以前の自分は、危機感で動いてきました。
危機感を原動力にするというのは、基本的に自分は駄目だから、向き合わなくてはならない。成長のためには、自分を乗り越え、問題を克服していかなければと追い込んでいました。確かに向き合うことで見えることがあります。私自身、向き合えると自信が生まれてきました。
なので、ビジネスでもスポーツでも、以前のセッションでは、向き合ってもらうように導いていたと思います。向き合っていないようにみえるクライアントには、無意識にどこかでもっと向き合うべきだという視点で接していたと思います。
危機感で動くとは・・・。以下のようなことが動機付けになっているような感じでしょうか。
自分は頑張っていない。もっと頑張らなくては。
自分はすぐにだらけてしまうので、気合いを入れないと駄目になってしまう。
現状維持では駄目だ。もっと向上しないと。
足りないところは何か?
自分が変えなければならないところは?
もっと自分に向き合わなくてはならない。
嫌なところもすべて受け入れる覚悟が大事。
坐禅をしていても、以前は自分に厳しく、集中することを心がけていました。これは頑張る坐禅といってもいいと思います。でも、これだけでは、呼吸が苦しくなるのです。坐禅でも、頑張る坐禅ではなく、楽な坐禅があることを師匠から教わりました。楽な坐禅とは、たとえば、呼吸しているときに、背骨の存在を感じる。地球が自分の身体を支えてくれていることを感じる。
自分を支えてくれているモノを感じるようにすると、まったく違った感覚になることに気づきました。まず呼吸が楽になります。呼吸が楽になると、身体全体で大きくダイナミックに呼吸している感覚が生まれてきました。実は、危機感だけではなく、人には「安心感」をベースにしたアプローチもあるのです。「安心感アプローチ」は以下のような感じです。
楽な感覚を感じる。
自分を落ち着かせてくれるモノを思いだす。
自分を支えてくれている存在を感じる。
心のスペースを感じる。
危機感で動くか。安心感で動くか。
メンタルトレーニングのコラムを連載中の週刊ゴルフダイジェスト、今回のテーマは「向き合わないから見えてくるものがある」です。
詳しくはこちらからどうぞ。
https://www.zen-mental.com/media/20190205gd/