公益社団法人隊友会という組織があります。
これは元自衛官らで構成される、自衛隊の活動を応援しましょうといった団体です。
実は私、かつて14年間自衛官として勤務し、現在は外国の退役軍人制度のような、元職の自衛官らで組織される予備自衛官という立場にあります。
12月2日と3日、予備自衛官訓練というものに参加していました。
すでに自衛隊退官後、予備自衛官としても10年間勤務してきたことで、その隊友会の地元組織からお祝いにと写真のピンバッジを贈られました。
ところがです。その隊友会の支部長から聞かされた話がどうしても腑に落ちません。
先日、東千歳駐屯地で勤務する自衛官の母親が、南スーダンPKOに安倍内閣で新たに付与された駆け付け警護が違憲だと提訴しました。
それはそうで、そもそも戦力の不保持を条文に持つ日本国憲法を読めば、どう解釈しようと自衛隊が存在すること自体違憲だと思います。
個人的に【わが国は、自国の平和と独立を守るため、専守防衛の組織である自衛隊を保有する。】くらいの改憲は必要だと思います。
ただ歴代の内閣は、自衛権は世界の各国に認められている権利であるからと、憲法改正を避けたまま今日に至りました。
新安保法制なんか審議する前に必要である憲法改正をすっ飛ばし、駆け付け警護という任務を自衛隊のPKOに付与した安倍内閣。
それを違憲だと提訴した自衛官家族に触れ、支部長は「そんな考えなら初めから自衛隊に入らなければ良い」なんて吐き捨てたのです。
私は、好きな人・好きな街を守る力になりたいと14年間自衛官でいましたし、10年間予備自衛官でいました。
しかし今回の新安保法制や、問題とされる駆け付け警護を認めているわけではありません。
きっとこの東千歳駐屯地所属隊員だって、その母親だって気持ちは私と同じなのでしょう。
自衛官を含めた全ての公務員は、国民が納めた税金で雇われている立場にあります。
核武装論の田母神何某もいましたが、自衛官やそのOBが個人的に右寄りだろうが左寄りだろうが構わないとも思います。
しかし隊友会の支部長をしている人間が、自らも自衛隊反対派を含めた全ての国民から雇われていたことを考えれば、堂々とこの母親を批判するのは逝かれているとしか思えませんね。
そんなイカレポンチから、気持ち悪い贈り物をいただいたという話でした。