肥薩線で最も景色が良く、最も本数が少ない区間が、吉松~人吉間だ。
この区間の5つの駅を、「しんぺい」に乗って訪れた。今回は、肥薩線の5つの駅の話。
【1駅目】吉松(よしまつ)駅・標高213m《鹿児島県》
今回は、南の鹿児島方面から「しんぺい」に乗車したため、吉松駅からスタートする。
吉松駅の前には、SLが静態保存されている。
今回は乗り換え時間が6分と短かったため、2015年に乗った時の写真を掲載する。
改札を出ると、動輪も置かれている。
この日も、平日だが、売店が開いていた。隼人方面からの普通列車が着くと、売店のオヤジさんは弁当を持って、ホームを回っていた。昔の風情が伝わってくる。
【2駅目】真幸(まさき)駅・標高380m《宮崎県》
最初の停車駅は、真幸駅だ。
ホームには幸せの鐘が設置されている。
鳴らすと幸せになると言われているそうだ。
昭和47年に、大雨で土石流が発生し、駅が埋まった時の大きな石が、残っている↓。
すごい山津波だったらしい。
真幸駅では、地元のオバちゃんたちが、特産物の販売をしてくれている。
地元の漬物、森永キャラメルもある。
イチオシと思われる品が「真幸駅飴」だ。小さい袋が300円、大きいのが1000円だ。
しおりの販売もある。飲み物もある。昔は「しんぺい」の車内販売はグッズだけだった時代があったが、今は車内販売で飲み物も買える。
たれ、手ぬぐいも置かれている。
いろいろあるなあ
私が買ったのは、1つは入場券。
薄い3つ折りの入場券で、ありがとうとスタンプが押されている。
くさもち100円、ゆで卵3個100円も買った。
ゆでたまごには塩もついていて、車内で弁当と共にいただいた。
真幸駅は、スイッチバックの駅だ。真幸駅から人吉方面に向かう時には、一度戻ってから坂道を駆け上がる。
一度停まったホームが、上から見える。
販売をしていた方々が、野球のグローブ大の「ミッキーマウスの手袋」をはめて、列車が見えなくなるまで、何度も手を振ってくれる。これは嬉しい。
こういう歓迎をしてくれるから、私は何か買いたくなっちゃうのよね。
【3駅目】矢岳(やたけ)駅・標高537m《熊本県》
肥薩線で最も高い駅が矢岳駅だ。
矢岳駅前には、SLが保存されている。
隣には動輪が置かれている。小雨が降っていたけど、屋根があるから有難い。
特産物の販売もある。
切り干し大根200円、ゼンマイ500円、木工品のキジウマ500円など。
こちら↓は、矢岳第一トンネルの入り口を描いた顔出パネルだ。
スタンプラリー用のスタンプも設置されている。
矢岳駅には、ポケモンGOのジムがある。
私が1匹置いたところ、何と2日半、誰も挑戦してこなかった。貴重な下車観光の時間に、ポケモンGOを普通はしないよね。
2日を超えたのは、特急待ち合わせで伊予中山駅のジムに置いた時以来だ。
(ポケモンGOで遊んでない人には、通じない話ですみません)
【4駅目】大畑(おこば)駅・標高294m《熊本県》
スイッチバックとロープ線があるのが大畑駅周辺だ。
利用客が少ない無人駅にしては、駅舎は大きい。
この日は平日だから誰もいなかったが、休日には何かあるようだ。
駅舎の壁には、多数の名刺で埋め尽くされている。
多くの人が名刺を張り付けているのである。こういうの、本数が少ない観光路線だからこそ、許されるのだろう。
スタンプもあれば、書き記すノートも置いてある。
ホームには、神社参拝用の水がある。
雨が降っていて、よくわからなかったけど。
時刻表を見ると、1日3往復。
やはり寂しい路線と感じてしまう。
ちなみに、3月末の様子はこちら↓
桜が満開に近くなった様子で、美しい光景だ。梅雨時とは印象が大きく違う。
2014年3月24日撮影
【5駅目】人吉(ひとよし)駅・標高107m《熊本県》
人吉は大きな駅だ。観光資源は多数あるが、駅前の見どころは3つ。
1つは「からくり時計」で、城の形をした所から、毎時00分にからくり人形が現れる。
2つ目は、「人吉鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868」だ。
駅前にあるから、30分あれば出かけることができる。こちらに行った記事は、こちら。
3つ目は、駅弁「やまぐち」の立ち売りでしょう。
手が空いた時は、観光客と一緒に撮影をしてくれる時がある。
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いや~、素晴らしい。
雄大な景色も素敵だし、スイッチバック&ループ線も希少価値がある。
おもてなしも良いし、駅舎も見事だ。
こういう貴重な路線、ずっと残って欲しいなあ。