このブログ「車内販売でございます」は、固定読者にも支えられているが、鉄道系のブログにしては検索でたどりつく人が比較的多いようだ。その中でも、一番多いのが「伊予灘ものがたり」で検索した人だ。
私は今まで、多くの観光列車に乗ってきたが、その中でも、最も感激した列車が「伊予灘ものがたり」だ。(JR九州の客室乗務員さん、ごめんなさい)
昨年2014年8月末に「伊予灘ものがたり」に乗って食べてきた。列車の内装と食事も素晴らしかったが、何といっても接客面で最も感激したため、写真は大量に撮影し、文を書く時も非常に力が入ったものだ。
こんなに感激したのだから、もう一度行きたくなった。今年2月の九州旅行のあと、別の用事で小倉から高知市に夜行バスで行くことになった。そこで高知市の用事の後に、強引に乗りに行くことにした。
「伊予灘ものがたり」は、大洲編、双海編、八幡浜編、道後編に分かれて、予約制で食事が食べられるが、このようなシステムについては、前回の記事のこちらをどうぞ。↓
http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-11919145519.html
http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-11919666619.html
今回は、主に車両について、まとめることにする。
【列車の外装】
2両編成のディーゼルカーは、赤い車両が「茜の章」、もう一方が「黄金の章」だ。ただ、よく見ると、「茜の章」の途中から少しずつ色が変わっている。今回乗車して、初めて気づいた。(今までどこを見てたんだっ)
海の近くを走るので、乗っている乗客も気分良いが、線路の近くから見ても、美しいに違いない。

【列車の内装】
料理を出す基地となるカウンターだ。箱から出された料理が、ここで並べられ、アテンダントさんが乗客の下に運ぶ。車内販売もしているが、ワゴンに載せて売りに来るから、その時に買えばよい。
洗面台は、陶磁器でできた本格的な物。半年も使えば破損する可能性もあったが、元気でいてくれたのはうれしい。
割れる可能性のある陶磁器は、また出会えたのが、ホッとするから不思議だ。
地元の様々な工芸品が飾られている棚。これが車内の雰囲気を落ち着かせている。
デッキ付近の様子。ロゴが入ったのれん。海に沈む夕日をデザインしたものだそうだ。クラシックな時計の下には、停車駅と時間が表示してある。「八幡浜編」から「道後編」になると、表示を取り換える。
【座席と予約】
私は高知市からバスでかけつけたので、午前中は間に合わず、前回と同じ「八幡浜編」と「道後編」に乗車した。
帰りの「道後編」では、2人用のテーブル席に座った。これは1号車の写真。実際に乗ったのは2号車で、座席の色調が違うが。
実は、往復ともカウンター席の指定席券を持っていたが、帰りの直前に2人用テーブル席に変更した。
「伊予灘ものがたり」の混雑度は、JR四国のホームページで知ることができる。↓
http://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/event_train/seat_info/iyonada.htm
この日の「八幡浜編」でも、1人でも乗りやすいカウンター席はギッシリ満席だったが、4人掛けの席が結構空いていた。ホームページによると、帰りの道後編の混雑度はこの列車だけ◎、つまり空席が多数あるのだ。
八幡浜駅のホームで待っている乗客も、一人の客が目立ち、往きと同じように≪カウンターは満席、テーブル席は充分余裕あり≫という状況になりそうだった。そこで窓口に行って、2人用テーブル席に変えてもらった。
実際、カウンター席はほぼ満席だが、テーブル席は大半が空席だった。1人客同士で話が盛り上がるのなら良いのだが、黙ったままだったから、2人用に移って正解だった。ゆったり座れて、往きと違う席で変化があって良かった。
【車窓の景色】
「伊予灘ものがたり」は、きれいな車窓も大きな魅力だ。2月のこの日は、菜の花が土手に咲いていて、とても綺麗だった。窓は開かないが、おしぼりが乗っている場所が窓枠。
伊予長浜の近くの開閉できる鉄橋も、珍しい↓。放送で観光案内があり、多くの乗客が注目していた。写りが悪い写真ですみません。
この日、帰りの松山行き「道後編」では、夕日が海に沈む前だった。天気が良くなければいけないのは勿論だが、季節によっては、ちょうど海に沈む太陽が見えそうだ。
夕日が車内に差し込む。珍しくこの日は、4人掛けのテーブルの多くは空いていたから、堂々と撮影できた。
【切符】
「伊予灘ものがたり」の乗車に必要な切符は、乗車券と普通列車用グリーン券だ。
上の写真のように、「八幡浜編」を松山から八幡浜の全区間乗車すると、乗車券1280円、普通列車用グリーン券980円が必要だ。予約制の食事を食べたいなら、この他に予約券が必要になる。
上の普通列車用グリーン券は、列車名が「伊予灘八幡浜編」だが、その直後に「海側席」と表示してある。これが1人でも座りやすいカウンター席だ。
下の写真は、列車名が「伊予灘道後編」だが、2人用のテーブル席で「山側席」と書かれている。JR四国の駅なら間違えることはないが、《別口座》になっている。「はまなすカーペット」とか「ムーンライトながらコンパートメント席」のように、マルスでは別扱いになっている。
昨年8月に、JR西日本の大きな駅でキャンセルがないか確かめようとしたら、「伊予灘物語」の存在すら知らない駅員に当たってしまった。やっと出ても、「山側席」が満席としか分からず、「海側席」のチェックはできなかったことがある。
まあ、特殊な切符だから、発券に時間がかかるのは覚悟した方が良いと思う。
まだまだ語りつくせないのが「伊予灘ものがたり」だ。続きはまた後日。