第82期名人戦7番勝負/第1局・二日目「豊島九段の切り返し、藤井名人の見立ては。。」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

第82期名人戦7番勝負/第1局・二日目「豊島九段の切り返し、藤井名人の見立ては。。」

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初防衛を目指す藤井聡太名人に

タイトル奪還を目指す豊島将之九段が挑戦する

第82期名人戦7番勝負。

 

将棋界に新年度の訪れを告げる伝統の番勝負が

昨日より、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」にて

大きな注目の中、運命の幕を開きました。。

 

名人戦/第1局・開始直前&直後

 

 

 

振り駒で決まる開幕戦の手番で

幸先良く先手を得たのは、藤井名人でした。

その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。

 

対します、豊島九段は2手目に

角道を開く△3四歩と返し、対局はスタート。。

続く3手目に、藤井名人が角道を開いたのをみて

豊島九段は9筋の端歩を突く趣向をみせます。。

 

名人戦/第1局・一日目の流れ

 

 

 

【 一日目終了図・39手目▲5八玉 】

 

 

上図での持ち駒

 

▲藤井名人: 角、歩3

△豊島九段: 角、歩2

 

現代調のハイブリッドな序盤の駒組みから

二度の角交換を挟みつつ中盤戦へ向けた主導権争いへ。。

飛車を起点に仕掛けどころを探る豊島九段に対して

藤井名人は中央に攻守の拠点を築きます。。

 

名人が6筋に居た玉を5筋に寄せた

上図39手目の局面で、豊島九段が40分の考慮の末

次の手を封じる意思を示し、一日目終了となりました。。

 

一夜が明けて迎えた本日、決着の二日目。

注目の豊島九段の「封じ手」は△7二銀。。

自陣の右側を引き締める「美濃囲い」を築き

二日目の対局をスタートしました。。

 

 

 

50手目△9五角。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井名人: 角、歩2

△豊島九段: 歩2

 

手番の回った藤井名人は8筋を拠点に据えて

反転速攻を狙いますが、豊島九段は上図の局面で

手持ちの角を9筋の端に打ち込み切り返しを狙います。。

 

 

 

63手目▲4六角。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井名人: 歩2

△豊島九段: 歩2

 

盤上はAI流の研究将棋の攻防戦。。

後手がうまく制空権を握ったかにもみせますが

藤井名人は重心低く、手持ちの角を4筋の戦場に投入。。

 

本格開戦を前に、名人も臨戦態勢に入った

この局面で、夜戦に備えて夕食休憩突入となりました。。

 

【 夕食(午後5時から30分)のメニュー 】

 

おにぎり(梅、ちりめんじゃこと大葉)

デザート(リンゴ コンポート、とちおとめ、ブルーベリー

 

(豊島九段はリンゴジュースも注文)

 

果たして

大事な開幕戦制するのは藤井名人か、豊島九段か。。

夕食休憩明けからの叡智を尽くした終盤戦に期待が高まります。