私は車内販売マニアであるから、今月も普通列車グリーン車に乗って、積極的に車内販売を利用している。
ただ、困ったことに、車内販売を利用できないことが、何度もあった。「車内販売で御座いま~す」などと声を出さず、無言でカゴを持って歩くグリーンアテンダントが目立つからだ。
常連客としては、ぜひとも声を出しながら車内販売に回って欲しいと感じる。
ではなぜ「車内販売で御座いま~す」という声を出しながら回って欲しいのだろうか。その理由をまとめた。
【理由1】・・後ろから無言では気づかないから
私のような「必ず利用するぞ」と決意して待っているマニアでも、後ろから無言でカゴを持って進まれると、通り過ぎるまで気づかない。
たとえ仮眠をとる人が多い時間帯でも、腕の良いアテンダントさんなら、「ゆっくり歩く」「頻繁に斜め後ろを振り向く」などの技を併用して、買いやすくするが、このレベルの技が使える人は少数派だ。
【理由2】・・カゴを持っているか分からないから
窓側の席に座ると、アテンダントさんが前から歩いてくる場合でも、車内販売のカゴを抱えているかは直接見えない。私は、わざわざ準備室から持ってきてもらうのは気が引けてしまう。コーヒー微糖を買おうとしたが他の客が買ってないなら、隣にあるお茶でいいや、という感覚だ。
カゴを持っているなら買おうと思っていても、窓際の席では分からない。すぐ隣に来なくては分からないのでは、困るのだ。
【理由3】・・考える時間が欲しいから。
「買うか買わないか」「何を買うか」を、初めから決めていない人がいる。「何か飲みたいが、温かい紅茶は車内では買えない、どうしようかな」とか「車内販売でパンも売ってるけど、降りてから食べる時間あるかな」などと考える人もいる。
こういう人に対して、「車内販売で御座います。お飲み物やワッフルはいかがでしょうか」と案内しながら車内を回れば、自分の近くに来る前に、10秒くらい利用しようか考えることができる。
このため、夕方の下り通勤ラッシユで満席に近い場合でも、アテンダントさんが2階の車内販売で約30人の横を通っても全く売れないことがある。その一方で、1人にビールが売れると、それを見ていた人にどんどん売れることがある。他の乗客が買っているのを見ると、車内販売を利用するという選択肢が頭に浮かび、利用したくなると感じる。
【理由4】・・意欲が見れて感じが良いから
例外もあるが、ほぼ「声を出すイコール笑顔」である。乗客としては、頑張って笑顔で案内されるほうが、黙ったまま通り過ぎるより気分が良い。
特にお土産の「シューマイ」や「焼きムースショコラ」は、頑張っているアテンダントさんから買いたくなる。