「発信する!尚禮舘空手を沖縄から」

師 渡口政吉先生の沖縄本来の文化としての「尚禮舘空手」を約束の地「沖縄」に還す為に道場を設立し発信する活動しています。



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尚禮舘事務局 伊覇です。

【武人伝心】と称しまして私達尚禮舘、平川師範との関わりのある方の著書を紹介していきます。


さて今回は、宮城隼夫先生の著書「琉球秘伝 女踊りと武の神髄」の中から「サンチンと気」について紹介していきます。

皆さんは「気」についてどのように捉えていますか?

「なんかよく分からない」

「スピリチュアル」

「怪しい!」


大体こんな声が聞こえてきそうですね💦

しかし!バリバリの工学系で琉球大学教授
人工知能AIを数十年研究していた科学者が「気と空手の関係」についてわかりやすく書いていたら

お!それなに?ちょっと読みたい!と思いませんか??

僕もこの本を読む前までは、空手と気の関係はあまり気にしていませんでした。
だけど今は気に関係する呼吸手の所作を意識して型を行う様になりました。

そうです!

この本を読んでいくと空手の動きが段々と変わっていきます。




【宮城先生と平川師範】
尚禮舘平川師範は宮城先生に4年〜5年前に出会い
空手の動きが変わったと話しています。

具体的にいうと今までの動きよりも「柔らかくそして早く動ける様になった」と。それも68歳からです。

確かに、私自身もお会いする度に平川師範の動きが変わるのを目の当たりににしています。

少し前置きが多くなりましたがでは紹介に入っていきます。



【サンチンと気】
サンチンは剛柔流尚禮舘では転掌と共に鍛錬型として定められている。


師渡口先生の時代でも「空手をはじめて、まずは3年間はサンチン立ち」と言われるほど重要視されてきた。


修行者は日々の鍛錬で頻繁に行いまた基本として行います。


一般的な解釈ではサンチン立ちを行う事で呼吸と動作の一致、剛柔流に必要な筋骨の向上など目指しています。


今回紹介する宮城隼夫先生の「サンチンと気」(琉球秘伝 女踊りと武の神髄)の中でまた独自の視点でサンチンについて語ってるいるのでこちらで紹介していきたい。


(琉球に気の概念は存在したか?など興味深い項目があるのでまたの機会に紹介していきます)





【サンチンの突きはなぜ中段突きなのか?】

この問いに答えを出すのはなかなか難しいと思います。


サンチンの中段突きは「先生から教えてもらったから」というのが私達の一般的な考え方だが宮城隼夫先生の解釈が一味違う。

独自の視点で紹介しているのでみてみよう。


「上段突きでは胆中丹田に意識できても臍下丹田にまでは意識しにくい


また「下段突きでは、手の往復動作が胆中丹田を通り過ぎてしまいうまく丹田全体を意識しにくい。


サンチンは呼吸と気の回りを一体化させるためゆっくりと息を吐く」


引用: 「サンチンと気」(琉球秘伝 女踊りと武の神髄



引用:https://www.1sshindo.com/blog/zenith18561/



剛柔流のサンチンの動作に「気」の概念を取り入れて解説している事はあまり聞いた事がありませんし


渡口先生は空手のにおいて気の存在を明確にはしていません。


しかしながら、平川師範は自ら気功施術を行い

その上に空手の稽古以外に気を用いた独自の稽古をする。


サンチン(空手)と気の関係についてだんだんと興味がわいてきました。




【サンチンと禅】

宮城隼夫先生はさらにこう続けます。


サンチンは禅宗における瞑想法「立禅」を母体とする。

本部御殿手にもサンチンに似た「元手」という気を養成するのに適した型がある。

引用: 「サンチンと気」(琉球秘伝 女踊りと武の神髄



やはり同じ沖縄の武術。本質的な部分は非常に似ている。

私はまだその「元手」を見た事がありません。

(機会を見つけて宮城先生に教えてもらう事にしよう)



サンチンを稽古するときはこの気の概念を取り入れておこなうのも自身の鍛錬に良いのではないだろうか?


また、宮城先生の著書をもとに記事を書いていくので今後ともどうぞご覧ください。


ありがとうございました。 つづく




【著者紹介:宮城隼夫/みやぎはやお】


著者:宮城隼夫/みやぎはやお
琉球大学名誉教授/琉球大学合気道部創設者

専門はシステム理論。中学高校と空手を学び大学では合気道を学ぶ。大阪府立大学院時代では御殿手を学び始める。

父親でもある宮城鷹夫氏はジャーナリスト、元沖縄タイムス記者。秘伝古武道本部御殿手範士、全沖縄空手古武道連合会最高顧問。学生時代に宮城長順先生の元で剛柔流を学ぶ。

【ファジー理論(Fuzzy論理)とは?】
人工知能(AI)の元となる論理のことで、
コンピュータでは数値化できない、人間がもつ感性や表現の考え方のことを指す。




第二回連載