三連休の初日、旅行に出かけている人も多いかな。
実家の塀から梅の木の枝が何本か出ていたのに気がついて素人ながら剪定した。
実家の前の歩道は保育園児が通ることがあるので、剪定しておいた方が良いと思ったからだ。
剪定した時には気がつかなかったが、その後梅の木の前を通って葉を触っていたら奥に黄色っぽいものがあることに気がついた。
梅の実がなっている?
まさか、と思いつつ葉をかき分けるとたったひとつ実を結んでいた。
祖母が亡くなってから30年近くが経つ。
亡くなったときはアメリカにいたので死に目には会えなかった。
樹齢としては少なくても60年を超えている梅の木だ。
あちこち傷んでその部分を切り落としてしまい、昔の面影はすでにないうえに世話をする者もいなかった。
数年前に実を数十個つけて近所の人が梅酒を作りたいのでゆずってほしいとやってきたのであげたそうだ。
ここ二、三年は実を結んだのは見ていない。
この梅の木はあとは枯れるだけと思っていた。
それが、たった一つ結んでいたのだ。
気持ちがぱぁっと明るくなった。
祖母とつながったような気がした。
毎日を惰性で過ごしているような日々が続いていたので、これはうれしかった。
久しぶりに感動した。
おかげで昨晩はこの梅の実を見ながら一杯楽しんだ。