FX(に限らず全ての投資)において、ほぼ必ずカーブフィッティング(or最適化)という工程があります。
カーブフィッティングと最適化という言葉は、人によって、場面によって異なった使い方をされているようです。一般的には、カーブフィッティングは良くないものであり、最適化は必要なものと考えられることが多いようです。なぜなら、カーブフィッティングとは、過去の”特定の時期”の実績を分析し、これに”結果的”に一致するように、さまざまな変数を設定するためです。カーブフィッティングをやりすぎると、特定の条件の下では、非常に好成績がでるが、それ以外の局面ではまったく役に立たないということがよくありえます。
一方の最適化は、今後の売買を判断する上では、過去実績を分析することは当然であり、それを生かした売買を考える必要な工程ともいえます。
しかし、両者は共に過去の実績を分析して、それに基づいて今後の売買を判断するという意味では非常に近い考え方です。むしろカーブフィッティングと最適化を区別することは現実的には、不可能だと思われます。
人によっては過度の最適化=カーブフィッティングということもありますが、”過度”の判断は難しく、結果がでるまで判断できないのが普通です。
またカーブフィッティングはシステム売買という考え方においてよく用いられますが、実際には裁量判断においても、知らないうちに頭の中で同じ工程をおこなっているのです。
例えば、クロス円は、ダウの上下と関連性が高いと”過去の実績”から判断すれば、ダウが上がればクロス円を買います。さらに、ダウがあがり、オイルがあがると、豪㌦円はあがりやすいと考えるのであれば、この時点でカーブフィッティング(最適化)という工程をおこなっているのです。
これはチャートを使って、特定のラインやシグナルを用いて売買する場合でも同様です。
ではカーブフィッティングについて考える必要はないのでしょうか?
裁量系であれば、毎回自分の中で過去実績が累積され、今後の売買判断も修正されていきます。そのためカーブフィッティングという問題はおこりにくいです。
非裁量のシステムにおいては、過去実績は良かったが、実際に運用すると実績が低下するという問題を、全てのシステムが抱えているといえます。
これを避けるためには、過去実績を判断する場合に、より長い実績を分析すること、なるべくシンプルなルールとし変数を減らす(恣意性を減らす)ことが良いとされています。
この問題を明確に解決する方法はありませんが、確実にいえることは、長い期間を分析したものであればさまざまな状況がそこには含まれているので、より良い結果が得られる可能性が高いということです。すなわち十分に長い期間を検証期間としてバックテストしているものは、さまざまな状況を経験してきているので、より堅牢なシステムである可能性が高いです。
またシステムを評価するうえでは、カーブフィッティングの問題があるので過去の実績だけでなく、それに基づいて行ったフォワードテストの結果を評価することも非常に重要です。フォワードテストでもバックテストと同様の結果が出ているのであれば、それは良い(=使える)システムである可能性が高いです。