ワゴンが来ない! | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 在来線の特急列車の車内販売は、10両くらいの長い編成でも、販売員1人・ワゴン1台のことが多い。

 車内販売を始める準備室が、10両の真ん中5号車にあるとすると、5号車から10号車へ進み、その後に10号車から5号車に戻って更に1号車に進むことになる。最後の1号車に到達するまでに15両ほど進む必要があり、結構時間がかかってしまう。

 初めの方に回った10号車の客であっても、始発駅から乗ってパッと買えるなら別だが、飲み物や弁当を積んだワゴンが、通った直後に乗車したら、当分来ないことになる。


 JR東日本の特急乗り放題の切符を利用した時のこと。東北新幹線で遠出して、夜の8時ごろに上野に戻ってきた。

 特急乗り放題だから、もう少し乗っていたいというのがマニアの気持ちだ。そこで、常磐線の土浦まで行って、すぐ戻ることにした。

 車内販売は行っているのだが、なかなか私の車両には来ない。指定席1号車のほうから来るようで、私の乗った8号車の自由席にはまだ来ない。土浦まで約50分だが、30分経った取手を通過してもまだ来ない。

 「どうしたんだ?」と思って、後ろの車両を見ると、来た!来た!隣の車両まで来ている。土浦まであと少しだが、間もなく来る。車内販売を利用できる。本当はビールを飲みたかったのだけど、時間がないからお茶にしようかと迷っていた。(飲みきれなくてもフタ閉めて後で飲める)

 私が乗った車両に、ワゴンが来た。すると特急はブレーキがかかり佐貫駅に近づく。すると、8号車とその前の車両の客が後ろの7号車方面に歩き始めた。車内販売のワゴンが通路にあると、客が通りにくいので、ワゴンはデッキに戻ってしまった。あらら。

 佐貫駅を発車して今度こそ、と思ったら、また前の方から客が1人、また1人と歩いてきた。すると、また車内販売のおばちゃんがデッキに戻ってしまった。そういえば、佐貫から土浦まで5駅連続しての停車だ。通路を通って階段に近い車両から降りようとする客に配慮して、車内販売のワゴンが全く進まない。(少なくとも常磐線の車内販売では、例外なく通路を通る客に配慮している。)

 うわー、こりゃ無理か・・・と思っていたら、ひたちの牛久と荒川沖の間で、ようやく車内販売が来た。缶入りポカリスウェット150円を買う。やっと飲めて、美味かった。おあずけを喰らったペットのような変な感覚だったが。

 購入して5分、土浦に到着して下車。降りる時に車内販売のおばちゃんと目が合ったが、覚えてはいないだろうから、気にしない気にしない。

 やっと車内販売を利用できたのが、スポーツで逆転勝利をしたような気分になるから不思議だ。