第62期王位戦7番勝負/第4局「終局直後~藤井王位、かく語りき」
【 投了図・140手目△5三玉 】
投了図での持ち駒
▲豊島竜王: 飛、角、歩7
△藤井王位: 金、香、歩
昨日、決着をみました
注目の第62期王位戦7番勝負/第4局は
上図140手までで、後手・藤井王位が勝利。
終局時刻は午後7時14分。
中盤で掴んだリードを保ち終盤で圧倒した
藤井王位が今シリーズの対戦成績を3勝1敗とし
初防衛に堂々の王手をかけました。。
【 終局直後 】
藤井王位
-相中住まいの戦いで
▲2二角成(25手目)から先手の積極的な攻めがありました。
そのあと△4四角(28手目)と打つ形は想定していたのでしょうか。
28手目△4四角。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 角、歩2
△藤井王位: 歩
「▲2二角成△同銀に
▲8八銀と歩を受けずに進められるのが
見えていない手順で、△4四角と打つようでは角が
負担になる展開が多いと思っていました」
-△3三歩(42手目)と
受けたあたりはどう見ていましたか。
42手目△3三歩。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 歩2
△藤井王位: なし
「1歩損なので少し苦しい形になったと思っていました」
-封じ手△6二金(58手目)は
ゆっくり指していこうという考えでしょうか。
58手目△6二金。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 歩2
△藤井王位: 歩
「常に歩損が残ってしまうので
そのあたりも少し苦しいと思っていました」
-今日の2日目
午前中の展開はどのように見ていましたか。
「桂馬が使えて(72手目△3三桂)
少し主張が出てきましたが、堅さにかなり差があるので
少し自信がないのかなと思っていました」
72手目△3三桂。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 歩2
△藤井王位: 歩
-昼食休憩明けの
△5四銀打(78手目)のあたりはどう考えていましたか。
78手目△5四銀打。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 銀、歩2
△藤井王位: 歩
「△5四銀打に代わる
手がないので仕方がないと思ってやっていました」
-▲4八飛(79手目)に対して
△7五歩からどんどん歩を突き捨てて△5六歩(92手目)に
至るまでの手順が緻密だと言われていましたが、このあたりから
手ごたえがありましたか。
92手目△5六歩。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 銀2、桂、歩5
△藤井王位: 角
「△5六歩と突いたあたりは
玉の広さが生きる展開になっているのかなと思っていました」
-終盤の形勢はどのように見ていましたか。
「飛車を取ることができて(98手目△3五同歩)
少し指しやすくなったと思ったのですが、そのあと
明快な手がなかなかわからなくて、本譜ではあまり
うまくいっていないなと思って進めていました」
98手目△3五歩歩。
上図での持ち駒
▲豊島竜王: 角、銀2、歩6
△藤井王位: 飛、角、桂、歩
-本局全体を振り返ってください。
「序盤で△4四角(28手目)と打ったのですが
その角が負担になって苦しい局面が長かったです。
△7五歩(80手目)から仕掛けていって
そのあたりから難しくなっていたのかなと思います」
-次局に向けてひとことお願いいたします。
「来週すぐあるので
しっかりいい状態で臨めればと思います」