グリーンアテンダントの正社員化 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

久々に、首都圏を走る普通列車グリーン車の話。

【1】首都圏にはグリーン車が
 東京・上野・新宿を発着する普通列車には、追加料金が必要な「普通列車グリーン車」が連結されている。
 東海道線、横須賀線、高崎線、総武快速、常磐線では、10~15両編成のうち2両が、二階建てグリーン車になっている。
 

【2】グリーンアテンダントの仕事
普通列車グリーン車には、グリーンアテンダントが乗務している。仕事は大きく2つある。
(1)グリーン料金の徴収
およそ9割の乗客は、駅の券売機でSuicaを使ってグリーン料金を払っている。すでに料金を払った客は、Suicaを座席の頭上にあるセンサーにタッチすれば、ランプが青くなる。
グリーン料金の支払いが確認できない1割の客だけ、券の確認と料金の徴収をする。
 
(2)車内販売
 グリーン車の乗客に、グリーンアテンダントは車内販売を行うのも仕事になっている。缶コーヒー・お茶・ビール等飲み物、お菓子やおつまみ、そして1000円程度のお土産品を販売する。二階建て車両だからワゴンは使えず、写真のようなカゴに載せて巡回する。
 

【3】アテンダントの採用
 JR東日本で車内販売を行うグループ会社「日本レストランエンタプライズ」、略称NREが採用する。私が利用する車内販売の9割は、NREだから、非常にお世話になっている。
 新卒は4月入社が多い。転職組を中心に、それ以外にも毎月採用の機会がある。先輩について1対1で研修をするため、4月一括採用は研修がしきれないこともあり、現実的に不可能のようだ。
 乗り物酔いをしない人で、泊まり勤務アリのシフト制に適応できる人であれば、悪い職場ではないと思う。(なお、グランクラスのアテンダントも正社員化され、待遇はグリーンアテンダントとほぼ同じになる)
 早朝深夜も列車は走るから、シフト制になる。日によっては午前5時6時に仕事が始まるため、泊まり込みの乗務もある。 
 ちなみに、私は若いころ、朝刊配達を1年間したことがあるが、朝3:30起きと異常に早かった。同じ時期に仕事を始めた6人のうち私を含めた5人は、早起きを難なくこなせたが、1人は早起きに全く適応できなかったっけ。(たいていは慣れるものだ)

【4】契約社員から正社員に
 さて、このNREのグリーンアテンダントという職種だが、今までは基本的に一年更新の契約社員だった。一部、勤続年数が長い人は正社員もいたが、契約社員が多数派だった。
 しかし、この4月から、グリーンアテンダントは、原則正社員としての採用となった
 今まで契約社員として働いていたアテンダントさんも、新しく採用される人も、原則正社員になれるとのことだ。
 5年後10年後も、よほどのことがなければ(配置転換もなく)現在の仕事ができる見通しがつき、身分が安定したと言える。
 長年じっくりと勤務してきたアテンダントさんは、やはり良い仕事をする。1年2年と経験を積んだぶん、仕事のレベルが上がっていくのである。
 だから、長く勤務しやすくなった正社員化は、常連客から見ると、歓迎すべきことだと思う。
 内部事情をあまり知らない乗客として考えると、人手不足気味という現実はあろう。更に、普通列車グリーン車が定着し、もうグリーンアテンダント制度の廃止・縮小は考えられないことも、正社員化に踏み切った大きな理由と考える。

【5】早速、「正社員」から利用した
 私は今日4月2日に、早速グリーン車を利用した。
 3回利用したが、1回目・2回目は、日頃から顔見知りのアテンダントさんだった。二人とも、立派な仕事っぷりをしていて、応援していた。そして、今回契約社員から正社員になったわけだ。
 1人目は、男のアテンダントさん。「おっ、正社員になったのですね。これからも期待していますよ」と言って、車内販売を利用した。
  
  2人目は、女性の凄腕アテンダントさん。周りに乗客が多かったので「正社員、おめでとうございます」などと大声では言いにくかった。(以前は正社員になれるだけの経歴がありながら契約社員のままの人もいたので、全員が正社員を希望しているとは限らないという事情もあるし)
そこで、手を軽く叩いて拍手をしたら、アテンダントさんに通じた(^-^)。偶然カゴに乗っていた1300円のお土産も購入させてもらった。勢いで買いたくなったのである。


 とはいえ、一般の乗客にとっては、契約社員だろうと正社員だろうと、直接は関係がない。今まででも、凄腕の契約社員アテンダントも珍しくなかったから、急に接客の水準は変わることはないだろう。でも長期的に見れば、少しずつレベルアップしていくと期待している。