1/22追記:お待たせしました~、写真をupしました♪
1/23追記:METのアーカイヴにも写真がupされてました。こちらから計18枚が見られます。
また、NYタイムズのReviewページから、1幕の一部分が聴けます。
今日は珍しく、録音ではなく生中継を聴くことができました
今日の放送はMETのサイトからだったのですが、ここのサイトからの中継は、途中で放送が切れてしまうことが2度もあったので、今回はブラウザを2つ立ち上げておいて、放送が切れたらもう一つのブラウザからすぐに放送が聴けるように、準備万端整えて臨みました。
案の定1時間半後ぐらい、1幕2場の宮殿の場、アメーリアが駆け込んできたあたりから音が出なくなりました
そこですかさず、もう一つ立ち上げておいたブラウザからすぐに再生ボタンを押しました。
はぁ~、2度ある事は3度あるんですね・・・。
そういえば、以前切れたのは「カルメン」の放送だったのですが、やっぱり1時間半後ぐらいに切れてたかも。
ってなわけで、後半は幕間の場面転換時にブラウザを替えるようにして、同じブラウザで1時間以上聴かないようにしました。
前置きが長くなりましたが
ホロストフスキーのシモン、私はまだラジオでしか聴いたことがありません。
でも、2006年に初挑戦したヒューストンのシモン、2008年のサンフランシスコのシモン、いずれの録音を聴いてもかなりいい出来だったので、今回の満を持してのMETデビューは期待していました。
しかし、期待しつつも不安はありました。
彼がヴェルディに向かないと思っているオペラファンが多くいるのは知っていますし、その彼が、ヴェルディ・バリトン最高峰の役「シモン・ボッカネグラ」に挑むことに否定的な人もいると思います。
ましてやMETでのシモンといえば、昨シーズンにあのドミンゴが歌い、ライブビューイングの企画にもなりましたから、どうしてもドミ様と比べてしまう方もいることでしょう。
はたしてMETの観客に、ロシアン・バリトンのシモンは受け入れてもらえるのか!
期待と不安が入り混じった気持ちで聴き始めたのですが、どっこい!!
めちゃくちゃ素晴らしいではないですか!!!
まずプロローグを聴いてビックリしました。
ここ最近の彼のオペラ公演の中で、もしかしたら今日は1,2を争うほどの絶好調だったのでは?
レガートが冴えまくりで、とにかく声が美しい。
これは今日はイケるかも!
トロヴァトーレのルーナ伯爵が続いていましたが、その時のラジオ放送よりも声が楽そう。
個人的にはルーナ伯爵やロドリーゴよりも、彼の声に合った役だと思いました。
もちろん、ルーナ伯爵は役柄としては彼にピッタリなんですけどね
逆に、シモンは役柄として彼に合っているかと訊かれれば、まだ舞台は観てはいないものの、自信を持って“Yes!”と答えるのに躊躇するかもしれません。
でも、私自身はラジオで聴く限り彼のシモンは大好きで、いつか生でパフォーマンスを観てみたいとずっと思っています。
1幕2場の議会の場面は全体的にすっごい迫力。
その中でもホロストフスキーのシモンの存在感が際立っていて、めっちゃ興奮。
すごい、すごいよぉ~。もう感動
ラスト、パオロを追い詰める“e tu ripeti il giuro!”の迫力は鳥肌もんでした。
今日はホロストフスキー・ファンのお仲間が2人、現地で鑑賞されていまして、1人は幕間にメールをくれたりして、本当にリアルタイムで興奮を分かち合うことができました
お2人とも、そしてラジオを通して聴いていた私も、今回の彼のシモンには泣かせていただきました。
本当に感動的な歌唱だったと思います。
最後の“Maria・・・”にはやられました~
やっぱり、彼はシモン・ボッカネグラという役を大事にしているんだな~と、改めて感じた舞台でした。
アメーリアを歌ったフリットリは、2008年のサンフランシスコでもホロストフスキーと「シモン・ボッカネグラ」で共演しています。
なので、息は合っている・・・のですが、声の相性としてはあまり良くないかな~と思いました。
彼女はやはり、イタリアン・バリトンと歌ったほうが合うのかもしれませんね。
細い声なのですが、きっとかなりよく通る声だと思います。
彼女もレガートが美しかったです。
ガブリエーレは、ヴァルガスから今日がMETデビューのRoberto De Biasioにキャストチェンジ。
(2回目以降はヴァルガスが歌うようですが)
登場シーンで、「お、いい声かも♪」と期待大。
・・・悪くないんですけど、聴きながら「それ!もう一息頑張れ!」と声をかけたくなる人でした
でも、いい声でしたし及第点です♪←えらそう
ガブリエーレって、なにげに聴かせ場がいっぱい用意されていて、オイシイ役ですよねー。
フィエスコはフルラネットですよ~。ひょえ~、豪華。
フルラネットは、昨年ウィーンで観た「オネーギン」でグレーミンを演じていたんですが、あまりの大声量にびっくらこきました。
グレーミンとオネーギンでしたら、二重唱といえるほどのものもないですし、そんなに気にならなかったんですが、今回のようにシモンとフィエスコとなるとがっぷり四つ。
声量の点では、ホロストフスキーは完璧に負けてしまうでしょう。
しかし、そこはラジオ。うまく調整してくれていました♪
フルラネットは、なぜかラジオで声だけ聴くととっても熱い。
映像などで動いてるのを見ると、そんなに熱い演技には見えないのに。
フィエスコの気持ちが、彼の歌から読み取れる熱唱でした。
そして忘れてはならないレヴァイン!
体調が悪いと聞いていましたが、最後まで指揮してくれたようです。
それどころか、要所要所が締まったいい演奏だったと思います。
とても体調が悪い人の指揮とは思えませんでした。
6月の日本公演も期待しております!
Simon Boccanegra........Dmitri Hvorostovsky
Amelia..................Barbara Frittoli
Gabriele Adorno.........Roberto De Biasio [Debut]
Jacopo Fiesco...........Ferruccio Furlanetto
Paolo Albiani...........Nicola Alaimo [Debut]
Pietro..................Richard Bernstein
Maid....................Edyta Kulczak
Captain.................Adam Laurence Herskowitz
Conductor...............James Levine