毎日運転するJR北海道の特急で、私が一度も乗ったことがなかったのが「スーパー宗谷」だ。もちろん車内販売も利用したことがない。
5月の連休の最終日に、札幌から17:48発「スーパー宗谷3号」に乗車した。先頭を見ると、スーパー北斗に似ているが、よく見れば違うのに気づく。
スーパーおおぞら8号から乗り換えたが、札幌に着くのは発車5分前。連休最終日の下り、なおかつ自由席は1両だから座れるわけないと思ったが、通路側はほぼ空いていた。指定席と自由席が1両ずつ増結されて6両になっていたのが幸いだった。
今回は、札幌~旭川間の1時間23分の乗車だ。列車最後部の自由席だけあって、車内販売はなかなか来ない。旭川到着の10分前になって来なかったら出向くつもりだから、特に焦らずに待った。
ワゴンが来たのは、札幌を発車して50分たった滝川付近だ。この辺は、のんびりしている。ワゴンは、他の特急と同様、ビール、つまみ、お茶、コーヒー、弁当、チョコレート・・・たくさんの種類のものが積まれている。チョロQの宣伝ステッカーもある。
3月にJR九州に車内販売を利用しに行った時には、夜になると弁当は品切れで食べられなかった。今回はそんなことがなく、やや遅い時間帯なのに、3種類以上の弁当から選べたのがうれしい。
「石狩鮭めし」1030円を食べたが、これは美味かった。車内販売のメニュー表に載っていた写真より、イクラの量が少なく感じたが、その印象悪さをはねのけての高評価だ。東京駅大丸や上野駅でもイクラが入った弁当が売られているが、そこなら1200円はするだろう。 あまり揺れずに静かな車内で弁当を食べ、ビールを飲んで、旭川に到着した。自由席は、旭川から乗る人が多く、混雑が増した。
売られているものの一覧は、座席に案内が置かれている。
公式HP http://www.jrhokkaido.co.jp/network/syahan/03.html
PDF http://www.jrhokkaido.co.jp/network/syahan/pdf/syahan201404.pdf
旭川に何か特に用事があったわけではない。車内販売を利用するのが目的で、これから札幌に戻る。
普通なら30分後の札幌行き「スーパーかむい」に乗る。始発で自由席が多く、座りやすい。しかし、残念なことに車内販売はない。
そこで、折り返すなら、約1時間後の「スーパー宗谷」か、約1時間半後の「オホーツク」になる。本当なら全列車制覇のために「オホーツク」に乗るつもりだったが、オホーツクは増結がなくて指定席もグリーン車もほぼ満席だた。疲れてきたこともあり、空いていて早い発車の「スーパー宗谷4号」にした。話のタネにグリーン車にした。
スーパー宗谷4号は、エゾシカとの衝突で約10分遅れで到着した。
グリーン車に乗った。グリーン車9席のうち、私を含めて3席が埋まっていた。革ばりの立派な座席だ。私は券売機で、空いているのを確認したうえで、2人がけの窓際を選んだ。空いているなら2人掛けの方が便利だ。
客室乗務員がすぐ来てくれて、おしぼりの配布と無料の飲み物の注文をとってくれた。丁寧なあいさつもあり、気分良い。JR北海道はグリーン車と普通車の差が、設備などハード面、接客のソフト面ともに大きい。
無料のコーヒーを持ってきてくれたが、車内販売の利用にはならない。何か買いたかった。といって、また弁当を食べるほど空腹ではないし、コーヒーとビールを同時に飲むのも変だ。そこで、クリームチーズパン180円を単品で買うことにした。クリームチーズパンは、病み付きになる美味さだ。
私はグリーン料金をケチるために岩見沢で降りて、自由席に移動した。57分の間、静かで落ち着けた時間だった。
客室乗務員のお姉さんは、私に「まもなく岩見沢に到着です。ご乗車ありがとうございました」と挨拶してくれた。下車駅は、切符をチェックした車掌から聞いたのだろう。(直前に買ったから端末からデータを引き出すのは難しいのではないか)
車掌と客室乗務員が情報を共有・連携してサービス向上を目指すのは、JR九州でも見られる。JR東日本では、車内販売と列車の運行は完全に分業だが、連携がとれているのは立派だ。
岩見沢から札幌まで自由席車に移った。乗車率50%ほどで余裕で座れた。かし、高い料金を払ってグリーン車に乗っても損したとは思わない。特に車内販売の準備室が1号車グリーン車横にあるので、車内販売を利用したい人にとっては、グリーン車は天国だと思う。
「スーパー宗谷」の車内販売は、2015年3月末で終了しました。
詳しくはこちら↓