務省の権益拡張なんて話になっちゃうと、時すでに遅しとなってしまうので、非常にマズい。日本の将来に暗雲が立ちこめるというものです。まあすでに暗雲どころか真っ暗闇なのでたいして変わらないという話もありますが、放置しておくわけにも行かないでしょう。
郵政の問題は単純に言っちゃえば、民営化するなら、とっとと株を売却しろって話しで、それをやる気が無いのなら、国営化すべきです。どっち付かずの責任が宙ぶらりんが一番マズい。都合が悪くなると民間会社ですと責任を逃れ、一方では国の100%子会社ですとバックに国がいる事を都合よく使う状態を許してしまっている。民営化すると言っても、郵貯の方向性は縮小というより拡大って感じだったので、はっきり言って意味がない。
要するに小泉がやった事は名前だけ民間会社という衣を着せて、実情は特殊法人と変わらない。国が100%株式を持っているのだから。そんな会社が民間企業だと言えるわけがない。官から民への逆行?って笑わせんじゃねえよ。って話です。実際問題小泉が就任してからの5年間で国債発行を減らすと言ってたのに、国債残高は245兆増えている。そのうち財投債は122兆増、それだけでも国民一人当たり97万円もの借金を増やしている。大嘘つきもいい所です。こんな事を許すのが官から民へという事だと言っているのが自民党であり、今の記者クラブメディアでしょう。
財投への流れを止める為に、すでに郵政を民営化する以前に、財投改革による財投機関債によって、特殊法人が市場から金をかき集めるようにする仕組みは出来ていたのに、実情は相変わらず財投に金が流れて行く構造はそのまま。別に郵政を民営化しなくたって、そこをキッチリ閉める事さえ出来れば、この構造は改革出来たはず。ここが改革出来ていれば、郵政民営化も別に必要なかったとも言える。
郵政民営化によってそれを本気で止めるのなら、とっとと株を売っぱらって民営化すべきであり遅すぎます。それに株を売っぱらうと言っても、現状の巨大な状態のまま民間会社になんかしちゃったら、それこそもっと厄介な事態が起こりうる。だから今の民営化ならば、国営のままの方がマシでもあるので、民営化にするならとっとと整理してさっさと株を売却するか、公社(もしくは国営)の状態に戻すか、合理的選択はこのどちらかしかない。
しかし郵貯の規模は圧縮どころか拡大方針、肝腎要の国債への金の流れはそのままで、郵政は民間会社であると逃げられるようにしたのが小泉改革です。整理縮小して株の売却までやっていれば評価出来るかもしれませんが、そういった事は無責任に先送りしてしまった。これは道路公団なんかと同じで、民営化しました、じきに株の売却もしますと旗を立てておいて、非効率を先延ばしにして国民負担にする逃げ切り戦略であると言える。これは作った当事者が政策の骨を抜かれて役人に踊らされ、政治家の人気取りに利用されたことを認める事が出来ないという所まで全く同じに見える。まあわかっていて籠絡されてやっている可能性もありますが。
そもそも財投に金が流れている事の責任は郵政だけにあるのではない。むしろ大蔵理財局に責任があったわけで、そこを全く追求する事なく、悪者を郵政一本に絞り、敵を設定して断固決然吹き上がってだけ。中身が何にも無い。ただ看板を民営化と掲げているだけ、だいたい小泉改革で特殊法人は増えているし、役人の天下り先も増えている。そこに金が流れて行く構造を是正する為に郵政を民営化すると少なくとも総理大臣になる前は小泉は言っていたはずなのに、途中でその辺は骨が抜かれてしまって、余計にやりやすくなってしまった。それをバカマスコミは大翼賛し、国民の8割も支持していたんだからどうにもなりません。
しかも麻生内閣では財金分離まで元に戻そうとしていた。そこの権益を引っぱがさないと、この問題の本質は解決出来ない。そこの問題を放置しておきながら、民営化か国営化か騒いでも下らない。
それを考えれば、旧大蔵省の責任を押し付けられて、財務省へと変化して行く過程でパージされた斉藤次郎というのは結構微妙な感じがする。この人の財務省内での人脈は自民党のインチキ改革の過程でみんなパージされちゃっている。そういう男を郵政の番頭役に置く事と、天下り人事みたいな構造とは違うように見えない事も無い。使い方次第な気がする。要するに、毒をもって毒を制すという事です。
もちろん気をつけなければならないのはこの人事は毒であるという事を忘れてはならない。旧大蔵省的構造の復権の為に利用される事もあり得るわけだから、その事は注意する必要が有るし、もしそのつもりであるのなら民主党政権も終わっていると言ってよい。ただでさえ財務省主導の方向性に民主党はどんどん突っ走っているように見える。民主党自体にその事に対する危機意識も感じられない。
ただ実際に権力闘争は甘いものではないとは思いますので、利権の鍔迫り合いが結局は起こっているのは間違いありません。綺麗事の政治家や官僚のタクティクスを知らない民間人だけでは結局太刀打ち出来ていないのも事実。この辺が悩ましい所なんですが、余計な事をやっちゃった後で大騒ぎしても後の祭りですので、人事が誰かという問題で大騒ぎするだけでなく、本質的な問題をどうするのかをチェックして行かねばなりません。
小泉に理念があったとは思えませんけれど、少なくとも総理大臣になる前(1999頃まで)は、財投改革や特殊法人改革の一つの切り札として郵政民営化すると言っていた。その路線は基本的に正しいし、最初にそれを聞いたときは疑心暗鬼でしたけれど、本当にそれをやれるのであればたいしたもんだと思った。
しかし実情は全くの骨抜き、財投改革も骨抜き、国債に金は流れたまま、肝腎の所は放置したまま、郵政の名前を変えただけで、民営化したから上手く行くのかと言えば、まだまだ問題は山積しているし、それについての対応はいっさいなされていない。だから株をとっとと売却するわけにも行かない。何も具体的なビジョンが示されてもいないのに、民営化という名前だけを付け替えたってサブスタンスは何も無い。小泉が全く評価に値しない最大の原因でもあるでしょう。よくこの人を問題はあったけど改革の旗を立てたとか評価する人もいますが、改革の旗も立てていない。「改革する」と言っただけです。たいした事は何もしていません。
竹中に対しても今の世論というのは非常に冷たい感じがしますが、自分は元々支持しちゃいませんけれど、こういう世論の梯子外しは正直ムカつく。みんな支持していたくせに何を言ってんだよって感じがする。批判も的外れなものが多すぎます。彼についての最大の問題点はやった事が中途半端すぎるこれにつきる。しかも郵政民営化という中身の空疎な看板のつけ替えだけで、あっさり議員も辞めちゃった。何とも無責任ではないかと思ってしまう。どうせやるならもっと民営化を貫徹するまで惨めでもみっともなくてもいいから、正しいと思った事なら石にかじり付いてでもあがけば良かったのに、そしたらもう少し評価も変わっていたのではないか?と思える。あっさり辞めといて、ピーチクパーチク喚いても手遅れです。
ハナっからやる気も無くそのつもりだったのか、それとも小泉を担いでおきながら、反対している連中が多すぎてイヤになったのか、小泉にやる気が無くてイヤになったのか、外資の手先とか、アメリカの犬とか、市場原理主義で日本を滅茶苦茶にしたとか、ユダヤの手先とか、スットコドッコイな批判が多すぎてイヤになったのか、実際あれだけ支持されたのに、あっさり手のひらを返されて、悪の権化のように叩かれているわけだから、やる気がなくなって辞めたくなっちゃったのか、理由はわかりませんけれど、絶対骨を抜かれて、巻き返されるに決まっているとわかっていながら、あんな中途半端な状態で投げ出してしまっては、そもそもやる気が無かったのだろと言われてもしょうがない。
だいたい何で政権交代したのに小泉路線の逆行とかって話になるのかも意味がわからない。本当勘弁してほしい。政権が違うんだからそんなもん踏襲する必然性なんてどこにも無い。何らかのサブスタンスのある改革だったなら百歩譲ってわかるけれど、何のサブスタンスも無く何の意味も無い誤摩化しだったのだから、それを止める事が、なんで改革逆行って話になるのか?だいたい改革なんてしてないし、小さな政府にもなっていない。これなら公社(もしくは国営)の方が100倍マシです。いずれにせよ国民に負担がのしかかる構造は変わらないのなら、せめて責任がどこにあるのか明確になっている方がマシ。
つづく!!