買いたい客を通過しない【25】 | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 私は車内販売が来ると、必ずと言って良いほど利用する。

 車内販売をする販売員がやってくると、販売員の方を見たり、手を振ったりして、座っている席の隣で停まってもらう。ところが、車内販売を利用したいのに、販売員がそのまま通過してしまうことがある。

 今回は、販売員が通過してしまう話。


 客が買いたいのに、販売員が通過してしまうのは、ほぼ3つのパターンに分かれる。

【1】回送オーラがある時

 乗客に買ってほしいという雰囲気で車内を回ってくれば買うのだが、「売りたくない」「売らない」オーラ全開で販売員が回る時がある。

 「空いている車内だし、30分前にも回ったから、買う客いないよね」という気持ちで回っていると、客の方を見ないし、回る速さも速くなる。やる気ない販売員だと、買いたいという気持ちが失せてしまう。

 あるいは、一生懸命仕事していても、急いで品物を取りに行っている途中だと、声をかけにくい。(ただ、この時は元の位置からあらためて回って欲しい)

 スーパービュー踊り子では、停車駅でアテンダント(販売員)は扉の前に立ち、指定券を確認する。このため、停車駅直前に声をかけやすくするためゆっくり歩けというのは期待しにくい。

 以上のように、仕方ない時もあるが、はや歩きすると「ただいま御用承り中」でなく「他の急ぎの仕事中」と思われる。だから、ゆっくり笑顔で歩くのが基本だ。


【2】入ってすぐの席

 案外あるのは、車内に入ってすぐの席だと通過してしまうことだ。

 車両に入ってすぐの端の席だと、直前まで車内販売が来るのが分からない。慣れない新人に多いのだが、車内に入って「車内販売で、ございま~す」と言い終わった時には、すでに4歩あるいて3列目まで進んでいたりする。これだと声をかけられない。

 この写真の右の、すぐ前が壁と扉の席のことだ。

 車内に一歩入った場所で立ち止まって、「車内販売で、ございま~す」と言い終わってから、歩き始めたい


【3】隣の客が買った時

 自分が5Aの席に座っていて、先に通路を挟んで反対側の5Dの客が「すみません!ビールください」などと大きな声を出す時も、危ない。販売員は、当然5Dの客の方に歩いていき、品物を売る。5Dの客に「ありがとうございました」と言う時は5Dの客の方を向いて、5Aの客に背を向けることになる。

 ここまでは良いのだが、5Aの客に背を向けたまま歩き始めると、5Aの客が手を振っても分からない。

 だったら、歩き出す前に声をかければ後ろ向きでも分かると考える人がいるかもしれないが、これが実は難しい。

 慣れない新人は、「ありがとうございました」とお辞儀して、すぐは歩き出さない。代金を決められた場所に収納したり、「今のお釣り間違ってないよね」と確認するなど、数秒してから歩き出すことが多い。この時に「おつまみ何がありますか」と声をかけるのは、気がひける。

 だから品物を売って、一歩あるく前には、チラッと反対側の席の客を見て欲しい。



 私は、好きな車内販売でコーヒーのんで良い気分で乗りたい!と思って待っている。ところが、声をかけるタイミングをつかめず、私の前を通過してしまうと、私は「ひねくれ者」だから、買いたくなくなってしまう。

 「売る時は、ゆっくり歩く」「左右を交互に向いて歩く」といった他の技があれば、こういうことは起こらない。ただ、まだ各種の技がまだ使えない新人には、このような注意点を意識すれば、客が買いたいのに通過してしまったという事態は防げると思う。