万年青(おもと)って可愛い
万年青(おもと)ってご存知ですか?
お正月のお生花に使う花材です。
真っ赤な実が目を引く、大きな長い葉が特徴の植物。
(写真:photoAC)
昭和の頃は、庭に植えてあるお家もありました。
今はあまり見かけない気がします。
引っ越しの時の縁起ものでもあります。
しかし最近では、取り扱いしてあるお店が少ない。
今のマンションに引っ越す時も見つからず。
仕方がないのでテーブルヤシを買いました。
なぜテーブルヤシにした私……
万年青と家康
室町時代には花材として、愛されていた万年青。
引っ越しの縁起ものになったのは、安土桃山時代。
慶長11年(1606年)、江戸城本丸が完成した時です。
家康が国替えで入城したのは天正18年(1590年)
つまり本丸が完成するまで16年……
家康、めちゃめちゃ嬉しかったんだろうな……。
徳川家康は献上された万年青を三鉢、持って城に入りました。
中国の故事にならって万年青を贈ったのは、三河国長沢村(豊川市)の長嶋長兵衛という人物。
ググったけど、検索では万年青の縁起しか出なかった…
ただこの長沢村、長沢松平家の本拠。
長沢松平家は、松平宗家(岩津松平氏)三代から分かれた分家。
八代目の松平康忠は徳川十六神将の一人で家康の従兄弟。
母親が家康の叔母です。
本能寺の変の後、家康の伊賀越えに同行した一人であり、廃嫡となった信康の老職。
十六神将の名に恥じず、戦功もたくさんあげています。
妻は家康の妹で、嫡男亡き後は甥である、家康の子供二人を養子に。
家康の側近であり、御家門と呼ばれる親族。
信康の処断と同時に、老職だった康忠は隠居してしまいます。
慶長11年は、家康の六男松平忠輝が当主になっていました跡を。
(最初の養子、家康の七男が早世したため)
忠輝は粗暴な人物で、大阪夏の陣では家忠の家来とトラブルになり斬り殺す、という事件を起こしています。
家康亡き後は、家忠に改易されてしまいました。
相当の恨みを買っていたんでしょうな……
長沢松平家がやっと許されたのは、およそ百年後の享保4年でした。
万年青を献上した長兵衛が何者かは謎のまま。
長沢松平家の縁の者なんかな~
万年青を買いに岡崎へ
昨年、偶然催事で万年青のミニ鉢に出会いました。
それがこちらの『雀蘭』
葉芸というそうですが。
葉っぱがクリンクリン跳ねてて、可愛い~
お生花の万年青と、同じ植物とは思えない
この雀蘭はあまり大きくならないそうです。
万年青というより、ミニ観葉植物。
部屋にも飾りやすい上、開運のパワーに溢れていそう
ちょうど妹の誕生日が近いので、プレゼントにしようと店舗を訪ねてみました。
岡崎駅から徒歩5分くらい?
住宅地の中にあります。
店名が入った表札に気が付かなければ、普通のお家だと思ってスルーしてしまいそう。
『雀蘭』より一回り大きい姿。
(2.5号鉢? 3号より小さい)
こちらはもうちょっと、大きくなるらしい。
こういうカールが入った葉を獅子葉と言うそうです。
植え込む時に見せてもらいましたが、根っこも巻いていました。
幸福を巻き取るというらしい。
パワー強そう~
鉢皿が無いので、セリアにて緑の豆皿を購入。
フローリングのお部屋に置いても違和感なし。
頂いた紙袋に入れて、妹の家に持っていきました。
JR岡崎駅さんぽ
三河住のわたしがおすすめする、『宝生園』近辺のお店。
岡崎では1番のお店。
三河のうなぎの特徴である、パリッとした焼き加減が最高。
蒸さないタイプの蒲焼なので、関東風が好きな人はご注意。
関西風が好きな人は、三河風ははまると思います。
あと近くにある『深谷鶏肉店』は、お惣菜が美味しい。
焼き鳥は外せません。鮮度がいいからこその塩焼き鳥。
あともつ煮がおすすめ。
おまけ
こちらは安城駅前の南吉像。
すでに桜が咲いていました。
木蓮も満開。
春ですね🌸