北の大地へ
2日 居酒屋で 地元の人らと 飲み交わす 旅路の前夜を 舞鶴の地で
3日 洋上で 船の鼓動で 微睡めば 妻子の事が 淡く優しく
4日 ウニ買った ばかりに其処で テント張る 今日の走行 30キロと
5日 新十津川町 十津川豪雨で 奈良を捨て 北の大地で 夢を拓くと
6日 増毛では 家並み古き 街巡る 明治の匂いと 海鮮丼で
7日 岸壁で 糸を垂れれば 直ぐガヤが 北の豊饒 天売の海にも
8日 自転車で 宗谷を目指す 外人と 片言英語で しばし語らう
9日 ニジマスを 焚火に立てかけ 塩振りて 酒をチビチビ 星天見上げ
10日 頓別で 砂金とヤマメ 洗濯と 過密な一日 雨の合間に
11日 雨の為 天気予報と にらめっこ 結局4泊 音威子府で
12日 肉焼けた 食べませんかと キャンパーが 夜の語らい 焚火と酒で
13日 釣れたての ヤマメにニジマ鱒 天ぷらに 豪雨の中での 酒宴は続く
14日 コテージで 風呂入り洗濯 孫を待つ 是から始まる 楽しき旅が
15日 合羽着て 厚岸目指す シーサイド 靴の中では チャプチャプ水が
16日 さくら鱒 幾度も挑戦 滝越えを いつしか応援 自然の厳しさ
17日 学生に 我が人生と 哲学を 焚火を前に 熱く語りぬ
18日 孫達と 別れ娘と ツーリング 娘の目標 父と仲良くと
19日 函館山 砂州に広がる 街の灯と 漁火煌々 月夜の海を
20日 五稜郭 戊辰の戦 生々しい 共和の建国 夢の又夢
21日 蘭越の あの噴煙が 空高く 神仙沼への パノラマラインで
22日 クッキーで 娘と二人で 激流を 幾度も危機を 櫂と呼吸で
23日 夕食は 刺し身と塩焼き 潮騒で 今日の船釣り 焚火で味わう
24日 60年 前に踊った あのユース クッタラ湖畔の 焚火と歌が
料理人 付きの網焼き 海鮮で 旅の最後を 締めくくらんと
25日 この痛さ 辛さに 旅終えん 腹部を取り巻く 帯状疱瘡
26日 船上で 旅の余韻を いつもなら 帯状疱疹 痛さばかりが
何時の日か バイク4台 北の旅 又走りたし 草蒸す中を