素敵な《普通列車グリーン車》の乗り方 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

首都圏の普通列車グリーン車は、追加料金が必要な二階建て車両だ。

Suica等の交通系ICカードで料金を払って、頭上のランプ付近にタッチすると、手間がかからないという点はある。とはいえ、

普通列車グリーン車の乗り方の「マナー」は、特急の自由席と、ほとんど同じと思ってよい。

たとえば、こんなのは「マナー」と言えそうだ。

「混雑時には、隣の空席に荷物を置かない」

「ヘッドホンの音漏れは迷惑なので、音を漏らさない」

「これから乗ってくる区間では、降りる際に座席にゴミを放置しない」

しかし、特急自由席ではあまり一般的ではない「普通列車グリーン車独自のマナー」とでも言えそうなものがある。

明確に定められた「ルール」ではないが、普通列車グリーン車を頻繁に利用する一人の常連客が、「こういう乗り方をしてくれると助かる」というものを、まとめることにする。

 

【1】ホームで並ぶ際は、原則一列

ホームで並ぶ際の整列乗車は、普通車なら2列が原則となる。一方、普通列車グリーン車は、1列が原則だ。

普通車の扉の幅は130cmなのに対し、グリーン車の扉の幅は81cmと圧倒的に狭いからだ。(車両により微妙な差はあるが)

81cmの幅だと、2人同時に乗り込むのは困難だ。

(写真↓の左はグリーン車、右は普通車)

お盆や年末年始には、普段乗り慣れていない人も利用するため、2列に並んでしまうことがある。乗り慣れている人なら、「降りる人がいるから、その後に乗ろう」などと周りを見る余裕があるが、後から並んだ乗り慣れていない人は、降りる客を押しのけて突進する傾向がある。大きな荷物を持った帰省客が、81cmの通路ですれ違うのは、どう考えても無茶だ。

まあ、1か所の扉に20人並ぶと、ホームが通りにくくなるという難はあるけど。

 

【2】降りる際は、早めに準備(夕方ラッシュ時)

グリーン車の扉は81cmと書いたが、通路もかなり狭い。測ったところ、階段の幅は70cm、二階の通路は48cm、車端室の通路は57cmだ。

どっと乗客が乗ってくる駅では、荷物を持って、扉の前で待機したい。

たとえば、夕方ラッシュ時の東京駅では、上野方面から東海道線が着くと、座席確保のために早歩きで席に向かう。東京駅で降りる客が、扉が開いて乗客が大勢乗って来てから、二階の席を立って降りようとしたらどうなるか。階段70cm、2階通路48cmではすれ違いにくく、通路が詰まってしまう。(写真↓は2階に向かう階段)

 

【3】2階の通路は静かに歩く

1階席に座っていると、二階を歩く人の振動が気になることがある。

つま先で歩くと全く気にならないが、かかとに全体重をかけて歩くと、軽い子どもが歩いても、けっこう振動が伝わってくる。

何十トンもある車両でも、二階をドスンドスンと歩くと、かなり揺れるのに注意。

アテンダントさんは、振動を抑えて歩くものだが、以前、一人だけ配慮なしで乱暴な歩き方をするグリーンアテンダントがいた。

一階に座っていたところ、列車が走っている途中で二階を乱暴な歩き方をした人がいたため、「あのアテンダントかな」と思ったら、実際に当たったことが2回ある。走っている時でも分かる。

 

【4】通路を挟んではみ出さない

グリーン車がやや混んでくると、窓際席が埋まる。

すると2人連れの客は、通路をはさんだ隣に座ることが多い。

ところが、2階の通路は、たった48cmしかない。通路側の席から10cmずつはみ出て、顔を近づけて話をする人がいる。

48cm-10cm-10cm=28cmになってしまう。さすがに通路が28cmでは通れないが、通ろうとすると2人の客は「通行を邪魔して失礼」という表情をするのではなく、「我々の会話を中断させた不届き者!」という表情でにらみつける輩もいる。

↑こんなに通路にはみ出されては、通れない。

 

【5】隣の空席を倒すな

混雑時に隣の空席に荷物を置くのは悪質と言えるが、それ以外に隣の空席を大きくリクライニングする客がいる。

特急電車では、2人で乗る客も多いが、朝夕の普通列車グリーン車は、一人で会社に向かう通勤客が大半である。すると、特に迷惑に感じてしまう。

乗車率が満席近い80~90%の列車では、知らない客同士が隣に座ることになる。窓際の客が降りる際に、前の座席が倒れていなければ、通路側の客が立たなくても通路に出られる。

しかし、空席なのに意味なく座席が倒れていると、窓際の後ろの客が出にくくなってしまう。

通路側の客も座席をリクライニングする権利はあるのはもちろんだが、空席なのに倒すのは勘弁してほしい。

 

【6】途中で降りる際は、青ランプを赤に

普通列車グリーン料金は、「50kmまで」と「50km超え」の2段階になっている。

東京からの東海道線なら、新橋まで1.9km(約3分)でも、大船まで46.5km(約42分)でも、770円だ(事前料金・平日の場合)。

だから、意味なく長距離のグリーン券を買う人がいる。

たとえば東京から乗って川崎(約20分)で降りるのに、料金が同じだからといって、大船(約42分)まで買って、青ランプのまま降りる人がいる。貴重品を持ってトイレにでも行ったのかなと思われて、空いた席に非常に座りにくい。

混雑している夕方の帰宅ラッシュでやられたら、凄く迷惑だ。

 

【7】車内での通話は不可

特急電車だと、デッキに出れば携帯電話の通話はOKだ。

しかし、普通列車グリーン車では、デッキでも通話はご遠慮くださいと案内されている。

通話での使用は不可なのである。

実は、普通列車グリーン車のデッキは、1階席・2階席との仕切り(扉)がないため、デッキでは通話をすると、かなり響く。

走行音も結構大きいが、それに消されないように大きめの声で話すと、2階席に凄く響く。

 

【8】トイレが流れるまで8秒

普通列車グリーン車のトイレは、真空式だ。(横須賀線・総武快速は、旧式だけど)

真空式は、臭いが少なく、快適なトイレになっている。

このトイレだが、「流す」ボタンを押してから、一気に吸引して流すまでが、約8秒かかる。

この8秒が、結構長い。

よくあるのが、男性の「小」のトラブルだ。

男性がトイレで「小」をする。

ズボンのチャックを閉める。

「流す」ボタンを押す。

そしてすぐ扉を開けて出る。

次に待っている人がいると、入れ替わって入る。

この時、まだ8秒経っていないと、黄色い液体がまだ流れていない状態にある。

流れてから、扉を開けるようにしよう。

そして、済ませてトイレから出る際は、扉はしっかり閉めよう。

閉め方が中途半端だと、列車が加速・減速すると、扉が大きく開いてしまう。

 

以上、明確に定められているわけではないが、このような乗り方をしてくれたら助かる、という一人の常連客からのお願いだ。