前の話
わたしには兄弟は居ない
母は3回妊娠したが
わたしの上と下の子は
この世に生まれることなく
お空に還って行った
母と町内を歩いていると
どこかのオバさんやオバアさんが
母に話しかけて来る
「2人目はまだかー?」
「ひとりやと(わたしが)可哀想やから
早くもう1人やな!」
さらに
母のポッコリ下腹を見て
「あんたおめでたかー?」
なんてこともあった(苦笑)
1歳4ヶ月 祖母宅庭にて
そんな時
母は
「この子は32歳の時の子どもで
わたしももう年齢が…」
「この子の上と下も妊娠したのやけど…」
というようなことを言って
今からもう1人というのは
考えてないよアピールをしていた
わたし自身も
兄弟がいる友達が羨ましかった
特にお兄ちゃんが居る子が
羨ましかった
家に
話し相手
遊び相手がいる
困ってたら
助けてくれたり
手伝ってくれたりする
存在が居るなんて
喧嘩もするのだろうし
おやつやオモチャは取り合いになるだろうし
お姉ちゃんだから…
妹だから…
立場によって損をした
そう思うこともあるだろう
と今は思う
友達に
「いいな〜
ようこちゃんはひとりっ子で〜」
と言われたこともあるのだけれど
なにが羨ましいのかわからなかった
わたしはみんなと違うんだ
わたしは普通じゃないんだ
わたしはおかしいんだ
わたしがひとりっ子だから
お母さんは町内のオバさん達に
嫌味を言われるんだ
ひとりっ子のわたしはダメなんだ
ひとりっ子のわたしがダメなんだ
当時のわたしは
本気でそう思ってたし
わたしの中ではそのまま
時が止まっていた
3歳頃 近所にて
そういえば
上の写真の後ろに写ってる人のお子さんも
ひとりだったな…
あれ?
後に近所に引っ越してきた方の
お子さんもひとりっ子だったな(笑)
でも2人とも
2つ、5つ年下だった
そんなことは
目に入らずに
わたしだけみんなと違う
だからわたしはダメなんだ
と思いこんでいた
あーーーっ!!
わたしには同じ歳で
誕生日1ヶ月違いの従姉妹がいるのだけど
この子もひとりっ子だ(笑)
その子は
母の5つほど歳上のお兄ちゃんの
再婚後の子になる
数は少ないけれど
ひとりっ子
わたし以外にも居たな(笑)
わたしだけじゃなかったな(笑)
そもそも
わたしにはどうしようもないことなのに
それでも
ひとりっ子のわたしに✖️をつけてた
だって
わたしは
町内のオバさん達に
いろいろ言われて困ってる
母の顔を見たくなかったのだ