読書録:「人形佐七捕物帳傑作選」横溝正史/縄田一男編 | 隠居ジイサンのへろへろ日誌

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九州北部の街で、愛するカミさんとふたり、ひっそりと暮らしているジイさんの記録

1970年代に、金田一耕助シリーズの小説・映画・ドラマが、角川書店の後押しで爆発的なヒットとなった横溝正史。「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」「獄門島」「女王蜂」などの金田一耕助シリーズは、小説も映画も楽しませてもらいました。特に、市川崑監督と石坂浩二が組んだ映画・金田一耕助シリーズは、どれもいい作品でした。警部役の加藤武もいい味を出してましたね。

その金田一耕助シリーズと人気を二分する「人形佐七」シリーズ。180編ほどあるようですが、その中の傑作を集めた読み切り短編が7編。

神田・於玉ヶ池に住む岡っ引の佐七が、謎の多い殺人事件を解決してゆく短編集です。トリックと推理、おどろおどろしい筋立てや濃密な性描写などが特徴である。美男で好色な佐七と焼きもち焼きの年上女房お粂との夫婦喧嘩、佐七の子分の江戸っ子の辰と上方っ子の豆六のやりとりなど、ユーモラスな描写もある。(ネットから引用)。

 

さすがに、探偵小説の名手・横溝正史ですね。時代がかった捕物帳とはいえ、筋立ても謎解きも本格的な推理小説仕立てになっています。おどろおどろしいシーンや、エログロもあって、昭和時代の小説だなぁという香りがプンプンします。