前の話
八幡(はちまん)のおばあちゃん
それは母の母
近江八幡に住んでいたので
そう呼んでいた
時期不明 おばあちゃん、母、長男、次男、三男
おばあちゃんは明治生まれ
熊本出身
どうやって
祖父と出会ったのかは知らないが
職業軍人だった祖父の間に
三男三女の子を産み育てた
ほぼ毎年子どもを産むくらいのペース
だと思われる
末っ子の母が終戦の年
昭和20年生まれなので
戦争真っ只中の出産、育児
戦後少ししたら祖父が亡くなったので
ひとりで6人育てた
こりゃスーパーウルトラシンママだな
おばあちゃんには手に職があった
髪結だった
だから6人を育てあげることができ
うち3人は大学にも通わせた
両親の結婚式 着付け、ヘアメイク担当おばあちゃん
わたしから見た
おばあちゃんの印象は
厳しくて怖い人
だった
特に職業柄
美
に対しての意識が高かった
顔
髪型
服装
姿勢
歩き方
文字
お行儀
その他にも
成績
習い事
これらの事柄で注意をされた
2歳3ヶ月 八幡山ロープウェイ
お行儀のことで覚えているのは
枕を踏んではいけない
もしも踏んでしまったら
「枕さんごめんなさい」
と枕に謝る
掛け布団を踏んではいけない
踏むとペチャンコになるから
机に乗ってはいけない
食事を置くところに
足を乗せるなんてダメ
寝てる人をまたがない
どうしてもまたぐ必要がある時は
「失礼します」などと
ひと声かけてから足元の方をまたぐ
左にご飯茶碗を置く
配膳の話
テレビドラマなどで
お茶碗が右に配膳してあると
「あれはおかしい」と批判していた
お箸類のマナー
刺し箸
突き刺し箸
寄せ箸
など
一般的に言われてるものあるが
人によっては
えっ???
となる内容もあるだろう
ちなみに
母もわたしも
お箸の持ち方が正しくないので
おばあちゃんと一緒にご飯を食べるたびに
お小言を言われていた
2歳3ヶ月 祖母宅前
さっきのお行儀ルールは
おばあちゃんから直接聞いたものもあるが
母から言われていたものもある
そして
そのルーツはおばあちゃん
「おばあちゃんがそう言うのよ」
「おばあちゃんがそれ嫌いなのよ」
「おばあちゃんに怒られるからね」
そのような言葉を
母からたくさん聞いた
2歳3ヶ月 祖母宅前
わたしおとなしい子だったんです
じっとできる子だったんです
この七五三の写真からもわかりますよね
2歳過ぎで
着物着て草履履いて
写真のモデルをして
歩きとバスで
なぜか母は来ずに
おばあちゃんと2人で
神社でお参りして
ロープウェイに乗る
そしてまた
バスと歩きで帰ってきたのだから
去年この写真をプロカメラマンの
こいけちぐささん
に撮っていただきました
その際のヘアメイクは
和田育美さんにしていただいたのですが
育美さんから
「ほんとにお人形さんみたいに
じっと動かないね」
と言われたのです
それを聞いた時
今までもヘアメイクしていただく時に
よく言われてきたなと思いました
それは小さな頃から何回も
おばあちゃんに
髪を切ってもらったり
おばあちゃんに
着付けをしてもらったり
おばあちゃんの
写真のモデルをしたから
「じっとしてなさい」
「上を向いて」
「下を向いて」
「横をを向いて」
「こっちを向いて」
それらの指示には従ってきました
おばあちゃんの言うことは絶対
母がそう思っているのを
わたしも感じでいたからでしょう
でも目元のメイク時は
じっとしてるの苦手です
おばあちゃんに
言われたことないからかな(笑)