※こちらの記事はかつてFoWに日本語版が存在したNVクラスタ2弾までの知識を持ち、それ以降離れていたユーザ向けとなります。
また、前編からの続きの記事となっていますので、まだ読んでいない方はそちらから先にお読みください。
時系列順に見るFoWのルール変更点ざっくりまとめ、2回目はデュエルクラスタからです
■デュエルクラスタ
サーガクラスタの次に発売されたパック。ジャッジメントに代わる新能力、Revolution Orderを持ったルーラーの追加やデッキ構築時にうっかりやらかしがちなTales/Villainsカテゴリの登場に加え、ゲームのフォーマットに関わる重大な変更が行われた期となりました。
<Revolution Order>
ジャッジメントに代わり当クラスタのすべてのルーラーが持つ能力。簡単に言えばリゾネイターをJルーラーに変える力
・各ターン毎に1度リゾネイターをプレイする際、これがリカバー状態ならそのリゾネイターにオーダーすることを選んで良い。そうしたならその呪文はチェイスされず打ち消されずフィールド以外の領域に移動しない。それが場に出る際、このルーラーを裏面にしてオーダーエリアに置き、以降そのリゾネイターはJルーラーとして扱う。
・オーダー状態の間、あなたはJルーラーをレストせずコールでき、レスト中でもコールが可能となる。また、オーダー処理を行ったターンでもコールは可能。
・一部のリゾネイターはオーダーによってJルーラーになっている間のみ適用される能力[Revolution]を持つ。
・オーダーされているJルーラーが場を離れる際はオーダーカードをルーラー面に戻す。この時アストラル状態にはならず、条件を満たせば再びオーダーが可能。
・条件を満たしていれば相手ターンにプレイしたリゾネイター呪文でもオーダー可能。
<Tales/Villains>
昔で言うところの希望の意志/絶望の意志に近いですが、全てのデッキに影響のある陣営名
・メインデッキと魔石の中には、Tales/Villainsのうちどちらか片方しか入れることはできない。
・当クラスタのルーラーはそれぞれ陣営が決まっており、そちら側のカードしかデッキに投入できない。
・ただしサイドボードは例外であり、メインデッキに入ったTalesのカードをすべて抜いてVillainsのカードを入れることは可能。
うっかり両方入れてしまうと大変なことになるので注意しましょう。
これらに加え、ルーラーが持つタグのようなものでそれ単体では意味のなさない[Force Command]<固有名>、自身のルーラーが特定名称の[Force Command]を持つ場合のみ適用される[Force Resonance]<固有名>も実装されました。いわゆる「あなたのJルーラーが〇〇ならば」のキーワード化。正直他クラスタでも利用してほしい記載方法ですね…
<クラスタあたりのパック数とフォーマットの変更>
これが一番重要。詳細は下記公式サイトをご確認ください(丸投げ)
https://www.fowtcg.com/posts/44
簡単に要約すると
・毎クラスタ4弾出してルーラー増やすと差別化や各ルーラー専用カードの数が乏しくなるため、今後はクラスタごとのパック数を不定にします。このクラスタは3弾で最後となります
・上記に加え旧ルーラー愛好家によるニューフロ離れを加味し、ローテーション制のニューフロンティアを廃止します。今後はグリムクラスタ以降のカードがすべて利用可能なワンダラーがメインフォーマットになります。
これらの変更によりほぼすべてのカードが使用できるフォーマットが標準となり、いわゆるローテ落ちの概念がなくなることになりました。ニューフロ離れは愛好家の影響というより過剰なインフレが原因だと思います
クラスタ当たりのパック数を変更することで各ルーラーに十分なサポートを与えるという点は個人的には良いことと思っています。ちなみにこの発表後最初のクラスタであるヒーロークラスタは6弾まで存在し、こまごましたものを含めれば50以上のルーラーが登場しています。もう少しプレイングに一貫性持った方がいいと思う
<コンビネーション禁止リストの実装>
ほぼすべてのカードが使用可能なフォーマットが標準となるため、新規のカードと過去のカードの意外な組み合わせによる想定外の挙動や、役割の似たカードを2種8枚利用することによる高すぎる再現性を防ぐ目的として、コンビネーション禁止が実装されました。
これに指定されたカードは、サイド含むすべてのデッキの中でいずれか片方しか使用できません。
ゲームを健全に保つ反面、発売されたカードがその日にコンビネーション禁止にリストアップされるなど、やや過剰ともいえる規制のかけ方により賛否はまちまちですね。あと単純に量が多すぎて覚えきれません
■ヒーロークラスタ
執筆時点で最新のクラスタであり、ニューフロンティアが廃止された状態から始まる初のクラスタ。前述のとおりパック数が通常より多く、それに伴い新たに実装された点が多く存在します。
<Contract>
今回のクラスタの多くのルーラーはジャッジメントもRevolution Orderも持たず、裏面が存在しません。ではグリムや世界樹のようなルーラー面のみのカードたちが主流なのかというとそうでもなく、前述の2つに置き換わる新たなJルーラーの活躍手段として登場したのがコントラクトです。1ことで言うとメインデッキに入るJルーラー
・Contractというサブタイプを持つ詠唱やレガリアであり、裏面はJルーラーとなっている。
・発動時の効果処理や条件能力により、指定されているルーラーを裏向きにし、コントラクトカードの裏面をJルーラーとして場に出すことができる。
・ルーラーがレスト状態であってもコントラクトによるJルーラーはリカバー状態で場に出る。また、コントラクトのJルーラーが場を離れる際は対応したルーラーをリカバー状態で表向きに戻す。この時アストラル状態にはならない。
・瞬動を持つコントラクト呪文等であれば、相手ターン中でもコントラクト可能。
メインデッキの詠唱やレガリアがJルーラーになるという斬新なシステムですが、最初期はあまりの封入の悪さに批判の声が多く集まっていました。具体的には1箱から2枚のみ。ルーラーが出た際にそれに対応するコントラクトが1枚入っているのみで、パックから特定のコントラクトを4枚集めるのは困難を極めました。のちに改善され、ホイル枠としてコントラクトが封入されるようになったり、最初期のコントラクトについてはBOX購入特典により補填されるなど、集まりやすくなる工夫がされました。
<Partner/Bond>
当クラスタの多くのルーラーが持つ、Tagとよく似た複数のルーラーを採用できる能力。
「[Partner]数字(種族)」という表記で記載され、その種族であり<Bond>という能力を持ったルーラーを、書かれた数字の数まで同時に使用できます。この時同名のカードは使用できません。
「[Partner]2(Moonchild)」であれば以下の通りです。
・Partnerを持つルーラー
・<Bond>を持つMoonchildのルーラーA
・<Bond>を持ち、Aと異なる名前のMoonchildのルーラーB
最大で3体のルーラーを同時に使用できましたが、ルーラーをレストすることでプレイできる条件能力が多用されたり、<Bond>持ちのルーラーたちもいろいろやりすぎていたため、後にエラッタされ、Partnerの数値は全て1に固定されました。
<Sub-Rulerカード>
ヒーロークラスタ4弾で初登場。TagやPartnerでの反省を踏まえ、サブルーラーというタイプが実装されました。
・Sub-Rulerというカードタイプを持ち、ルーラーエリアに置かれる。
・ルーラーとは異なるため、サブルーラーをレストすることでのコールや、ルーラーのレストがコストの条件能力の使用は不可。
ヒーロークラスタ時点では1種類のルーラーのみがこのサブルーラーを使用しましたが、後述のMP01にて多く使用されるようになります。
<Extension Rule>
同じく4弾で初登場の横向きのカード。Twitter公式アカウントから何食わぬ顔で紹介され、そんなみんなご存じみたいに言われても。。。と日本の神話マンを困惑させていたアレです
・デッキに投入することはできず、ゲーム開始時にExtension Ruleエリアに1枚だけ置くことができる。
・Extension Ruleを使用するのであれば、そのカードが持つ、ルーラーへの能力の付与等の効果は構築時点で適用される
これにより、既存のルーラーに対して新たな能力を付与することができるようになりました。
グリムクラスタで登場したルーラーたちにタッグを与え、2種類のルーラーを使えるようになるなど、かなり大きな影響を与えたカードタイプですね。
■MP01 グリムリマスター
ヒーロークラスタ6弾の後に発売された、グリムクラスタのルーラーたちを強化する新規カードや、現環境で採用率の高い汎用カードが多数再録されたパック。無限に買え
新たなシステムの導入や、既存ルールの変更がいくつか行われました。
<Aid>
新たに実装された、サブルーラーが持つ能力。
「[Aid](ルーラー名)」の表記で記載され、指定されたルーラーを使用する際、Aidを持ったサブルーラーをルーラーエリアに置いた状態でゲームを開始できます。また、Aidは1つしか適用できません。
前述のカードと合わせ、Exルール、グリムクラスタのルーラー×2、Aid持ちのサブルーラー といった具合に、最大4枚のカードを出した状態からゲームが始まります。壮大ですね。
「毒りんご」を最大10枚までデッキに投入できるようになる、「不思議の国のアリス」のジャッジメントにのみ使用できる任意の属性のウィルを生み出す など、ルーラーの能力を大きくサポートするカードが登場し、現環境でも過去のルーラーたちが戦えるようになりました。
<カードを探す能力の変更>
MP01発売に伴う大きなルール変更その1。
能力によっていずれかの領域からカードを探す場合、指定がない限り、その能力の発生源が持つ名前と同名のカードを探すことはできなくなりました。
具体例を挙げると、場から墓地に置かれた際に炎属性のリゾネイター1枚を探し手札に加える「ロック鳥の卵」の効果では、2枚目以降の「ロック鳥の卵」を探すことができなくなります。
同名カードのサーチ連打によるデッキの圧縮等を避けるためのルール変更ですね。
<DEFが0になった際の処理の変更>
MP01発売に伴う大きなルール変更その2。
DEFが0になったJ/リゾネイターは破壊ではなく、状況起因処理によって墓地へ置かれる/アストラル状態でルーラーエリアへ置かれるようになりました。
これまでは[破壊不能]を持ったJ/リゾネイターはDEFが0になっても場に残りましたが、今回の修正により墓地に置かれるようになりました。
また、[不滅]を持つJルーラーであっても、DEFが0になった際はアストラル状態になります。意外と重要なので気を付けたいですね。
破壊ではない、というのもポイントで、「これが破壊されたとき」という条件の誘発能力は発動しない点は気を付けたいですね。
他にもいくつかこまごまとした改変はありましたが、大きく影響するのは上記2つとなります。
日本語版廃止後の追加点や変更点についてこれにて終了です!くぅ~疲れましたw
新たなキーワード能力の追加や、覚えなくても大きな影響は無いような変更点はほかにもありますが、いったんここまでのことをなんとなくご理解いただければよいかなと思います。
他にも気になる点や不明点等ございましたら、コメントやTwitterアカウント等で気軽にご質問ください!
最後までお読みいただきありがとうございました