MET『仮面舞踏会』 | Добро пожаловать!

Добро пожаловать!

ありがとう、Dima
あなたの歌は永遠です

今日は、日本時間の朝10時から、METの『仮面舞踏会』の、ウェブラジオ中継がありました。
ホロストフスキーが、レナートで出演。
彼にとっては、6月にナポリで『椿姫』に出演して以来、約半年ぶりのオペラではないでしょうか?

幸い、仕事がお休みだったので、PCの前にはりついて聴いていたものの、家族が周りでバタバタしたりするので、それほど集中して聴けたわけではないのですが、ちょっと感想などを。

まず、ホロストフスキーですが、登場してすぐ歌うアリア“Alla vita che t'arride”は、さら~っと流した印象。
初日だし、登場してすぐの歌だし、抑えたのかな?それとも調子悪い?と、少し気をもみましたが、2つめのアリア“Eri tu~”が素晴らしかった!
ここに照準を合わせてきた?って感じ。

NYから、メールで2つレポをいただきましたが(名づけて、NY特派員レポ♪)、やはり、前半は元気がないような印象だったとか。
それに、また痩せたかも?とのこと。
もう、それ以上痩せなくていいよぉ~汗
私は、2000年ぐらいの、ぱんぱんに太っていた頃のあなたも好きよ~。

どうも最近、彼の健康状態を心配してしまう私。

私は、ヴェルディ・バリトンというものが、どういうものかよくわからないし、ホロストフスキーが、「ヴェルディには合わない」と言われても、そうなんだ~って感じなのですが、彼の歌い方って、力強さで押すんじゃなくて、あくまでも柔らかい。
そこが、ヴェルディには物足りない、合わないって言われるのかもしれないけど、私はそこが好きなんですよね~。

NY特派員からは、3幕1場の、アメリアの不貞を責める場面で、ホロストフスキーの表情が、すっごい怖かった・・とのことでしたが、確かに、ラジオで聴いていても、「Dima、すっごい怒ってる・・・ガーン」って思うほどの迫力でした。
Maschera
彼自身、怒らせると恐そうだし^^;、怒りの演技は迫力あります。

で、“Eri tu~”なんですけど、これは泣けました~。
怒りから悲しみに変わるところ、こういうところが、彼の本領を発揮するとこなんですわ。
グッと心に染みました。
あ~、やっぱり彼の歌はサイコー泣く

その後からは、どんどん調子が上がっていった感じです。
反逆者との、“おれたちゃ同士だ三重唱”(今、勝手に命名)も良かったし。

アメリア役のCriderは、映像になってる、ショルティ指揮のザルツブルグ版で歌っていた、ジョセフィン・バーストゥの声と、なんとなく似てる印象。

オスカル役のSalaは、これがMETデビューとのことで、この日一番の拍手をもらっていました。
オスカル1幕のアリア、“Volta la terrea”は、先日、「題名のない音楽会」で、スミ・ジョーがマスタークラスで指導していましたが、その時に、生徒さんが何度もやり直しさせられていたスタッカート。
これは、スミ・ジョーのほうが良かったなぁ。スタッカートって難しいんだ・・・。
高音になると、ちょっと声が割れるのも残念。
個人的には、もう少し軽い声のオスカルが好み。

リチートラは・・・・う~~ん・・・なんか、音程も不安定だったし、王としての貫禄や気品といったものが、歌声からは伝わってこなかったなぁ。
拍手も少なかったし。

追記:この日のリチートラは、ひどい風邪をひいていたんだとか。納得。
でも、そんな状態の歌がラジオで流れちゃうなんて気の毒。


そんなに彼の歌を聴いてるわけじゃないけど、聴く度に気になるのは、歌い方にあまり工夫が見られない点。
持ってる声はいいんだから、磨けばもっと光ると思うんだけど、まだ原石がダイヤモンドになりきってない感じ。

拍手が少なかった・・と言えば、全体的に、METとしては珍しく、ぱらぱらぱら~って感じの拍手だったような。
これは、生を聴きに行った、NY特派員からのレポにも書いてありました。

初日のせいか、オケと歌が合ってない箇所もありました。
3幕1場、幕が開いた瞬間、レナートとオケの掛け合いがずれていたように思うんですが、あれは、あれでいいんでしょうか?
ちょっと、聴きながらドキドキしちゃいました。

1/5の公演も放送があるようなので、聴き比べてみようと思います。

Conductor:Gianandrea Noseda
Amelia:Michele Crider
Oscar:Ofelia Sala
Ulrica:Stephanie Blythe
Riccardo:Salvatore Licitra
Renato:Dmitri Hvorostovsky