お釣りを渡す技【2】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 「カリスマ販売員」と呼ばれる車内販売員がいるという。私はお目にかかったことはないが、著書を読むとすごい技を持っていることがわかる。

 その齋藤泉さんの著書「またあなたから買いたい」の中に、こんな文がある。

『私たちは列車内で「サロン」と呼ばれるエプロンを着用していますが、そのサロンには、左右にポケットがあり、さらにそのポケットの中は2つに分かれています。つまり4種類の硬貨を分別できるのです。釣銭の場合、50円玉と500円玉は使ったとしても2枚以上使うことはありません。そこで私は、この2種類の硬貨は体から離れた外側のポケットに入れておくようにしています。(後略)』

 このようにして、すぐパッと釣銭を出せるようにしているそうだ。


 私は、お釣りを渡す凄い技を、1度見たことがある。 

 普通列車のグリーンアテンダントさんが、車内販売にやってきた。準備室から出てすぐの定員8人の通称平屋席に座っていた私は、最初の客である。

 「お茶ください」と1本150円のお茶を頼んだ。アテンダントさんは右手でお茶を私に手渡して、左手に100円玉2枚を渡した。すると今までお茶を持っていた右手から50円玉が現れ、私に手渡したのだ。ポケットに右手は戻していない。

 客が何を買うか、まだ不明な状態の時点で、右手に50円玉を持っていたことになる。お茶なら150円だが、コーヒーは130円、ビールは270円と金額はバラバラなのに・・・。

 もしかしたら右手の指の間に10円玉も何枚か挟まっているのでは・・・と思ったが、すぐ次の客の方に向かい、聞けなかった。このアテンダントさんは、さすがに名札が銀色のベテラン。いい仕事している。