座席を倒すのに声をかける? | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

特急列車の多くは、リクライニングシートになっています。

座席を倒す時に、後ろに客が気になることがあるのが、後ろの席の人の反応です。

「リクライニングシートを倒すときに、後ろの人に声をかけた方が良いか」という疑問です。

今回は、この疑問について、考えてみます。

(写真↑は、「スーパーおき」)

 

【1】放送で案内されたことは皆無に近い

私は、この6年間で、特急の車内販売を1000回以上利用してきました。

「のぞみ」等の新幹線、「スーパー北斗」等の在来線特急、「指宿のたまて箱」等の観光特急、「はこね」等の私鉄特急など、合計1000回以上乗車しました。(首都圏の普通列車グリーン車も含めれば5000回を超えます)

これだけ多く乗車してきましたが、車掌が放送で「後ろの席の方にお声がけください」と案内があったのは、4回だけです。うち2回はJR北海道、残る2回は本州でした。(記憶によると、東海道新幹線1回、JR東日本1回) 

放送での案内は、めったにされませんから、車掌個人の裁量によるものと考えます。ポスターなどで「後ろの人に声掛けしましょう」というのも、見たことはありません。

正式な鉄道会社の方針とまでは、明確になっていないと思われます。

比較的狭い夜行バスでは、後ろの人に声を掛けるよう呼びかけるのは日常的な光景で、一般的ですが、鉄道の明確なルールというわけではないでしょう。

 

【2】倒しても飲み物に触れない位置

次の写真は、リクライニングを最大に倒した状態です。

普通列車グリーン車のテーブルのへこんだ部分に、やや背が高い500mlのペットボトルを置いた状態です。

最大に倒しても、ペットボトルには当たりません。

他の列車でも、前の客が座席を倒したら、缶やペットボトルに衝突した、あるいは衝突しそうになったいう状態は、記憶にありません。

すべての列車で「倒しても衝突しない」かは確かめていませんが、大半の列車は、リクライニングしても後ろのテーブルに置かれた「飲み物」に衝突しないような設計になっていると思われます。

 

この2点を踏まえて、次に進みます。

【3】リクライニングを倒すと困る点

前の客が大きく座席を倒すと、「圧迫感を感じる」以外に、困る点が2つあると思います。

《1》頭がぶつかる可能性がある

私は座席の足元にカバンを置くことが多いです。

カバンからスマホ充電器等の品物を取り出す時には、前かがみになります。前かがみになっている時に、前の座席が勢いよく最大まで倒されたら、頭に「ゴツン」と衝突してしまいます。

 

《2》パソコンがぶつかる

ノートパソコンの画面を開くと、500mlペットボトルより背が高くなってしまいます。

また、画面を垂直ではなくて前に倒し気味にすると、前の座席に当たりやすくなってしまいます。

20万円もする高価なパソコンもありますから、壊れたら大変です。

 

【4】私が後ろの人に声をかけたのは10回くらい

私が座席を倒す際に、後ろの席の人に、声をかけたことは、あまりありません。10回くらいです。

★周りの複数の人が、声掛けをした

私が途中駅から乗って、コートを脱いだり網棚に荷物を置いたりしている間に、周りの何人かが、後ろの客に「リクライニングして良いですか?」「座席、倒しま~す」などと声をかけていました。そんな時に、私だけ無言なのもどうかと思い、声をかけました。

このパターンが多いです。

★後ろがストロー付きの飲み物

後ろの席の客が、マクドナルドの飲み物のような、プラスチックカップにストローが刺された状態でした。

そのストローが、なぜか前の方に曲がっていましたので、座席を倒すとぶつかる可能性がありました。

そこで、ひと声かけたことがあります。

(後ろの人がパソコンを利用していて倒したことはありません)

★「声をかけたかった」

長野新幹線に乗った際に、後ろの席の客が元首相の羽田孜(はた つとむ)氏だったことがあります。

グリーン車で余裕あるスペースで、羽田氏も大きくリクライニングしていましたが、この時は会話したくて、声をかけたくなりました。

わたし「座席、倒させてください」

羽田氏「(低い声で)はーい」と読んでいた新聞から視線をそらさず返事がありました。

有名な人と話をする手段として、利用したのですから、邪道ですね。

 

【5】ゆっくり倒そう

リクライニングに関しては、人によって考え方はずいぶん異なります。

ただし、1つ言えそうなのは、これ↓です。

「黙って勢いよく座席を倒すと、頭などがぶつかる可能性があるので避けたい」

後ろの人が、足元のカバンから荷物を出すために、前かがみになっていたら、頭にゴツンです。

座席を倒す時は、ゆっくり倒す、これは多くの人が一致できることだと思います。

(九州新幹線の座席。前の座席がイキナリ倒れたら、ぶつかるかも)

 

【6】大きく倒すなら、声をかけるか後方確認が無難

次の写真は、成田エクスプレスの座席です。

奥の窓際が通常時、手前は最大限にリクライニングした状態です。

最上部の「枕」の部分で、20cm近く倒れています。

ここまで大きく倒すと、後ろの客がノートパソコンを開いていて、当たるかもしれません。

後ろの客が、もしかしたらストローが飲み物から伸びていて、ぶつかるかもしれません。

大きく倒すなら、「後の客にひと声掛ける」または「ぶつかる品がテーブルに乗ったりしていないか」を確認するのが適切だと思います。

 

座席をゆっくり6~7cm倒すのでしたら、声掛け無しでも、ほとんど問題ないと思います。

後ろの客が網棚に荷物を上げている時に倒したら、からだにぶつかるので、座るまで倒すのは避けますが。

 

【7】私の乗り方

私は列車に乗ると、すぐ座席を倒します。

最大に倒すことはほとんどせず、普段は6~7cmに抑えます。

座席まで到着した直後でしたら、後ろの人がどんな状態なのか見えますので、パソコンがテーブルに乗っているなどぶつかりそうな状態かどうか分かります。

もし、ひと声かける場合は「倒して良いですか」というよりは、「座席倒しま~す」「座席倒させてください」と言います。

 

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今月初めに、座席を倒す際に後ろの人に声掛けしたほうが良いのか意見を求めるコメントがありました。

今回の記事は、それに応えたものです。

もちろん、私はルールや習慣を決める権限なんて、持っているわけありませんので、あくまでも「私個人は、こう考えている」という記事の内容ですので念のため。

 

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【追加】11月16日

アメーバトピックスに取り上げられてしまいました。

いろいろな流儀・考え方の人がいるので、私のような「声をかけない派」の立場は、賛否は分かれると思います。

アップした後に調べたら、「前の人から声かけられるのウザい、勝手に倒せよ」という人もいるそうです。イヤホンして音楽を聴いている時に声かけられたら、イヤホンを外して聞き直すこともありそうです。

こうなると「合理的なふるまいかどうか」というよりは、気持ちの問題になってきます。「後ろの人に声かけた方が丁寧でお互い気分良い」という人もいるでしょう。

結論はますます出しにくくなりそうです。

 

 

2024年5月追加↓