後ろ向きで車内販売【15】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 山形新幹線で有名なアテンダントさんは、車内販売のワゴンを後ろ向きに引いて歩くという話を聞いたことがある。

 特急では何度か見たことがある。小田急「はこね」とか「スーパービュー踊り子」では、号車によっては折り返す関係で、後ろ向きとなる時がある。

 進行方向の後ろから回る時には、正直いって車内販売はしにくいだろう。乗客は「車内販売が来た」と分かりにくく、販売員は「お客の表情が分かりにくい」のである。


 では、普通列車グリーン車のアテンダントさんは、後ろ向きで車内販売をしているのだろうか?

 後ろ向きは、ほぼ行われていない。私が「後ろ向き販売」を見たのは、2回だけである。

 1回目は、上野~大宮間で、いつも感心している凄腕アテンダントさんだ。2回目は横浜~大船間で、別の人である。

 後ろからアテンダントさんが来たが、後ろ向きになって歩いているのでビックリ! この凄腕アテンダントさんは10回以上買っている顔見知りなので尋ねたところ、後ろ向きだとお客が良く見えるのがいいというようなことを言っていた。


 とはいえ、「後ろ向き販売」があまり広まっていないのには「車内の揺れ」という理由がある。

 飛行機のキャビンアテンダントは、後ろ向きに歩くことも多いが、上空はカーブがなく揺れが少ない。特急のワゴン販売は揺れはするが、少しの揺れならワゴンに体重をかけて体が倒れるのを防ぐことができる。しかし、普通列車グリーン車では、重いカゴを持って歩くわけだから、揺れに弱い。

 更に混雑してきて、窓側の席の客と無関係の客が通路側の席に座るぐらいになると、通路側の客が通路に体をはみ出すことが多い。こんな時も「後ろ向き販売」は無理だ。

 

 後ろ向き販売は、技術がないと難しい。しかし、技術があるのなら、後ろ向き販売をしなくても、ゆっくり回るとか、左右を振り向きながら回るので、十分対応できる。

 こう考えると、後ろ向き販売は、使いこなす技術が必要、使わなくても他の技術で補えるため、普通列車グリーン車では大きな効果がある技術とは言えないようだ。