非常に残念な知らせが届いてしまった。
九州新幹線「さくら」「みずほ」で、車内販売が全部廃止。
JR北海道「スーパー北斗」で、すべて車内販売がなくなる。
毎年ダイヤ改正の3月が近づくと、車内販売の廃止の情報が伝わるが、今年はすごく痛い。
痛恨の極みである。非常に悲しい。
《JR九州》
九州新幹線の博多~鹿児島中央間では、新大阪発着の「みずほ」「さくら」を中心に、28本の新幹線で車内販売が行われていた。
しかし3/15に九州新幹線の28本全部で、車内販売が廃止される。
本数が減るのは、ある程度覚悟していたが、全部廃止となるとは予想していなかった。
博多~鹿児島中央の全区間に乗ったとして、「みずほ」だと1時間20分ほど、停車駅の多い「さくら」だと1時間40分ほどだから、必要性はさほど高くないと思われたのかもしれない。
でも私にとっては、本数が多く、客室乗務員(販売員)が笑顔で親切だから、毎回楽しみにしていたものだ。
2014年に「車外断食」と称して、九州で5日間も車内販売以外は何も食べない飲まない生活をしたけど、夕食の弁当が品切れのため、夜8時ごろ何本も「さくら」を乗り換えて、弁当を探したものだ。(この時の話は、こちらと、こちら)
なお、
★「指宿のたまて箱」「ゆふいんの森」などの観光列車では、車内販売は継続される。
★「さくら」「みずほ」でも、JR西日本の管轄となる山陽新幹線区間(新大阪~博多間)は、車内販売が継続されると思われる。
★グリーン種のおしぼり等のサービスも廃止たなる。
《JR北海道》
JR北海道では、車内販売がどんどん削減されていった。
残るは「スーパー北斗」3往復だけだったが、来たる2月28日で廃止となる。
JR北海道の車内販売は、すべて廃止となる。
様々な経路から、今年中に車内販売が全廃するとは聞いていた。
しかし、2月末とは早すぎる。
3月上旬のダイヤ改正前に「大人の休日パス」を使って、北海道に最後の利用をしに出掛けようと思っていたのに、残念としか言いようがない。
2018年4月に、東京から札幌まで「はやぶさ」と「スーパー北斗」を乗り継いで、札幌4分滞在で、弾丸日帰り乗り鉄をしたのが、最後の利用となってしまった。(この話は、こちら)
「スーパー北斗」の車内販売がなくなってしまうということは、長万部の「もりそば」「かにめし」、「大沼だんご」といった地元の名物が非常に食べにくくなってしまうことになる。残念だ。
★「ノロッコ」などの観光列車でも、車内販売はなくなるような気がするが、発表にはなっていない。
★新青森と新函館北斗の間の北海道新幹線は、JR北海道ではあるものの、JR東日本で車内販売をするNREが担当するため、続けて車内販売が実施される模様。
《思うこと》
特にJR北海道のホームページの公式発表を見ると、『車内販売は、いかに売り上げが低迷してきたか』を、一応数字を挙げて説明している。(こちら、pdf)
でも、車内販売の抜本的改革なしに、「安楽死」させたJR北海道の姿勢は、理解しがたい。
いろいろな対策が取れたのに。たとえば、
★単価の高い3000円前後のお土産を販売して売り上げアップを目指す。(山陽新幹線では実施)
準備室に置いておき、ワゴン販売の際に希望する客がいたら後で届ければ、手間はかからない。
★3時間50分ほどの走行時間のうち、苫小牧~洞爺の1時間だけ販売員が乗務する形式でも、乗客はかなり助かる。(JR四国では短区間限定の営業は実施中)
「飲み物を買い忘れた客」や「途中で欲しくなった客の需要」に応えられる一方で、人件費は大幅に削減できる。
★地元の民間業者に販売を委託することもできた。
JR北海道は、赤字を出さずに、飲食しやすいサービス向上ができる。
「スーパー北斗」「スーパーおおぞら」などのJR北海道の特急は、車内販売なしで走る長時間特急だ。
ホームに降りて飲み物を買うのも厳しいから、自動販売機で「飲み物」や「長期保存可能なパン」の販売が望まれる。
(車内販売無しの長時間特急の話はこちら)
これで、日本の車内販売の位置づけがハッキリしてしまった。
車内販売がある列車は、「観光列車」と「新幹線」だけ!
例外的にJR東日本は、「あずさ」「ひたち」等で続けているけど。
車内販売好きな者にとっては、ますます辛い時代になっていくようだ。
まさか他の列車で、車内販売廃止の発表、ないよな。
※ご案内
車内販売の魅力が分かるテレビ番組が、来週放送されます。
「マツコの知らない世界」TBS系列
2019年1月29日(火)20:57~22:00
車内販売が大好きな人は、必見です。