いさぶろう&しんぺい | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 今回は、JR九州の観光列車「いさぶろう」と「しんぺい」について。

 熊本県と鹿児島県の県境の内陸部を、肥薩線が通っている。特に人吉と吉松の間は、険しい山地で、人はほとんど住んでいない。この人吉~吉松間は、1日に上り5本、下り5本しか走っていない。このうち、観光客が比較的多い2往復が観光列車の車両を使い、下りが「いさぶろう」、上りが「しんぺい」と呼ばれている。

 2016年8月に熊本から乗ったので、その時の様子をレポートする。

 

【1】外から見た車両

 「いさぶろう」と「しんぺい」は、2両または3両編成の気動車だ。水戸岡車両だ。濃い赤の色をしている。

 「いさぶろう」「しんぺい」は、他の水戸岡車両と見た目は似ている。

 

 こちら↓は、しなの鉄道の「ろくもん」

 

 こちら↓は、富士急行の「富士登山電車」

 同じ水戸岡氏が設計したものではあるが、車両の中は結構違っているので念のため。

 

【2】「いさぶろう」「しんぺい」の車内

 

 快速だから、リクライニングシートではないのは仕方ない。ただ基本的には指定席だから、ボックスシートではあるが、ゆったりしている。 

 2016年8月に私が乗った時は、扉の横の2人掛けを狙って席をゲットした。以前SL人吉で何気なく券売機で買ったら、大声で騒ぐ3人組に混ざる形になってしまったため、やや神経質になっている。2人席は、窓が小さく景色が見にくいのが欠点だが。

 車両の中央に、フリースペースがある。空や足元もよく見える場所だ。

 自由席もあるが席数が少ないので、ここに立つ客もいる。

 

【3】観光列車の要素

 「いさぶろう」「しんぺい」は、「指宿のたまて箱」や「ゆふいんの森」と同様に、観光列車の要素がかなりある。

★記念撮影用ボード★

主に子供向けに、車掌の帽子もあった。これをかぶって記念撮影できる。

 

★記念乗車証★(写真は2014年のもの)

★ノート★

列車にも、メッセージを書くノートがあった。4月の熊本地震後の想いが、つづられていた。

 

【4】車内販売

 「いさぶろう」「しんぺい」にも車内販売がある。人吉~吉松間だけの約1時間20分だけ運転されていた時期は、グッズ販売だけで、飲み物・食べ物の販売はなかった。しかし、4本のうち2本が熊本発着に延長されてからは、販売品目が増加した。

 飲み物は、お茶「綾鷹」140円、缶ビール280円と普通の車内販売と同額だ。食べ物は、チップスター130円、アーモンドチョコ240円で、安いと言える。

 グッズも品数が多い。

 私が注目したのは、3種類のピンバッジだ。マニアなら欲しくなりそうだ。

 

【5】人吉~吉松間

 人吉から吉松の間は、ほとんど住民はいない。

 今回は乗っていないが、2014年に乗った時の様子を追加する。

 真幸(まさき)駅の近くは険しい山で、「スイッチバック」と「ループ線」があるといえば、マニアなら分かる。真幸駅には、鐘があり、鳴らすと良いことがあるそうだ。

 スイッチバックを折り返す時に、駅の方が手を振ってくれた様子↑。

 こういうのには感激するのよ。

 地元のオバちゃんが、品物を売っているので、買いたくなっちゃうんだ。

 3月末に行ったら、大畑(おこば)駅には桜が咲いていて、本当に綺麗だった。

 

 本来は、乗降客が少なく、廃線の危機に瀕してもおかしくない人吉~吉松間。ここを観光客がどんどんやってくる仕掛けを作ったJR九州、見事と言うしかない。