今週から「おいしく食べて健康に! 50代からの大人の食育講座」として、食育のお話をさせていただきます。第一回は「人は食べたものからできている」です。
それではさっそく皆さんに質問です「生まれてから今日まで何食食事をしましたか?」…即答できる方はいますか?一生懸命計算している人がいるかもしれませんが…過去の講演会でのべ6,000人くらいの人に同じ質問をしましたが、即答できた人はいませんでした。無理もありません。普段そんなこと考えたこともないですもんね。
実はほとんどの方が、誰から強制されたわけでも、法律で決められているのでもないのに、一日3食きちんと食事をされています。(2食の方もいますし、胃の切除をされた方は量を少なく5食くらいに分けて食べる方もいらっしゃいますが)また、一年365日のうち、1食も食事をとらない日は…ほとんどありません。(病気・事故・災害時は除いて)
ならば掛け算をしてみましょう。3食×365日=1,095食となります。とはいえ、赤ちゃんの時はおっぱいを飲んでいますし、忙しくてついつい2食になってしまった時もあるでしょう、ならば計算しやすいように1年間で約1,000食食べると考えたらどうでしょうか?改めて質問いたします。「あなたは、生まれてから今日まで一体何食食事をしましたか?」…さあどうですか。40代の方なら約4万食、50代の方なら約5万食と即答できるでしょ。
でも皆さんよーく考えてみてください。あなたがおぎゃあと生まれて、はいはいできた、たっちした、幼稚園・小学校入学、走った、泳いだ、100点取った、中学・高校部活動頑張った、旅行した、恋をした、勉強頑張った、進学した、職についた、悩んだ、結婚した、子供ができた…そうしたあなたの人生はあなたが食べてきたその何万食でできている。ということなのです。
どうですか?その食が乱れたら?偏ったら?多くても、少なくても身体に影響が出ますよね。人生が変わりますよね。「食べる」ことはすごく大切なことなのです。
でも皆さん、普段そんなに大切なことと意識していません。その割には、それなりに健康的に過ごしていませんか?大したものです。それは自分の体の中にきちんと健康的な食生活を送るシステムが備わっている証拠なのです。食事をしていないとおなかがすく。おなかがいっぱいになるともう食べられない。しょっぱい物を食べると喉が渇く。本来自分の体に必要な食事の量を自分の体は知っていて、自然に食べる量をコントロールしているのです。また、同じメニューばかりではあきませんか?どんなに好きだからって毎日ステーキではあきちゃいますよね。また無性に食べたくなるものってないですか?そう、本来人間の体には、必要な栄養素をバランスよく、必要な量を食べる能力が備わっているのです。特に「旬」の食べ物は美味しいですよね。それも体が欲している証拠です。
しかし、寝不足や、不規則な生活、運動不足、ストレスなどによって、この機能が損なわれてしまうと、食生活の乱れに気づかず、肥満・痩身・生活習慣病・がんなどを引き起こす要因となってしまいます。「人は食べたものからできている」そう「食べる」ことの大切さが少しお分かりいただけたのではないでしょうか?続きはまた来週「50代からの大人の食育」をお楽しみに。
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