雨の日には読書 珈琲にはChet Bakerを -9ページ目
あぁ…

引っ越しの荷造りのことを考えると、とっても憂鬱…



明日は引っ越し代の見積もりに業者さんに来てもらう。

そのための片付けだけで、どっとくたびれてしまった。

(↑まぁそれは日々の片づけを怠っているからなんだけど…)



「あなたの願い事を一つだけ叶えてあげます」

っていう魔法使いのおばあさん、

もし居たとしても今だけは来ないでね。

ものすごくくだらないことで使ってしまいそうだから…

どうにか、無事引っ越しができそうだ。

ここ二ヶ月ほど、どうだこうだと悩まされてきただけあって、

ようやくで、ほっとしている。



引っ越そうと決心した理由はいろいろあるけれど、

「せっかく引っ越すのなら、ペット可物件がいいな」

「せっかく引っ越すなら、貸家物件なんてどうだろう」

「せっかく引っ越すなら、好きになりそうな町に移りたいな」

などなど考えて、

どうにか、今月末引っ越しができそうだ。



まぁ、とりあえず、怖ろしい荷造りからは目をそらし…

楽しいことを考えているところ。




そんなことを考えていたら、懐かしいことを思い出した。

私の初めて経験した引っ越しは、大学入学の時だった。


大学の寮に入る事になった私は、

荷物はさほどないながらも、

それなりに新生活のための家具や家電を母と準備をした。



そのとき三号炊きの炊飯器を買った。



夕ご飯、共用部屋でお米を炊いていいものか悩んで、

小さく狭い三畳ほどの自室で炊いた。



炊きあがると、部屋中は炊きたてご飯のかおりでいっぱいになった。

私はその炊きたてのかおりで満たされた三号炊きくらいの小さな部屋で、

一人きりで初めての夕ご飯を食べた。

そして、ちょっと泣いた。



それから何年も経ち、

一人暮らしのための部屋を探していた時、

ある部屋で、あの炊きたてのかおりがした。

一人きりでご飯を食べた、あの夜の部屋のかおり。



それは、入居の時にはしなくなっていて、

退去するまでしなかった。




私はその部屋に決めた。

もう一人のご飯も寂しくなくなった私、

もっともっと辛いこともその部屋で乗り越えられたのだ。



その日から更にまた時は流れ、

荷造りから目をそらした結果、

ずいぶんと色々なことを思い出してしまったな。



部屋との出会いも、縁、かもしれませんね。
梅雨がやって来た日、

「レオ・レオニ 絵本のしごと」展に行ってきた。



レオ・レオニと言えば、言わずと知れた

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし/好学社

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フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし/好学社

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あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)/至光社

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その他にもたくさんあるというのに、

まだまだ知らない多くの作品があることに驚いた。



会場では、

小さくて、賢くて、好奇心に溢れていて、友達がいて…

そういう愛しい登場人物にたくさん出会えた。

ちょっと、勇気がでる。



そして、

レオ・レオニ氏の絵本や芸術と向かい合うプロフェッショナルを感じられる展覧会。

刈谷市美術館にて6月8日まで。



刈谷市美術館はいつも素敵な企画展をしてくれるなぁ。

帰宅してから手紙を書いた、昔一緒にここへよく来た友人へ。


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よい、梅雨入りになりました。
屋外での捕獲は難しい。

戻って来るとはいえ、

失敗するたび一目散に走らせるのも、申し訳ない。

いっそ、猫を家の中に招いてしまおう、そう考えた。



むう猫は、持ち前の詰めの甘さのなせる業か、

もっとご飯が欲しい気持ちを抑えられず、

人が姿を消すと部屋に上がってくることが増えていた。



残念ながらこちらが顔を出すと一目散に逃げるので、捕獲には至らないのだが…



そんなある日、いつもあげているご飯(フード)の他に、

茹でたトリササミをあげてみた。


よほど美味しかったのか、「もっと今のくれよ」とばかり、

部屋の、それも奥までぐんぐん入ってきた。


外のどこを歩いてきたかわからいむう脚は見事に黒ずんでいたけれど、

そんな事で躊躇していられない。

“家の中は美味しくてよい場所”

そう思ってもらうことに専念した。




追加でササミをもらい、帰って行くかと見ていると、

まだ冷える四月のはじめ、焚いていたストーブの前でウトウトまどろみ始めた。

…哀しき猫の性。




「今、あの開けっぱなしの扉を外から誰か閉めてくれたら、むう、あえなく御用だ…」






翌四月四日





決行




扉を閉じた途端、

むう猫は大鳴きの大暴れ、

扉をこじ開けようとひっかき、

窓から外を見ようと何度もジャンプ。


挙句、ソファの下に逃げ込むも、

また逃げ惑い、

カーテンを登り、

カーテンレールを横走りしようとしたところで、


御用。



大型台風が吹き抜けた後のような部屋には、

大騒ぎで大放出したのであろう、尿&肛門腺分泌物のニオイ…

唸りをあげるダイキン空気清浄機。

そして、魂の抜けた私と猫。





大捕物、だった。






キャリーに入れられたむう猫はその日のうちに動物病院へ。

必要な血液検査やウィルス検査、気になっていた鼻の検査をしてもらい、

翌日には去勢手術を受け、帰宅した。

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この辺りの野良一族に違いないと思われるむう猫ですが、
動物病院では念のためマイクロチップの有無をリーダーで読んでもらいました







外で暮らす猫については、様々な意見があると思う。

人間の勝手で、むう猫に大きな変化を強いたことを、

本当にこれでよかったのかなと、ふと思う時もある。



けれど、野外で暮らすこと、とりわけ現代の街中で暮らすことは、

猫にとって容易なことではない、これだけは確か。




武蔵への想いと、

野良成猫保護への不安や戸惑いを抱いていた、

そんな私の背中を押してくれた一冊を最後に。


坂本千明さんの「退屈をあげる


ちょうどこの時期に東京のお店で見つけ、立ち読みで衝撃を受け、購入。

動物と暮らしている人、かつて暮らしていた人、

暮らしたこのない人、いつか暮らしてみたい人へ。

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むう猫お気に入りの窓辺のソファ
かつて歩いていた通りを眺めている









ちなみに当のむう太、その後は日進月歩な勢いで甘ったれに成長中、です。

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舌、でてますよ…



早春の小さいような大きなある挑戦のお話、

これにて。







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さて、実際保護するためにはどうしたらいいのか。


この頃には、どうやら私達の事を

「ご飯をくれる便利な人」

くらいには認識しているようだったむう猫。

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もっとくれという顔のむう猫



とはいえ、人慣れしているとは言い難い成猫を捕獲するにはどうしたら…

みんなどうしているのだろう。




とりあえずインターネット頼みで検索してみる。

はじめに目にしたのは、

『保護団体が捕獲器を貸してくれますよ』

というもの。

なるほど。

捕獲器か…。

ちょっと及び腰になるへたれな私。



中には、本格的な捕獲器を使わず、ケージを利用する方法を教えてくれていたりするものも。

ご飯やおやつを入れておき、頭を入れたところをお尻を押し込み蓋を閉める。

ほお、なるほど。

…すっごいパンチ、なんだよなぁ。

及び腰。



あっ、

「くるねこ」さんのボロン太改めトラ松捕獲はどうだったっけか。


本をめくる。


おととい初めてだっこさせてくれまして

と書いてある…


抱っこ、させてくれないだろうなぁ。




いや、ここに至るまでは三ヶ月をかけて友情をはぐくんだとも書いてあるぞ。

こちらのむう猫とはまだ一ヶ月弱の仲。

まだまだこれから。

…これから?

あと二ヶ月もかかるのか?





気を取り直しさらに「くるねこ」さんを復習する私。



おっ、猫医者先生は「チヌ釣り用の網で捕まえろ」と言っている。

魚釣りのタモか…


昔、家で飼っていた犬が父の魚釣り用タモでハイテンションに遊んでいて、

こっぴどく叱られていたことを思い出す。

まぁ、大事なタモ出しておく方が悪いのだ。

私は犬の味方。


とはいえ、父、絶対貸してくれないはず。



あっ、ならば布団用大型洗濯ネットはいかがか。

武蔵の通院輸送アイテム、まだあったはず。



今思えば、捕獲器もケージもタモにも二の足を踏んでおきながら、

ほとんど体当たりの洗濯ネットでなぜ決行したのか…





やってみました。



おやつを食べているむう猫に、

ファスナーを全開にした洗濯ネットをできるだけ広げ、

そーと

そして、

“ガバッ!!”っと。




予想通りと言うか、ほら見た事かというか、

むう猫、ウギャギャギャーと叫び・暴れ・身をくねらし、脱出&一目散に全力逃走。





…あぁ


「だめだった…これで警戒して来てくれなくなるに違いない…私、早まった…」




うなだれつつダメ元で声をかける。

「むうちゃん、おやつ、まだ、あるよ、、、(音量最弱)」



と、

むう猫がUターンして走って来るではないか。



え…警戒、していないの?


もしかして、あなた噂に聞くあ○ぽんなのか?

それなら、あ○ぽん万歳だ。


と、再度ネットをかぶせる私。


そして、再度逃走するむう猫。




…あんぽんは、私だった。


ネット、だめだ。

ようやく気付く私と、

遠くでそんな私を不信な目でじっと見つめるむう太の攻防第一幕なのでした。




次回、完結。たぶん。