患者がわかりやすい「 卵巣がんの治療 について 2014 」  ~其の4´~ | 卵巣がんになった`zaki‘の空間遊泳

卵巣がんになった`zaki‘の空間遊泳

2006年秋「悪性卵巣腫瘍の疑い」と告げられ、治療→再発転移を幾度も繰り返す。
◆受けた治療:手術4回・化学療法5ライン・放射線1回・がんカテーテル治療15回
◆現在: リムパーザ錠服用中
♫ 卵巣がんと長~くお付き合いしている、現役患者です。



では、今回は初回治療の続きを…。

今回から、いろいろなお薬の名前が出てきます。

お薬の名前も、意外と混乱しやすいです。

本日は「医薬品の名前」について説明させていただきます。
 
      
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       【医薬品と一般名】  ーWikipediaより

  医薬品には薬効成分となる化学物質の名前と、

 INN規準によって国際的に使用できるとして定められた一般名 (generic name)

 会社の独自性を表し付けられた商品名としての名前がある。



     「?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、

       お馴染みの カルボ君を例に見ていきましょう。

        

         これは、市場に出回っている商品の一例です。

 
      商品名「カルボプラチン点滴注射液…」 (発売会社;日本化学→現在はマイラン製薬)
    と
      商品名「パラプラチン点滴注射液…」 (発売会社;リストル・マイヤーズ株式会社)
 
 
    この二つ、一般名は同じ「カルボプラチン注射液」です


     上がいわゆる「ジェネリック薬品」 この製品の薬価は「22854.00」


     下が「先発品」と呼ばれる特許を取得している会社の製品で、薬価は「34838.00」

    
     →お値段が、断然違います。


 ※「薬価」とは、病院の薬の公定価格のことです。

   国(厚労省)が価格を決め、「薬価基準」と呼ばれる価格表に載せます。
   2年に1回、見直しがあります。

  

 少し横道に入る話ですが、日本のジェネリック使用率は欧米に比べてかなり低い水準でした。

  ここ数年、お国も医療費の抑制の柱として「ジェネリック推進」に励んでおります。

  もちろん、質の良い製品を作る日本のお薬の製品を信頼していないわけではありませんが


  あまりにも「ジェネリック」を出す会社が多すぎて多すぎて…少々うんざりしています。

  私の勤務している薬局には「先発品のお薬 一つ」に対して「ジェネリク品 4種」ある薬があります。
  2種なんて普通です。ホントいやになっちゃいますむかっ

  この原因は[一般名]で処方されるお薬と、「ジェネリック名」で処方されるお薬があるからです。

  基本的に「ジェネリク名」で処方され、「変更不可」と処方箋に記入があれば絶対にそのお薬を調剤しないといけません。…→在庫が無かったら、慌てて注文をかけます(ううっ、悲しい汗

  現場にいる私たち薬剤師は「お国は本気で抑制してると思っているんかいはてなマークビックリマーク」と思います。

  さらに今年から、「一般名で処方された薬を‘先発品‘で調剤した場合には理由を記入」

  という、摩訶不思議な義務まで現れました。



これは、厚生労働省の発表です

>「一般名処方が行われた医薬品について、原則として後発医薬品が使用されるよう、患者に対し後発医薬品の有効性、安全性や品質について懇切丁寧に説明をした場合であって、後発医薬品を調剤しなかった場合は、その理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載する。」


   「ふ~ん」と、私は まあ特に気にしていませんでした。

 全部電算化されている今日では、このような決まりごとは、使用している「電算システム会社」の手厚いサービス(お値段も手厚いですからネ)で、ある操作をすると自動的に書かれるようになっています。

  その後ソフトの修正が行われ、この厚生労働省の要求の‘対策‘が作られました。


  『以下の‘決まり文句‘の中から、どれかを選ぶこと』 

   が、これまた首をかしげるたくなるようなものでして…



      1、患者の意向
      2、保険薬局の備蓄
      3、後発医薬品なし
      4、その他

     
  「何これ?? ワッケわかんなーい!!」→ 私の第一声です。

 まあ、解釈すれば、

  ・一般名処方が来たら、懇切丁寧に説明してジェネリックを出せ、
  ・それでも嫌がる患者さんなら「理由を提出させるよ」 嫌だろ、だから頑張って説得して出せ、

 と云うことなのでしょう →と、勝手に解釈しております。


  でも、でも、そこまでいうのにしては、理由が意外と大雑把すぎません??

    そして「この4番って、何のことなのよーーー!!

  この疑問はいまだ解けず、4番は‘幻の番号‘と化しています。

  
  これが、ホントの‘薬局の裏側‘ともいうんでしょうかね?


  役人って…勉強し過ぎて、狂った人しかなれない職業のような気がして来ています。



  ハロウィンウチの娘達にはに「母が絶対に嫌な、婿の職業」を伝えてあります。

    ① 医者  ② 〇○省と名のつくところの役人

  「こんなヤツ連れてきたら、会うたびにケンカになるから止めてね!」


   まあ、あまり現実味がないので‘笑い話‘のネタにしていますけど。


       ああ、愚痴ってしまいました…。


 今回の改定では「何があっても怒らない・深く考えない」を目標にして来たのに…。

 やっぱり、4年に1回は厚労省が大嫌いにないます。
  
 
                        

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スミマセン、愚痴ブログと化してしまいまして。では、この辺で軌道修正いたします。

ですので、本日は「4´」σ(^_^;)とさせていただきます




  ━─━─━─━─━─   ~ 其の4´ ~   ━─━─━─━─━─



 前回の復習もかね「化学療法のレジメン」とは、を確認しましょう。


   【レジメン】

→がん治療において、投与する薬剤の種類や量、期間、手順などを時系列で示した計画書のことで、もう少し踏み込んで説明すると

  『抗がん剤・輸液・支持療法薬(制吐剤など)の投与に関する時系列的な治療計画


    例)        < TC 療法の実際  >
   
     TC 療法の薬剤投与順序

       パクリタキセル→カルボプラチンの順で投与する。

     用量
 
      ・パクリタキセル:175 ~180mg/m2 静注,day 1(3 時間投与)

      ・カルボプラチン:AUC 5 ~6 静注,day 1(1 時間投与)

        (カルボプラチンの投与量算出にはmg/m2ではなく、AUC を用いる)

     上記を3 ~4 週間隔で3 ~6 サイクル


    ※パクリタキセルやカルボプラチンには過敏性反応があるため,前投薬処置が必要である。


                      -以上「がん診療ガイドライン」より



 このように、治療の内容や手順が時系列も含めて、事細かに記載されているレジメンは、がん治療において不可欠なものです。

 具体的には、前処置の薬剤名・投与法・用量・時間まで細かく決められていますが、

 現在は、それぞれの病院によって独自のレジメンを作っているのが現状のようです。
 
 ★それぞれの療法の名称は、使用する薬剤の一般名の頭文字をとって『TC療法・DC療法』などと呼ばれます。


 
  


  では、本日は「レジメン」を理解するための内容(と云うことにしていただいて)

  相変わらず、前進せずに終わりにいたします。


         *☆*:;;;:*☆*:;;;:



  今日は「七夕の恒例行事」笹の木に短冊を書いて下げました。

  いろいろ考えましたが、心から素直な思いをお星さまに届けました。


      はじめの何年かは「二度と来るものか!!」と退院していきました。

      でも今では「ここに来れば、また生きる時間が稼げる!」

      と思えるようになりました。

      先生方・看護師さん方・スタッフの皆様に感謝です。


  
  同じ病気でお星さまになった、たくさんの方々…

  心安らかに輝いてくださいね。


  私たちの心の中には、いつまでも思い出が刻まれていまよ。