一大時代に区切り。。第80期A級順位戦/8回戦「羽生九段、A級陥落」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

一大時代に区切り。。第80期A級順位戦/8回戦「羽生九段、A級陥落」

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第80期A級順位戦対戦表

 

【 投了図・78手目△6九角 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲羽生九段: 桂、歩

△永瀬王座: 飛、金、歩3

 

昨日行われました

第80期A級順位戦/8回戦・一斉対局のうち

注目の「永瀬拓矢王座-羽生善治九段」の一戦は

上図78手までで、後手・永瀬王座が勝利。

 

 

夕食休憩前までの流れ

 

 

 

41手目▲7三歩成。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 歩

△永瀬王座: 歩2

 

戦型は「相掛かり」。。

組み手で先行された羽生九段は夕食明け直後

敵陣8筋へ角を投入すると、事前に歩を突き合わせた

7筋から踏み込み、攻め合いに命運を託します。。

 

 

 

50手目△7六飛。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 銀、桂、歩

△永瀬王座: 角、桂、歩3

 

しかし、いまや将棋界を代表するトップ棋士となった

永瀬王座はいささかも動じることなく、まずは桂馬を捌いてから

上図で飛車を急所でぶつけ、有無を言わせず飛車交換を注文。。

先手に調子を与えず、模様をコントロールしながら差を広げます。。

 

それでも

羽生九段は最後まで攻め続けますが。。

 

 

「永瀬王座-羽生九段」の棋譜はこちら

 

 

【 投了図・78手目△6九角 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲羽生九段: 桂、歩

△永瀬王座: 飛、金、歩3

 

永瀬王座は鉄壁の守りで自玉の安全を確保すると

鋭く先手玉を仕留め上げ、羽生九段は上図の局面をみて

万策尽き果て、無念の投了を告げました。。

 

終局時刻は午後10時22分。

見事な完勝を飾った永瀬王座は順位戦成績を4勝4敗とし

来期のA級残留を決めました。。

 

一方、敗れた羽生九段は2勝6敗となり

最終戦の結果を待たずに、29期に渡って守り続けた

A級の座から陥落、一つの時代が節目を迎えました。。