今回は、「峠の力餅」を食べ比べた話。
奥羽本線の福島と米沢の間には、険しい峠がある。
その途中には、文字通りの「峠駅」があり、蒸気機関車の時代から「峠の力餅」(とうげのちからもち)を売っている。
【1】米沢支店の力餅
米沢駅から徒歩3分ほどで、「峠の力餅」の「米沢支店」の店舗に着いた。
かなり昔に、のれん分けされて開いた経営は別の店舗という話だから、米沢「支店」と称している。
店に着いたのは、平日の12:20頃だったが、主力商品の「8個入り力餅」600円の箱は完売していた。
まあ、駅前とはいえ直接製造元に買いに来る客は少数派だろうから、売り切れは仕方ないかな。
ただし、3個入り225円と、4個入り300円は販売していた。
やはり、食べ比べするために、直接店で買いたいと考え、3個入り225円のパックを購入した。
「支店」ではあるが、「とれいゆつばさ」の車内販売で扱っている品は、こちらである。
ただ、店の人の話だと、駅前の他の店舗にも置いてあるとのこと。
「牛肉どまんなか」で有名な新杵屋さんの店舗で、8個入り600円の箱を購入できた。
3個入りを現地で食べて、8個入りは持ち帰った。
8個入りを開くと、こうなっていた。
「峠の力餅」は、大福もちの一種である。
米沢発の福島行普通列車の中で、いただく。
1両目の乗客は4人だけ。「牛肉どまんなか」と共にいただいた。
【2】峠駅の力餅
普通列車だけが停まる険しい山の駅が「峠駅」だ。
この峠駅からの福島方面行は、1日6本だけ。
朝の8:26の次は13:26で、その次は18:01となっている。
今回は停車時間が短かったが、2015年12月には峠駅で降りて、峠の力餅を購入。
2分後の上りに乗り換えた。
この上と下の写真2枚だけは、その時の様子。
峠駅に13:26の普通列車が、峠駅に滑り込む。
2両編成で、乗客は8人ほど。他に「峠の力餅」を狙っている客(ライバル)はいない。
あとは、販売する立ち売りの人がホームにいてくれれば、購入できる。
いたっ!立ち売りの人がいるぞ。買えるっ!
パッと1000円札を出して、購入した。扉が開いて6~7秒で購入完了。
受け取った時、品物が非常に冷たくて驚いた。
11月末の標高が高い山である。雪が降り積もった寒い地域だから、冷たくなって当然とも言えるけど。
立ち売りの人は、すごく寒い中、ホームで列車を待ってくれるわけだから、感謝!
新幹線「やまびこ」の中で、開封した。
8個の力餅が入っている。これを味わって、食べ比べだ。
【3】食べくらべ
2種類を新幹線の中で比較した。
■色合い■
パッと見た色は、こうなっている。
左は「峠駅」、右は「米沢支店」の品物。
大きくは変わらないものの、左の「峠駅」のほうが、より白いようだ。
■大きさ■
今回も、左は「峠駅」、右は「米沢支店」の品物。
峠駅の方が、少し大きいと思える。さほど差はないものの、若干大きさが違う。
何グラムか測定しようかとも思ったが、野暮のような気がして、やめた。
■食べた味■
中の「あん」も、ほとんど違いは分からない。
まあ、昔のれん分けをした業者だから、伝統を受け継いでいることもあるだろうが、中身はほぼ同じと言える。
もしかしたら、敏感な味覚を持っている人なら、製法や原材料の違いが分かるのかもしれないが、私には分からなかった。
ただ、この日に食べ比べした範囲では、峠駅の方が、ひと回り大きく、食感が柔らかいので、好感を持った。
やはり値段が若干高いだけのことはある。(意見には個人差があります)
【4】感じたこと
今回の「峠の力餅・食べ比べ」で感じたことをまとめました
■飽きない味
実は、私は今回、米沢支店のを8+3で11個、峠の品を8個の合計19個も購入したことになる。
この峠の力餅は、表向きの賞味期限は当日となっている。(実際は固くなっても温めるなどで食べられるようですが)
大福もちを1個2個食べるなら「美味しい」のでも、大量に食べるのは「キツイ」かなと思ったが・・・・
実際はさほど抵抗なく食べられたのに驚いた。
2種類の味を確認しながら、新幹線の中で7個、家に帰ってから当日4個、翌日3個いただいた。(残りは譲渡)
シンプルな味で、甘すぎないこともあり、どんどん食べられたのであった。
■どーでもいいことするなあ
いくら鉄道ファンでも、いくら「大人の休日倶楽部パス」で乗り降り自由でも、食べ比べのために東京から米沢に新幹線で出かけたわけである。我ながら、もの好きとしか言いようがない。
他にも、
★久々に「つばさ」に乗りたかった。
★現地で「牛肉どまんなか」を食べたかった
といったミッションもあったものの、よーやるわ。
2015年に「峠の力餅」を買った話はこちら↓
【参考】荻野屋の力餅
軽井沢駅では、「峠の釜めし」で有名な荻野屋が、「碓氷峠の力餅」を販売している。
離れた場所で、全く別の商品だが、一般受けはしそうだ。