この3月のダイヤ改正では、JR西日本の「くろしお」で車内販売が廃止されることが決まったが、JR東日本でも車内販売縮小が発表された。
車内販売が廃止されるのは次の列車だ。
「フレッシュひたち」
「成田エクスプレス」
「なすの」
「たにがわ」
また、山形新幹線の山形~新庄間でも車内販売が廃止される。
これは驚いた!実に寂しいというしかない。
(1)「フレッシュひたち」
常磐線の特急は、3月のダイヤ改正で変わる。停車駅が少ない主にいわき発着が「スーパーひたち」から「ひたち」に名前が変わる。停車駅が多く勝田発着などの短距離が「フレッシュひたち」から「ときわ」になる。
この短距離の「フレッシュひたち」、3月からは名前が変わって「ときわ」で、車内販売が廃止されるのである。
上野~土浦で42分、上野~水戸で76分ほどだ。さほど長くないから車内販売は不要とする考えもあろう。ただ、販売員1人が10両編成の車両を1往復すれば、一定の売り上げがあるはずだ。収支ギリギリくらいにはなると思うのだが。
(2)「成田エクスプレス」
成田空港と東京(新宿・横浜)を結ぶ成田エクスプレスも、車内販売が廃止される。空港アクセス特急での車内販売が、全廃されてしまう。
現在車内販売のワゴンが乗っているのは、東京~成田空港間55分だ。短時間だが、今まで続いていたのは有難かったのだが。
横浜方面からの6両と、新宿方面からの6両が、東京駅で併結されて12両で走ることが多い。そして、前の6両、後ろの6両に別々の2人の販売員が乗り込む。12両で販売員一人に減らしても、続けてほしかったのだが残念だ。
(3)「たにがわ」「なすの」
短距離を走る新幹線「たにがわ」と「なすの」で車内販売が廃止される。
とはいえ、現在も車内販売アリの列車は少ない。たとえば、下りの「なすの」なら15本のうち車内販売があるのは4本だけだ。
3月からのダイヤはよく分からないが、「たにがわ」の越後湯沢からの「はくたか」接続がなくなるから、「たにがわ」を全区間乗る客は減ると想像するから、その影響もあるのだろうか。
(4)つばさ(山形~新庄間)
山形新幹線「つばさ」は、末端区間の山形~新庄間で車内販売が取りやめとなる。逆に言えば、東京~山形間は現行通りだから、客が比較的少ない区間の廃止は、やむを得ないと思う。
車内販売が続々と廃止される中で、今回のダイヤ改正でも、また削減されてしまった。車内販売のマニアとしては、残念だ。
また、「はやぶさ」「はやて」「こまち」のグリーンアテンダントによるサービスが廃止されるとのこと。グランクラスはサービスが続くが、グリーン車でのコーヒーなどのサービスがなくなるようだ。
公式発表は、こちら 。(PDFファイル)
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今回の「フレッシュひたち」「成田エクスプレス」の車内販売の廃止で、JR東日本の在来線特急の車内販売の状況はこうなった。(毎日運転の列車で、上り下り合計の本数)
【車内販売存続】合計143本
白鳥・スーパー白鳥・・16本
いなほ・・・・14本
日光・きぬがわ・・6本
草津・・・・4本
スーパーひたち・・35本
あずさ・スーパーあずさ・・35本
かいじ・・・・22本
踊り子・・・・5本
スーパービュー踊り子・・6本
【車内販売廃止】合計84本
成田エクスプレス・・・・54本
フレッシュひたち・・・・30本
【列車そのものが廃止】合計30本
北斗星・・・・2本
はくたか・・・24本
北越・・・・・・4本
在来線の「はくたか」が廃止されて、北陸新幹線の「かがやき」の運転が開始されるのは、発展的解消のようなものだ。
しかし、列車そのものの廃止を含めて、在来線の特急で車内販売が廃止されるのは114本、存続されるのは143本だ。本数で単純計算すると44%が廃止されることになる。
JR各社の中では、JR東日本のNREは比較的車内販売を頑張っているのだが、大幅な縮小は残念としか言いようがない。