お金の受け渡し【24】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 車内販売で品物を買う時には、お金の受け渡しがある。代金を手渡して、品物と共にお釣りをもらう。

 今回は、代金とお釣りの受け渡しに関する技についての話。


  お釣りは、2つの出し方がある。

 1つは、様々な硬貨が混ざっている入れ物から選んで取り出す方法。首都圏の普通列車グリーン車の車内販売では、こちらが主流のようだ。10円玉や100円玉などが混ざった入れ物から、お釣りを取り出すのである。

 もう一つは、硬貨が分類された箱から取り出す方法。10円玉50円玉100円玉が各30枚くらい入る箱からお釣りを取り出せす。40円のお釣りをすぐ出しやすいメリットがあるが、慣れた販売員はあまり使わないようだ。


 車内販売で280円のビールを買って、客が販売員の方に500円玉を出したとする。お釣りは220円だ。

 お金の受け渡しは、後から「釣銭が足りない!」と言われないように、お釣りの金額をハッキリ言うなど、間違いがないようにするのが基本だ。

 たとえば金額が分かりやすいように、こんなお釣りの渡し方をする。

 220円のお釣りなら、上の写真のように、10円玉2枚、100円玉2枚を、並べて渡してくれる販売員さんが多い。10円玉と100円玉の順番がバラバラだと、金額がパッと分かりにくい上、小さな硬貨(100円玉)が大きい硬貨(10円玉)に隠れてしまうことがある。

 このようなお釣りの渡され方をすると、気分が良くなり、ビールがより美味しく感じる。


 ビールを売る販売員さん・アテンダントさんが、同じ種類の硬貨を並べてお釣りを渡してくれるのなら、客の私も同じことをしてみることにした。特に10円玉の枚数が多いと、金額の確認が面倒だから、分かりやすくするためだ。


 280円のビールを買う時に、100円玉2枚、10円玉8枚を、次の写真のようにして出した。これなら、渡した金額が分かりやすい。

 実際は280円なら、『100円玉2枚、10円玉8枚の計10枚』で払うより、『100円玉3枚でお釣り』の方が、かえって手間がかからず簡単と感じる方もいそうだが。


 さて、写真のように『100円玉2枚、10円玉8枚の計10枚』でビールを買った時のこと。お金を渡したら、アテンダントさんは、こう言ってくれた。

  『御準備、ありがとうございます』

 あらかじめ10円玉を準備したことに対してなのか、10円玉を写真のように数えやすく持ったからなのか分からなかったが、こちらの意図を察知して応えてくれたのは、うれしかった。


 このアテンダントさんからは、それ以前に180円のオレンジジュースを買って、10円玉8枚を使って買ったことがある。

 その時に、「10円玉たくさんで、すみませんね」と私が言ったら、即座に「助かります」と返ってきた。実際は違うのだろうが、釣銭が確保できて助かると言われれば、気分良いものだ。


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 これまでの話とは反対に、お釣りで意地悪(?)した時もある。

 ある日、新人研修中のアテンダントさんから、お茶を買ったが、すごく不慣れだった。お茶がどれか、カゴの中を探すのに10秒、「×円お預かりしましたので×円のお釣りです」というセリフを何度もかむ。緊張感の固まりで、後ろから指導している先輩アテンダントさんもハラハラした表情だった。

 5日くらい経って、再び車内で会った。新人さんが前の席の客に販売している様子を見ると、けっこう慣れてきたようだ。昼間の空いている時間帯でということもあり、私は飲み物を買うのに、あえて1000円札で払った。

 そして『研修中の新人さんに、あえて1000円札出すなんて、嫌な客だね~』とつぶやいた。ややゆっくりだが、問題なく品物とお釣りがもらえたのを見て「5日前より、ずいぶん上手くなってるじゃない」と一言。

 意地悪な客と思われただろうか、荒っぽい歓迎と解釈してくれただろうか。