「伊予灘ものがたり 」から見える車窓 | 車内販売でございます。

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 JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」。景色と食事も素敵だが、アテンダントさんの意欲が感動的で、私が最も好きな列車になっている。
 この「伊予灘ものがたり」は、来月の7月26日で、運行開始から2周年を迎える。本当は7月26日の記念運行に駆けつけたいが、仕事があるからいけるかは微妙だ。
 今回は、「伊予灘ものがたり」に乗って、見える景色・車窓についてまとめることにした。運行日は1日4本だが、松山から順にまとめてみた。
 
 写真↑は、伊予大洲駅のホームから撮った「大洲城」と「伊予灘ものがたり」

【その1】松山発車、見送り
 
 松山駅を発車する時には、スタッフが手を振って見送りをしてくれる。当日裏方に回っているアテンダントさんや、事務方の人などに手を振って送り出してもらえる。運転開始してまもない2014年8月に乗った時には、ややぎこちない表情の方もいたが、今では心から歓迎してくれている笑顔だ。
 
 双海編が松山に着いた時には、松山の観光協会の方が、観光案内をしてくれる↑。

【その2】坊っちゃんスタジアム
 
 松山行の列車では、坊っちゃんスタジアム前の市坪駅で、列車待ち合わせのため停車する。地方球場でプロ野球が開催される回数が特に多い球場だ。
 

【その3】かつおぶし工場
 
 伊予市駅を過ぎると、マルトモ、ヤマキの看板が見える。かつおぶしの生産で有名な企業2社の看板だ。

【その4】伊予上灘駅
 
 「双海編」は、伊予上灘駅に停車して、地元の特産物の販売を行う。ここは旧「双海町」(現在は伊予市)で、列車名にもなっている地域だ。
 
 乗客を歓迎して、大漁旗を振ってくれたり、かわいい駅長が乗客に愛嬌を振りまいてくれる。
 

【その5】海が見える
 
 列車は海の近くに出る。桜や菜の花の季節は、花が綺麗だ。上の写真は4月上旬の景色。黄色い菜の花と、ピンクの桜が見られる。天気が良ければ海の鮮やかな青も加わったのだが。
 
 季節によっては、道後編で夕日が見られる。

【その6】下灘駅
 
 松山と伊予大洲の間の唯一の停車駅が、下灘駅だ。海に最も近い駅と呼ばれていた駅だ。観光客も多く、列車が来ない時でも、それなりににぎわっている。
 ここでは、ほぼ全員一旦下車して、記念写真を撮ったり、外の空気を吸いながら海を眺めたりする。
 
 地元の方が、記念証やミカンなどを配ってくれることもあり、もらえたらラッキーだ。

【その7】鉄橋から下をのぞく
 
  鉄橋はかなり高い場所にあり、景色が良いので徐行運転する。満潮干潮で海岸線が移る。また光の加減で、海の色が緑になったり濃い青になったり、大きく変化するのも面白い。
  

【その8】島が見える
 
気象条件によっては、島が見える。

【その9】喜多灘駅
 
 喜多灘駅のホーム上に、大洲市と伊予市の境界線がある。この境界線に、それぞれの市の御姫様の絵をアテンダントさんが描いた。
 上の写真は、4月上旬で桜が咲いている時の様子。下の写真は2月で、奥の方に海が見える。
 

【その10】赤い動く橋
 
 肱川にかかる「長浜大橋」、通称「赤橋」が見える。この橋は、大きな船が通る時は開く開閉橋だ。現存する道路開閉橋としては日本最古だそうだ。
 肱川沿いの区間では、川の景色も良い。

【その11】伊予白滝駅
 
 伊予白滝駅からは直接は見えないが、徒歩5分の場所で滝が見える。その観光案内が車内の放送でされることがある。

【その12】八多喜駅
 
 この駅でも、地元の方々から手を振ってもらえることがある。

【その13】五郎駅 
 
 もう有名になった「たぬき駅長」の着ぐるみ。手を振ってくれるのがありがたい。
 
 五郎駅のホームだけでなく、近くの道路沿いからも、手やうちわを振ってくれる地元住民が大勢いる。ホントにありがたい。
 

【その14】伊予大洲駅
 「大洲編」は、伊予大洲駅で終点となる。
 
 大洲編が到着して双海編が発車する際には、地元・中野パンが、ホームで売られている。大洲城の観光PRを兼ねて、武将の姿をした大洲城主が歓迎してくれる。
 

【その15】大洲城はたふり
 
 八幡浜編と道後編は、八幡浜発着だ。肱川を渡って大洲城の前を通る。この時に、大洲城の観光客が旗を振る「はたふり」をしてくれる。参加型のイベントだ。
 
 500m先だが、旗を振っているのは分かる。でも列車の乗客が手を振っても、大洲城では分からないのだが、手を振りたくなるから不思議だ。
【その16】ガソリンスタンド
 
 あと少しで八幡浜、という地点の沿線ガソリンスタンドでも歓迎してくれる。垂れ幕を作って、旗を振ってくれる。

【その17】八幡浜到着
 
 終点八幡浜駅では、ホームで海産物の即売をしている。すぐ道後編で折り返す私のような乗客にとっては、有難い。

 以上のように「伊予灘物語」は、様々な景色を見ることができる。
 仮に、トンネルだらけの山陽新幹線で、いくら美味い料理と、素敵なアテンダントさんの接客があっても、良い景色がないから、魅力は大きく低下するだろう。
 私のようなマニアが、一人で何度乗っても飽きないのは、景色の変化があるためだ。海があって、城があって、川があって、野球場もあって、手を振ってもらって・・・。更に、同じ海でも、夏と冬、晴れの日と曇りの日、昼間と夕方で、大きく違う。
 絶賛しすぎると、ただでさえ席の確保が難しいのに、更に厳しくなる・・・困ったなあ。