昨日は朝イチ、横浜でEAPを実施して、
その後、久しぶりに筑摩書房にお邪魔しました。
私の仕事の原点でもある
若い人たち(中学生~大学生)向けに
ちくまプリマー新書を出したいと思っています。
午後は、お台場に移動して、
シルク・ドゥ・ソレイユの最新作
「トーテム」を見てきました。
ほぼ全ての日本公演を見てきましたので
正直なところ食傷気味の部分も多いのですが
それでも超一流のパフォーマンスに触れると
叱咤されているようで、とても気が引き締まります。
ここ数年、私は彼ら彼女たちが
失敗したときの対応を見ることが楽しみです。
いくつかの演目では私が見ている限りでは
とても残念ながら、無難な(安全圏内で)
パフォーマンスをしているように感じてしまいます。
その一方で、いくつかの演目では
ギリギリのパフォーマンス
(限界に挑戦するような演技)を見ることができます。
今回、私が最も感動したのは
「ユニサイクル・ウィズ・ボウル」という演目です。
高さ2メートルの一輪車に乗り、
金属製のお皿をジャグリングする演目です。
信じられないほどスリリングで
文字どおり手に汗にぎるパフォーマンスです。
( 一体どれだけ練習すれば、このレベルに到達するのだろう?
気の遠くなるような日々の努力を直接インタビューしたいです )
彼女たちはギリギリのところで
演技しているので、たびたび失敗します。
その失敗したときの対応が見事です。
「ギリギリの挑戦を人間が行っている以上
失敗することはパフォーマンスの一部である」
恐らく、このような共通認識のもと
彼女たちは演技をしているのだと思います。
彼女たちにとって
失敗はネガティブなアクシデントではなく
チャレンジの過程で当然に起こりうること。
ですから一切、動揺しません。
冷静に対応します。
気を取り直し、最初からやり直すのです。
以前、大人数が参加するメインの演目で
パフォーマーがセットを破壊するような
衝撃的な大失敗に出くわしたことがあります。
そのときもパフォーマー全員が
全く動揺することなく冷静に秩序正しく動き
セットを直してから、やり直しをして
2回目は見事に成功させました。
本当にごくごく稀にですが、失敗を繰り返し
結果的に成功しなかった例を見たこともあります。
それでも観客は怒りません。
なぜなら彼ら彼女たちは
限界に真剣に挑戦していたからです。
失敗したときの対応こそ、まさに「真実の瞬間」
私はシルク・ドゥ・ソレイユの
パフォーマンスから
スポーツ選手もビジネスパーソンも
おおいに学ぶ点があると思っています。