車内販売と観光列車を求めて、私は全国各地の路線に乗っています。
その中には、本数が少ない単線のローカル線もあります。
最新式の信号設備は導入しにくい路線ですが、列車が正面衝突するのを防ぐために、「タブレット交換」を利用して運転をしています。
ある区間を走るには、専用の「鍵」にあたる「タブレット」が必要です。この「タブレット」は1区間に1個しかないので、同時に2編成が走ることはできなくなります。
シンプルな方式ですが、設備投資がしにくい路線を中心に、現在も一部で使われています。
※「タブレット」「スタフ」「通票」は、正確には異なりますが、まとめて「タブレット」とさせていただきました。
【1】由利高原鉄道
羽後本荘から矢島まで走る第三セクターの由利高原鉄道。
前郷駅では、タブレット交換が見られます。大きいのと小さいのなら、パッと区別できるでしょう。
アテンダントも乗務している「まごころ列車」に乗ったところ、私を含めた鉄道ファンに、「タブレット交換をします。撮影しますか?」と撮影しやすいように待ってくれました。うれしいな。
2018年12月撮影
【2】銚子電鉄
経営が厳しく「めれ煎餅」「まずい棒」などの副業で、頑張っているのが銚子電鉄。
髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅では、タブレット交換が見られます。
短い路線だから、普段は運行しているのは1編成だけですが。
【3】くま川鉄道
熊本県の人吉温泉駅と湯前駅の間を走る第三セクター「くま川鉄道」。
水戸岡車両を5両導入して、高校生も利用しているうらやましい路線です。
私が鉄道マニアと気づいてくれたため、2014年も2015年もタブレットの撮影をしやすいように、配慮してくれました。
【4】長良川鉄道
岐阜県の長良川鉄道でも、タブレットを利用しています。
終点の北濃駅に着いたところ、運転席にはタブレットがあるではないですか。
途中駅で、タブレットを受け取って、走っていることになります。
【5】小湊鉄道
千葉県の五井と上総中野の間を走る小湊鉄道。
途中の里見駅で、タブレットの受け渡しが見られました。
私が乗ったのは、蒸気機関車に弾かれているように見える里山トロッコです。
里見駅には、硬券を発売するのに必要な切符収納箱と言えるようなレトロなものがあって、驚いたものです。
小湊鉄道に乗った話は、こちら。
【6】津軽鉄道
青森県の津軽五所川原と津軽中里の間を走る津軽鉄道でも、タブレットが使われています。
(正式にはスタフと呼ぶようですが、技術的なことは詳しくないので、ごめんなさい)
ストーブ列車に乗っていたら、金木駅で手渡しするのを見かけました。
あー、また乗りたくなったなあ。
こうしてみると、タブレットを利用している区間の多くは、乗りに行ってることがわかります。
ローカル線そのものには興味はあまりありませんが、観光列車・車内販売を追い求めたら、結果的に乗りに行ったことになりました。偶然が重なったというよりは、地方の存続が危ぶまれている私鉄&第三セクターは、観光列車のような何らかの手段を講じてきたため、私が乗りに行くことになったということでしょう。